降り積もった雪道を、私は歩いていた。
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homuhomu_tabetai
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作者:k9QgLOito
628 名前:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage saga] 投稿日:2011/12/24(土) 00:10:50.11 ID:k9QgLOito
「ホビャ」
降り積もった雪道を、私は歩いていた。
雪は嫌いだ、雨のほうが良い。
どっちも寒いし冷たいから、
同じように思えるけれど大分違う。
家族がいないから、
巣を定めない私には関係の無い事だけれど、
巣を定めている他のほむほむ達にとっては大問題。
「ホギャァァァァ」
「……ホム?」
枯葉を背負ってカモフラージュし、
悲鳴のした方へ歩いていくと、
人間に攻撃されるほむほむ一家が見えた。
「ばーか、足跡で丸解りなんだよ」
人間がそう言って笑い、
止めてと懇願するほむほむ一家の巣を潰し、
子供をつまみあげた。
私には目を逸らすことしか出来ない。
生きていく中で何度も見た光景であり、
どうなるかを――
「ホミ゙ィィ........」
声が途切れた。
殺されたのだ、人間に。
子供の死体が地面に打ち付けられ、
それに擦り寄る両親。
それをみて人間は笑う。
何が面白い……酷いことだと思わないの?
悲しさや怒りが募る中、
私は自分の最大の失敗に気づいた。
私を黒い影が覆う。
聞こえる笑い声。
ああ、そうか。私は。
目の前には様々な外傷のある、
すでに息絶えた一家。
私の悲しさや怒りは牙を剥くことなく、
空気の中へと霧散した。
終わり
- 酷いことだと思わない?
人間に寄生し我が物面のお前らの方が酷い生き物だと思わないか?
ってコイツを育てて仔を成してから仔を嬲って問いかけたい