おぞましい実験

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作者:lUfTEFN80

挿絵:KGiOjRlmo
117 名前:おぞましい実験[sagesaga] 投稿日:2012/08/07(火) 22:22:59.83 ID:lUfTEFN80


そのほむまどコロニーはあんさやマミという三大ほ食種たちに襲撃を受け、壊滅の危機に瀕していた


リーダーほむ「ホム…ホムホム、ホムゥン!!」テキパキ ヒッシ
サブまど「マドォ…ホムラチャン…!」ガクブル ポロポロ


「ホビャアァァアァッ!!」「ティロ!」「ホブッ!?」「クーカイ!」「ミャバッ!!」「テンコーセー!!」

「サヤサヤー!」「マドガァアッ!?」「コワクナイコワクナイ!!」「ホミュアァッ!?ミャロボヘッ」「アン?ウスノロ!」「マドォボグェ!?」


一体でも多くの仲間を助けようと逃走を指示するリーダーほむの采配も虚しく、出入り口は塞がれ犠牲者は増える一方であった

ほ食種の襲撃を想定して準備していた小枝の武器や、事前の避難訓練などは全く効果を発揮しなかった
武器と言っても先を尖らせただけの粗末な棒で、使いこなす訓練も半ば馴れ合う形で軽く行っていたにすぎない
「訓練してるから安心だね♪」という自己満足を得る為の、訓練とは名ばかりなじゃれ合い如きが、現実の非常事態に役立つはずもなかったのだ


ボスあん「アンアンー!クーカイ?」ニヤリ
ボスさや「マイアガッチャッテマスネーテンコーセー!!」ケラケラ

リーダーほむ「ホムゥ!…マドカァ、ホム、ホムホム!」ガクブル
サブまど「ホムラチャン!?マド、マドォ!!」ハッ イヤイヤ!


とうとう目前に迫ったほ食種たちのボス格に怯えながらも、リーダーほむは番であるサブリーダーまどに逃走を促している
サブまどは泣きじゃくりながら番の腕を引くが、リーダーほむはほ食種を引きつける囮に徹するつもりだった


ボスマミ「ミンナシヌシカナイジャナイ!」ドスッ…

リーダーほむ「ホムッ!!」サブまど「マドォ!?」ギョッ


しかしサブまどがモタモタしているうちに、マミマミのボスに後ろを取られてしまった
万事休すか――手を取り身を寄せ合う番が諦めかけたその時



ぷしゅうぅぅぅぅぅぅぅーーーーー……



「ア、アン!?」「サヤッ!?」「ホム!?」「マドォ!?」「マミィ!?」


突如としてコロニー内に白いガス状の煙が入り込み、中にいるものたちを包み込んだ
逃げ回っていたほむまども追い回していたほ食種も、あっという間に強烈な睡魔に襲われ意識を失っていく


リーダーほむ「ホッ…マ、ド、カァ…!」サブまど「ホムラ…チャン…!」ギュウ! バタッ





「…ァンンッ!? サ、サヤガァアァァッ!!」

リーダーほむ「…ホム?マ、マドカァ…?」ショボショボ


けたたましい悲鳴で目を覚ましたリーダーほむは、隣にサブまどの姿が無いことに気付いた

慌てて起き上がろうとするも身体に力が入らない
どうにか首だけを動かして辺りを見回すリーダーほむ

そこは薄暗い地下室のようだった
リーダーほむは小さめの水槽に入れられており、そこには他に誰も入っていない
そして隣の水槽には――


リーダーほむ「マドカッ…!?」ハッ


愛しいサブまどが、自分と同じように横たわっているではないか!
水槽の壁を叩こうとするリーダーほむだったが、相変わらず身体は動かない
声を張り上げてもみたがどうにも調子が悪く、かすれたような呼びかけしかできなかった


リーダーほむ「マドカァ…!ホムホムゥ…!!」ジリジリ ヒッシ


男「おっと気が付いたのか。さすがはリーダー格、といった所かな?」


リーダーほむ「ホムゥ!?」ハッ


突然の言葉と同時に、リーダーの横たわる水槽を人間の顔が見下ろした

パニックに陥りかけたリーダーに対して、しかし人間は穏やかな口調で続ける

男「心配しなくていい、いたずらに危害を加えるつもりはないよ」ニコ!


リーダーほむ「ホ…?ホムホムゥ…?」フアンゲ


男「ほ食種たちが君らの巣に大挙として侵入していくのを見かけてね。つい手を出してしまった」ソッ…

人間は優しくリーダーをつまむと、ゆっくりとその上体を起こして水槽の壁にもたれかかる形で座らせてあげる

次の瞬間、リーダーほむの視界に驚くべき光景が飛び込んできた


リーダーほむ「ホムッ…!?」ギョッ


ボスあん?「サヤガァッ!?サヤガァッ!!」ガクガク ボロボロ

ボスさや?「キョーコォーwサヤサヤヤーw」ニヤニヤ ザシュザシュ!

ボスマミ?「マッ……ティォ…!!」アグアグ フーフー


尻もちをついて後ずさるボスあんめがけて、ためらいなく剣を振り下ろし続けるボスさや

しかしその姿が明らかに異常だった

ボスあんの両腕には、あんあんやマミマミの死体が出鱈目に縫い付けられていたのだ
その死体にはさらにほむほむやさやさやの死体が繋がっており、それにもまた別の死体が――
結果、両腕に夥しい数の死体を接続されたボスあんは、重みで腕を動かすことはおろか立ち上がることすらできず、ボスさやの攻撃を受け続けている

一方ボスさやはと言うと、何とボスマミの腹から上半身だけが飛び出している状態ではないか
ボスマミは口に手下だったマミマミの下顎を咥える形で縫い付けられ、時折喘ぐような声を漏らしながら鼻息荒くボスさやの上半身を支えている

正に地獄絵図、あまりにもおぞましい光景に、リーダーほむは驚愕しパクパクと口を動かすばかり

男「あの三体――と言っていのかな?――には、勝ち残った方の身体を元に戻し、野に帰してやると吹き込んだ
  さやさやとマミマミが押してるようだけど、あんな状態になって本当に元の姿へ戻れると思ってるのかな?」キラキラ

目を輝かせて化け物たちの戦いを見つめる人間に、再びリーダーほむの中で恐怖が浮かび上がる


リーダーほむ「ホビャ…!!ホビャアァァッ…!!」ガクガクブルブル


男「そうそう、君の巣のお仲間たちだけどね」ヒョイ

リーダーほむ「ホムッ!?」ビクッ

人間はリーダーの水槽を持ち上げ、90度回転させてから置いた
先ほどまで背にして方角がリーダーの目に映り――


リーダーほむ「…ッビャァ!?ホビャアアァァアァァァアァッ!!!」ギョッ




「ホビャアァァッ!!」「マドガァッマドガァ!?」「ホブラヂャンンン」「ミャ…ロォ…」「ホミャア!ホミャアァッ!?」「マドボボボボボ」


うねうねと蠢く肉の塊が、かつての仲間たちの声で泣き喚いていた

両腕をもがれ、下半身を潰された無数のほむまどが、肉塊にされた下半身をこねくり回されて固められ、ひとつの大きな肉団子を形成している
腕の無い上半身をのたうって悶絶するほむまどたちの様はまるで芋虫のようで、それがひとつの肉団子から大量に生えて身をよじっているのだ


リーダーほむ「ホムッ…ホムッ…!?」ボロボロ ジョロォー


男「私はほむ種やほ食種のキメラ――“ほメラ”の研究をしていてね
  今日はたまたまほむ種とほ食種の両方を大量に捕まえることが出来て若干興奮しているんだ」ハァハァ


リーダーほむ「マドカァ!!ホムゥ、マドカァッ!!」ボロボロ ヒッシ


男「普段は遺伝子実験なんかがメインなんだけど、たまにこうして肉体を繋ぎ合わせただけの“ほメラ”を造ってみることもある
  頭で思い描いているものを具体化するのに、人形のモデルを用意するよりも実際にほむ種を捕まえてきて形にした方が早いからね」ソッ…


リーダーほむ「ホビャアァッ!!」ビクゥ!


ブツブツとおぞましい言葉を呟きながら、人間はリーダーほむをつまんで別の台に乗せる
続けて未だ眠りについたままのサブまどを、リーダーほむの隣に寝かせた


リーダーほむ「ホムッ!?マドカァ!!マドカァッ!!」ガクブル ヒッシ

サブまど「…マドォ…ホムラチャン…///」ムニャムニャ シアワセ

リーダーほむ「マドカァッ!!ホムゥウゥゥ!!」ボロボロ ヒッシ


男「見た所君の巣には白まどもリボほむもいないようだね
  ただのほむほむにすぎない君が、なんとか巣をまとめようと頑張っていたであろうことは想像するに余りある」スチャッ…

震える声で必死に番を起こそうとするリーダーほむを見下ろして、人間はメスと注射器を取り出した

男「この期に及んでまだ幸せな夢でも見てるんだろう。まどまどの方は君ほどリーダー気質じゃないようだ
  おそらく君にふさわしい番であろうと、一生懸命サブリーダーの役目を全うしてきたのだろうね、健気な子だ」ピッピッ


リーダーほむ「ホムゥゥゥ!!ホムウゥゥッ!!」ボロボロ イヤイヤ


男「まだ最初に巣に放った催眠ガスの効果が残ってるみたいだけど、念のためもう一度麻酔を打っておいてあげるよ
  君たちを苦しめるのが目的じゃないからね、言っただろう? いたずらに危害を加えるつもりはないって――」プスッ


リーダーほむ「マドカッ―」カクン





再び意識を失ったリーダーほむが直前に目にしたのは、頬を上気させて自分たちを見下ろす人間の顔だった――

「――君たちは大切な実験材料として、その尊い命を費やし私の研究に貢献してくれるんだ」


「…マドォォオオォォッ!!ホムラチャアァァアァァァンッッ!!?」

「ホッ…ビャア!?マドカァ!?マドカァッ!?」ウーン…ハッ! キョロキョロ


今度はサブまどの声で目覚めたリーダーほむ

すぐさま大切な番の安否を確認しようと顔をもたげて――




ほむまど『ホムゥッ!?ッォドマ』


そして地獄を理解した




ほむまど『ホ、ホビャアァアアァァァッ!!ッォオォォォオオォドマ、マ』






仰向けのほむほむと、うつぶせのまどまど
その二体の上半身同士が、完全に連結されていたのである

ほむほむが腹筋の要領で上体を起こしても、そこから見えるのは最愛のパートナーの背中だけ
まどまどが腕立ての要領で身体を持ち上げても、腕の間から覗けるのは最愛のパートナーの背中だけ

せめて両方とも仰向けだったならば、上体を起こせばお互いの顔を見ることができたろう
だがこの番はもう二度と、相手の顔を見ることができない



ほむまど『ココジャナイィィイィィイィーーーッッ!!!ッッーーーォオォォオォヨイシカオイタッゼ』



男「いいぞ…このモデル通りの“ほメラ”を遺伝子実験で生み出せば!
  一方が地面を這って移動する間、仰向けのもう一方が上空や周囲の様子を警戒できる!」ハァハァ

男「あんあんやマミマミにももっと調整をいれてより戦闘力を――」キラキラ


かくして、世にもおぞましい実験は続く――

(終)




感想

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  • イラストほむほむもうつ伏せになってる気が、、、
  • いいねいいね。
    横臥したらお互いの顔を見られるような気がするけど。
  • 素晴らしい
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