ほむほむ童話劇場『マッチ売りのほむほむ』
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homuhomu_tabetai
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作者:yFr+D7uGo
75 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県)[sage] 投稿日:2011/06/18(土) 07:59:18.34 ID:yFr+D7uGo
ほむほむ童話劇場『マッチ売りのほむほむ』
―――夜の雪の街―――
ほむほむ「ホムゥ! ホムホ、ホムーン!」マッチカッテー
男「おっ、ほむほむか。
こんなに夜遅くまでマッチを売り歩いてるなんて、大変だなぁ」ナデナデ
ほむほむ「ホムゥン///」クスグッタイヨ
男「それにしても参ったな。
ちょうどマッチが欲しかったところなんだけど、今は持ち合わせがないんだ」
男「家まで行けばお金があるんだけど、一緒に来るかい?
ついでに温かいスープをごちそうしてあげるよ」ニコニコ
ほむほむ「ホッ!? ホムホム、ホムーン!」ピョンピョン
男「おお、来てくれるのかい? それじゃちょっと失礼して」ダキアゲ
ほむほむ「ホムホム♪」アッタカアッタカ
男「ははは、ほむほむは抱き心地もいいし、あったかいなぁ!」ギューッ
ほむほむ「ホムホ、ホムホム///」ホッペスリスリ
―――男の家―――
男「さあ、着いたよ」ヒョイッ
ほむほむ「ホムーン♪」アッタカイネ
男「そうかい、それはよかったよ。それじゃ、そろそろマッチをもらおうかな?」
ほむほむ「ホムホムッ!」マッチドウゾ
男「ありがとう。これ、マッチの代金。50ほむ札だよ」
ほむほむ「ホムー! ホムホムッ!」ピョンピョン
男「あはは、そんなに嬉しいのかい?
それじゃこれからスープを温めるから、ほむほむは奥の部屋でゆっくりしててね」ニッコリ
ほむほむ「ホムーン!」トテトテトテ
男「……」スタスタ
ドアノカギガチャッ
ほむほむ「ホムーッ、ホムホム♪」アッタカアッタカ
男「……くくっ」ニヤァ
男「ほむほむ、まだお札を抱えてるのかい? よっぽど嬉しかったんだね」ナデナデ
ほむほむ「ホムーン♪」
男「ふふっ、ご機嫌だね。
……それで、君にちょっと手伝ってもらいたいことがあるんだけど、いいかな?」
ほむほむ「ホムン!」マカセテ
男「ありがとう。それじゃ、暖炉にこの薪をくべてきてくれないか?」
ゴトリ
ほむほむ「ホムゥ!?」
男「ちょっと大きいかもしれないけど、よろしく頼むよ。
今、どうしてもスープから手が離せないんだ」
ほむほむ「ホッ、ホムホム……ホムッ!」ワカッタ
男「それが終わったら、すぐにできるからね。任せたよー!」
ほむほむ「ホッ、ホムゥ……!」ズルズル
男「……ふふっ」ニタァ
ほむほむ「ホムー……! ホムホムーン!」ズルズル
―――しばらくして、暖炉の前―――
ほむほむ「ホムゥー……ホムゥーン……」ゼエゼエ
ガビョウキラーン
男(……ひひひっ)コッソリ
ほむほむ「ホムゥ、ホムホムゥー……!」アトヒトイキ
グサッ!
男(よしきたー!!)
ほむほむ「……!? ホッ、ホギャアァァーーー!?」ズデン
男(そして転んだ勢いで、大事に抱えてたお札が薪と一緒に飛んでいって……)
ピュウウゥゥン
ほむほむ「ホギャアァァ……ホッ?」
男(暖炉にIN!)
ドサッ シュボッ
ほむほむ「ホッ!? ホムゥ、ホムゥー!」
男(……ぷくくっ)
オサツガモエテル
ほむほむ「ホムホムゥ……ホムゥゥゥーーーーン!!!!」
男(ひひひっ……ひっ、ひひっ、ひひひひっ!)
ほむほむ「ホミ゙ュゥー……」シクシク
男「そんなに気を落としちゃダメだよ。
今お金をあげるわけにはいかないけど、次もまたほむほむからマッチを買ってあげるから」ナデナデ
ほむほむ「……ホムゥ、ホムホム?」ホント?
男「ああ、本当さ。ほら、そろそろ泣きやんで一緒にスープを飲もう。
スープが冷めたら、せっかくの頑張りが台無しだろう?」
ほむほむ「ホムゥ……ホムーン」ゴシゴシ
男「さあ、たーんとお食べ。熱々の特製スープだよ!」
ホカホカ
ほむほむ「ホムッ!? ホムホホムムーン♪」オイシソウ
男「火傷しないようにね」ニコニコ
ほむほむ「ホムホムムーン♪」イタダキマス
ズズズ……
ほむほむ「ホムゥ!? ホフッ、ホフッ、ホフホフホフ!!」ガツガツ
男(……ふふふっ)
ほむほむ「ホムホム♪」ゲップ
男「ははは、そんなにおいしかったのかい?」ナデナデ
ほむほむ「ホムホ、ホムゥーン///」
男「それはよかった。そんなに喜んでもらえると、僕も作ったかいがあったよ。
……おや、外はもうだいぶ暗いね。今日は泊まっていくかい?」
ほむほむ「ホムホムッ!」オセワニナリマス
男「おっ、礼儀正しい子だね。僕としては大歓迎だよ。
寝床もちょうどいいものがあるし、君の仲間もいるから退屈はしないと思うよ」
ほむほむ「……ホムゥ?」ナカマ?
男「そうさ。きみと同じ、ほむほむの仲間だよ」ニコニコ
ほむほむ「ホムゥ!? ホムホムー!」ワーイ!
男(……仲間だったもの、だけどね)ニヤァ
ギイィ……
男「さあ、このケージに入るんだ」
ほむほむ「ホム? ホムァ……」ヘンナニオイ……
男「さあ、早く」
ほむほむ「……ホムゥ」ソロリソロリ
男「……くくくっ」
ガチャン
ほむほむ「ホムゥー? ホム、ホム」ナニカアルヨ
男「うん? ……ああ、それか。よーく見てごらん?」
ほむほむ「ホッ、ホム? ……ホムゥーン」ジロジロ
死にほむs「「「」」」
ほむほむ「ホッ゙、ホビャアアアァァァァァーーーー!?!!!?」
男「っく、あははははっ! ホビャアアァァーーー、ってなんだよ、その鳴き声っ!!」ケラケラ
ほむほむ「ホビャッ、ホビャッ、ホッ、ホミ゙ュゥッ!?!!」ポロポロ
男「なんでこんなことに、って? それは君もよくわかってるはずだよ。
……さっきのスープ、とっても美味しかったもんね?」ニヤニヤ
ほむほむ「ホッ゙!? ……ホム゙ゥオエ゙エエェェェェーーーッ!!!」ゲロゲロ
男「あーあ、もったいない。同じほむほむの仲間を、そんな粗末にしていいのかな?
それも同じマッチ売りのほむほむを」
ほむほむ「ホムオェェッ……ホゲッフ、ホブゥッ!?」ゼーハー
男「君もそのうち、そのほむほむたちと同じ目に合うんだから。もっと大切にしなきゃね?」
ほむほむ「……ホッ゙、ホムゥッ!? ホム、ホムホム!」
男「約束が違う? ……確かにマッチを買うって約束はしたけど。
僕は"またほむほむからマッチを買う"って言ったんだよ? 別に君じゃなくてもいいじゃないか」
ほむほむ「ホッ゙……」ガクガク
男「ま、そういうことだから。次のマッチ売りのほむほむが来るまで、そこでのんびりしててね」ニコッ
スタスタスタ ガチャッ
ほむほむ「ホッ、ホムホムウウゥゥゥーーー……!!」ポロポロ
ホムウウウウウゥゥゥゥゥーーーーー!!!!!
―――数日後―――
男「さあ、着いたよ」ヒョイッ
ほむほむ2「ホムーン♪」アッタカイネ
男「そうかい、それはよかったよ。それじゃ、そろそろマッチをもらおうかな?」
ほむほむ2「ホムホムッ!」マッチドウゾ
男「ありがとう。これ、マッチの代金。50ほむ札だよ」
ほむほむ2「ホムー! ホムホムッ!」ピョンピョン
男「あはは、そんなに嬉しいのかい?
それじゃこれからスープを温めるから、ほむほむは奥の部屋でゆっくりしててね」ニッコリ
ほむほむ2「ホムーン!」トテトテトテ
男「……」スタスタ
ドアノカギガチャッ
ほむほむ2「ホムーッ、ホムホム♪」アッタカアッタカ
男「……くくっ」ニヤァ
男「ほむほむ、出番だよ?」
ほむほむ「……ホ」メガウツロ
男「聞いてないか。まああれだけ追いつめたんだから仕方ないね。
……ほむほむの抱いた希望が絶望に変わった時に出す旨み成分。
その体に、たっぷりと蓄積されていることだろうさ」
ホウチョウシャキーン
ほむほむ「……ホ、ムゥ?」
男「ふふっ、この瞬間が楽しみでたまらないよ。君で作ったスープはどんな味なのかな?」ニタニタ
プスリ
ほむほむ「ホア゙ッ……」ガクガク
男「命をいただくんだ。君には本当に感謝しないとね。あの50ほむ札は君への感謝の気持ちなんだよ?」
スッ トンッ トンッ
ほむほむ「ァ゙ッ……」ピクピク
男「……よし、仕込みはこんなものか。じゃあ、また画鋲を仕掛けに行くとするか―――」
ほむほむ「」
―――『マッチ売りのほむほむ』おわり!―――