男「雨、止まないな・・・」
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homuhomu_tabetai
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作者:KmTgMhhSo
255 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2012/06/24(日) 12:19:24.17 ID:KmTgMhhSo
サー・・・・
サー・・・・・・・
「雨、止まないな・・・」
「ホムゥ・・・」
ここ数日、雨が続いている。あまり外出しない俺にとっては別にどうでもいいことだが・・・。
でもこいつには何か不都合があるのか、最近落ち込んでいる。今日も床から少し高い位置にある窓の縁に立ち、外を眺めている。
相変わらず元気が無い。
どうした、と尋ねてもなかなか答えてくれない。
・・・困ったな、おい。
――――――――――
―――――――
ザー・・・・・・
「おーい、ほむほむ。昼飯・・・」
「ホム・・・」ショボーン・・・
なん・・・だと・・・!? こいつが飯に反応しないなんて!?
これは重症だ。早く何とかしないと。
再び何で元気が無いのか尋ねてみるも、下を向いたまま首を左右に振るばかり。
おいおい・・・何がどうなってんだよ。雨か!? 雨のせいなのか!? 湿気が駄目なのか!? くっ! 落ち着け!
ザー・・・・・
ザー・・・・・
「ホムムゥ・・・・・」
・・・そういやこいつ、このところ窓から離れようとしないな。
もしかして、窓から見える景色に秘密が・・・?
俺はほむほむの上から窓の外を覗きこんでみた。
驚いた。
「ホムッ!?」
「マドッ!!?」
「ホミュウゥゥ!!」
「マデョォ!!!」
・・・のは向こうも同じようだった。窓の外には野良のほむほむたちがいた。
構成からして、家族だろうか。
家族は庭の植木の下で雨宿りをしながら家のほむほむを見つめていた。
そこに突然俺がヌッと顔を出したのだから、驚くのも無理はない。
「お前がこのところ元気が無かったのは、あの家族のせいか。」
「・・・ホムゥーン・・・」
「何で言ってくれなかったんだ。」
「ホム・・・ホムム・・・・」ショボーン
どうやら、俺にこのことが知られたら、家族は庭から追い出されると思ったらしい。
マンション住民共同の庭だから、俺にそんなことをする理由も権利も無いのだが・・・。
まぁ、大家さんに見つかったらたぶん摘み出されるだろうな。たぶんだけど。
そんなことを口にすると、ほむほむは涙と鼻水を撒き散らして俺に助けを求めた。
あの家族を助けてやって、と。
助けて・・・って言われてもなぁ。
通りすがりの見ず知らずの家族を保護する気もさらさら無いし、第一保護したら飼わなきゃいけないじゃん。
そんな何匹も飼えるほど家計は潤ってないんだよ、ほむほむ。
「ホマァァァァアアアアアアアン!!!! ホムゥゥウゥゥウウウウウウウン!!!!」
・・・そんなに泣くなよ。
「ホムウゥゥウアアァァァァアアアアアアアン!!!!! ホムムムムムムゥウウウウン!!!!」
わかった、わかったよ。
・・・わかったから泣き止んでくれ。
「ホム?」ピタッ
嘘泣きかよこの野郎!!
―――――――――
―――――
「ホムホムゥン」ペコリ
「マドドォ」ペコリ
・・・礼ならそこの嘘泣きに言ってくれ。
「ホミュー♪」ドタバタ
「マジョジョォォォ♪」ドタバタ
「ホッムゥゥゥウウウン♪」ドタタタタタ・・・
はぁ・・・どうしてこうなった。
話を聞いてみると、この家族は餌探しの途中に突然の雨を受け、とっさにこのマンションの植え込みに逃げ込んだようだ。
しかし、そのまま雨が数日間止まず、立ち往生してしまっていたようだ。
餌は土の中のQBを食べて凌いでいたらしいが、子供の体調が心配だったとも話してくれた。
で、そこを家のほむほむに見つけられて、お互いに存在を認知した。
ほむほむはこの数日間、雨に震える家族を心配して元気が無かった。
まぁ、真相はそういうことらしい。
問題は・・・これからどうするかだ。
「もしよければ、お前らの巣まで送っていってやるぞ。」
「ホムム・・・」
「マドォォォオオ・・・」
なんてこったい。こいつら家が無いらしい。これではどこにも連れていけない。
この雨の中に放り出すのも何か嫌だし・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・あー・・・まずい。この展開は非常にまずい。
ハッ!!
振り返るとそこには、家のほむほむが何とも言えない顔で俺を見上げていた。
くっ! 今の会話を聞かれたのか!!
「ホムゥゥウゥウ・・・・」キラキラキラ
やめろ! その眼をやめろ!!
「ホムッフゥ・・・・」キラキラキラ
飼わん! 飼わんぞ!
「ホムムムムゥン・・・・・」キラキラキラ
断 じ て 飼 わ ん ! !
「あー、もしもし? ・・・おう、久しぶり。
あのさ、突然で悪いんだけど・・・まどまど一匹分と仔ほむ仔まどに掛かる費用ってどれくらいか・・・
・・・ああ、うん。いやさ・・・。
・・・・・ああ、ついでに聞いてくれるか。俺の苦労を・・・・。」
「ホムムウウゥゥウゥウゥウウウン!!!!」ポロポロポロ・・・
「マドッ!! マドォ!!」ペコッ!ペコッ!!
「ホミュミュウゥウゥゥウウウウン♪」トタタタタタタ・・・・
「マッジョン///」チュッ
「ホムゥ!?///」ドキドキ
―――1ヶ月後。
「おーい、風呂だぞー。」
「ホムッ」
「マドーン」
「ホミュゥン」
パチャパチャ
ゴシゴシ
ホミュ♪
ザッパァァン
ホムー マドー
何だかんだで、この家族とほむほむを養っていけている。
これも全て、お下がりの飼育セットと安くて質のいいほむフードの情報をくれた友人のおかげだ。
持つべきものは友である。
「ホムホムゥン♪」ゴシゴシ
「マッデョォ~~~♪」ニコニコ
家のほむほむはというと、仔まどと妙に仲がいい。
まさか番になんてならないよな・・・。もう家に余裕はないぞ! 子供なんて作らせません!
「ホムゥゥウゥゥウウ・・・・」キラキラキラ・・・
「マジョォォォォォォオオ・・・・」キラキラキラ・・・
!!!!
いやいや、こればっかりは!
お義母さんの許可を頂かないことには!!
ねっ、お義母さん!?
「ホムン♪」ニコニコ
「マドン♪」ニコニコ
・・・駄目だこいつら・・・早く何とかしないと・・・
何とかっていってもどうしようも無いが・・・
あ、お義姉さん!! お義姉さんのご意見をば!!!
「ホミュウゥウゥゥウ・・・・」キラキラキラ・・・
や、やめろ!!お前にやつらを庇う何の義理がるというのだ!!
あ、義理の姉か。いやいやそういうことでは無くて!!
「ホムゥゥゥゥウウウウ・・・・」キラキラキラ・・・
「マドォォォオォオオオオ・・・・」キラキラキラ・・・・
う、裏切ったな! いや、最初から賛成してたか。
いいやそんなことは・・・
「ホムゥゥウゥウウウ・・・・」キラキラキラ
「マデョォォオォォォオオオオオ・・・・」キラキラキラ
「ホムゥゥゥゥウウウ・・・・」キラキラキラ
「マドォオォォォォオォオオ・・・・」キラキラキラ
「ホミュウウゥゥゥゥウウウン・・・・」キラキラキラ
やめろ!
やめろ!!!
そんな目で俺を見るなぁぁぁぁあああああ!!!!
「あー・・・もしもし?
・・・・うん、そうだよ。まただよ・・・こんなの絶対おかしいよ・・・。
・・・ああ、うん。
今度は、初めて番ができる時の準備とか・・・子供が生まれるまでの準備とか・・・
え? 何でかって?
ああ、うーん・・・・・・
まぁ、何だかんだ言って可愛いからだろうな。うん。」
「終わり」
- 拾うなら飼いほむは捨てないと
- 胸クソ悪い