ほむほむファイト
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homuhomu_tabetai
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作者:OAiTtaveo
161 名前:パロディですが・・・[sage] 投稿日:2012/03/13(火) 15:08:52.34 ID:OAiTtaveo
突然ですが・・・皆さんは『ほむほむファイト』をご存知ですかな?
私ですか?いや失敬、怪しい者ではありません。・・・と言っても、赤スーツに蝶ネクタイ、眼帯までしていてはそう言われても仕方ありませんな。
失礼、本題に戻りましょう。
ほむほむファイトとは、各国から選りすぐられた一匹のほむほむを広大な世界を再現したジオラマに投入。
戦わせていき、優勝した国には、4年間我が団体からの経済支援を約束する。
いわば、ほむほむを使用した代理戦争です。
さらに、最後まで勝ち残ったほむほむには『ほむほむ・ザ・ほむほむ』の名を与えます。
これは言わば最強の証でもあり、未来永劫語り継がれることでしょう。
・・・我が団体が何者か、ですか?フフフ、秘密・・・ということにしておきましょう。
ほむほむファイト、お分かりいただけましたかな?
早速始まります、もし宜しければお付き合いください。
それでは!
ほむほむファイト!
レディー・・・ゴー!
カランカラン
あんあん「クーカイ!」イラッシャイ!
ジオラマの中にもBARがあるようで、あんあんがマスターをやっているようだ。
そこに一匹のほむほむがやってくる。
ほむほむ「・・・ホムゥ」コノオンナヲシラナイカ
ほむほむが見せたのは、まどまどと仔ほむの写真だ。
ジオラマに落とされる際に、特に抵抗したほむほむは家族を先に落とすことで投入をスムーズにするという話を聞いたが、まさにその仕打ちを受けた個体なのだろう。
どうやら、離ればなれになった家族を探しているらしい。
あんあん「サヤァ?」サァネェ?シラナイナ
ほむほむ「ホムッ、ホム」ソウカ、ジャマシタナ
ほむほむ2「ホムゥン?ホムホム」テメェ、ホムホムファイターダナ?
立ち去ろうとするほむほむに、別のほむほむが通せんぼしている。
ピザを食べていることから、たぶんイタリア代表のほむほむファイターだろう。
うん、きっとそうだ。
ほむほむ「ホムッ」ソウダガ
ほむほむ2「マドカァ!ホムホムホム」ジャアココデバトルダ!オモテヘデナ!
ほむほむ「ホムゥ」オマエ
ほむほむ2「ホ?」アン?
ほむほむ「ホムホム」コノオンナ、シラナイカ?
ほむほむ2「ホム!ホムホム!」シラネェナ!コナイナラコッチカライクゼ!
もう一匹のほむほむ(以下、イタほむ)は、外に飛び出したかと思うと、プレハブトイレのような縦長の箱に飛び込んだ。
これはほむほむ用強化スーツを装着させる装置であり、これを着用したほむほむは通常の何十倍もの身体能力を発揮できる。
「ホビャァァァァアアアアァァァ!!!」
「ホギャァァァアアアァァァァ!!!」
イタほむの叫び声だ。
一体、中では何が行われて・・・。
ガチャッ
出てきたイタほむはフルアーマーの黒いスーツを纏い、禍々しいオーラを放っていた。
イタほむ「ホムゥ!ホムァ!」サァ!デテコイ!
ほむほむ「ホムッ」チッ、シカタナイ
ほむほむ「ホムァーッ!ホムホム!」デロォーッ!ホムホム!パチンッ!
ほむほむが指を鳴らすと、例のプレハブトイレが飛んできて、BARの屋根を突き破った。
あんあん「ア゙ンーッ!」アタシノミセガーッ!
ほむほむ「ホムァッ!」ピョーン
箱に飛び込んむほむほむ。
中では何が行われているのか興味が湧いた私は別モニターから見させてもらった。
ギチギチギチギチ
「ホッ!ホビャァァァアアア!!」
強化スーツの下地となる黒いゴムのような膜がほむほむの体に張り付いていく。
その強さはほむほむの骨がギリギリ折れるか折れないかの絶妙なバランスで調整されており、ほむほむの闘争本能をより掻き立てる。
と、隣でモニターを見ていた、ロシア人と思われる外国の方が教えてくれた。
続いて、アーマーが出てきた。先程のイタほむのものとは違い、戦国時代の甲冑のようなデザインだ。どうやらこのほむほむは日本代表らしい。
よく見るとアーマーの裏に針がついている。
バチンッ!ザクゥッ!ブシュウウゥ
「ホビャッ!ホビャァァァアア!マドカァァアアアア!!」
この針にはまどエキスを注入する機能があり、これにより生存本能が最大限に発揮される。
続いて、兜が降りてきた。これまた甲冑を再現した立派な角がついている。
針も裏についていた。
ガチャンッ!プスッ!チュゥゥゥウウ
「ホ・・・ビャ・・・ホ・・・ホ・・・マ・・・ド・・・カ・・・」
脳味噌を啜っている。精密な針により、ほむほむの脳の一部分を吸い上げることで仲間を思いやる気持ちを忘れ、同じほむほむを殺すことに躊躇いがなくなるのだと言う。
ちなみに吸い上げた脳味噌は、濃厚なほむ味噌として市場に出荷される。
全て、隣のロシア人がひどく興奮した様子で話してくれた。
出てきたほむほむは、イタほむの禍々しいオーラとは対照的に、眩い輝きを放っていた。
シャイニングほむほむと呼ぶことにしよう。(以下、シャイほむ)
いよいよほむほむファイトが始まる。
お互いが構えると、合言葉のように叫び出した。
「ホォムホムファイトーッ!」
「レディー!!」
「ゴー!!」
まず最初に仕掛けたのはシャイほむ。
素早く間合いを詰めると、顔辺りに鋭い蹴りを見舞った。
「ホギャッ!」
よろめいた相手に猛ラッシュをかける。
「ホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホム!!!!」
ドカベシズドッメキブシャズガッメキャッ
「ボビャホムッホビッホギャホビャ」
同じほむほむだというのに容赦が無い。これも脳を吸われたためだろうか。
黒いフルアーマーは徐々に剥がれていき、左腕も妙な方向に曲がっている。
これは勝負あったか。
イタほむ「ホムゥゥゥッハァァァ!!」ギンイロノホムゥ!
ズバァッ!!
ボトッ
シャイほむ「!!!!」
イタほむが一瞬の隙を突いて銀色に輝く蹴りを繰り出すと、シャイほむの左腕がアーマーごと斬り落とされた。
お返しだと言わんばかりにニマニマ笑っている。
シャイほむ「・・・ホムゥ」・・・クッ
傷口からはドクドクと血が流れている。一気に形勢は逆転した。
イタほむ「ホムゥン」ヤッテクレタナ?グイッカミノケツカミ
シャイほむ「ホムッ・・・」グゥ・・・
イタほむ「ホムホムホムァァァアアア!!!」ドガバキズドバキ
シャイほむ「ホギャァァァアアアァァァァ!!!」
髪を掴まれたシャイほむは為す術もなく蹂躙されている。
甲冑が次々と壊れては飛んでいき、ついには兜の角も折れてしまった。
ドシャア!
グリィッ
「ホ・・・ム・・・」
解放されて地面に伏すシャイほむの頭部を踏みつけるイタほむ。
今回の勝負はここまでのようだ。
シャイほむ「ホッ!ホムァァァアア!!」グググググ
イタほむ「!!!!」
ガバァッ!
シャイほむが起き上がった。まどエキスの生存本能が活きたようだ。
ついでに、何か叫び出した。
「ホムホム!ホムゥ!」オマエガギンイロノホムナラ!
「ホムゥッ!ホムァァァアア!!」オレハオウゴンノホムダァァア!!
シャイほむが何かの構えを取る。
「ホッム!ホムホム!」オレノコノテガ!
「ホムッ!ホムゥッ!」ヒカッテウナル!
「ホムゥゥゥゥゥ」オマエヲタオセト
「ホムァァァ!マドカァァァ!!」カガヤキサケブ!!
イタほむに向かって突撃すると同時に、右手のアーマー部分が変形して液体金属のような物を出し、それが右手を包み込んだ。その液体金属の色も相まって、その右手は輝いているように見えた。
「シャァァァァイニングホムンガーッ!!!」
ガシィッ!
シャイほむが頭部を掴み、そのまま握り潰す。
メキメキミシミシィ
イタほむ「ホ・・・ム・・・ア・・・ホ・・・ギャ・・・」
シャイほむ「ホムァァ!ホム!」ホムホムファイト!
シャイほむ「ホムホムホムホ!ホムゥン」コクサイジョウヤクダイイチジョウ!
シャイほむ「ホムッ!ホムッ!」トウブヲハカイサレタモノハ!
シャイほむ「ホムッァァァ!」シッカクトナル!
ブチュゥゥゥウウウウ!ビチャッ
ドシャァッ!
身体ほむ「」ピクッピクピク
勝った。シャイほむの勝利だ。
頭を潰されたほむほむはもはやただの肉塊となっていた。
シャイほむは片腕で器用にアーマーを外すと、例のプレハブトイレにしまいこんだ。自動でメンテナンス・修理を行ってくれるのだ。
「ホムゥ・・・」グッ
無くなった左腕の跡を押さえるほむほむ。痛いのではなく悔しいのだということが、こちらにも伝わってきた。
「ホムッ」ザッザッザッ・・・
ほむほむは歩き出した。
家族に巡り会うために。
いかがでしたかな?ほむほむファイトは。楽しんでいただけたでしょうか。
・・・あのほむほむの家族ですか?それは私にもわかりません。
何せジオラマとはいえ、地球上を再現した広い世界ですから。
何処かで野垂れ死んでいるか、はたまた新たな番と家族を作っているか、もしくは無事再開できるハッピーエンドか・・・。
全てはあのほむほむの運次第です。
ただ、1つだけ言える確かなことは――
あのほむほむは生きている限り、この先もずっと薬品まみれで、国のためといえ同じほむほむを殺さなければならないことです。
何せ、頭部を破壊しなければ相手を失格にできないのですから。
それでは、次回のほむほむファイトに!
レディー!ゴー!