濫回凌轢ニヒロ

「いい景色だ。眺めておくといいよ――全部粉微塵になってしまうだろうから」

それは死者故に、歩行のみで地形を壊滅せしめる乗騎の巨重と速力にすら適応する。
それは一網のうちに軍勢を切断する、遠隔にして必殺の砲撃手段を持つ。
それは尋常の攻撃を尽く遮断する装甲と、停止の能わぬ不死性を同時に有する。
二つの体を与えられながら、ただ一つ蹂躙の機能のみを求められた、惨烈の戦騎である。

+ アニメ版
それは死者故に、地形を壊滅せしめる乗騎の巨重と速力に適応する。
それは一網のうちに軍勢を切断する、遠隔にして必殺の砲撃手段を持つ。
それは尋常の攻撃を尽く遮断する装甲と、停止の能わぬ不死性を同時に有する。
二つの体を与えられながら、ただ一つ蹂躙の機能のみを求められた、惨烈の戦騎である―――。

略歴

わせてもいいのかい? 全部粉微塵になってしまうよ」
  • 読み:らんかいりょうれきニヒロ
  • 種族:屍魔(レヴナント)
  • クラス:騎兵(カタフラクト)

CV - 高橋李依
ミステリアスなゾンビの少女。
単機で一軍を滅ぼした、記録上最悪の生体兵器として幽閉されている。
彼女の能力と腰掛けている蜘蛛の正体とは――?


過去の戦争においては魔王自称者に率いられ、黄都の一方面軍を単騎で滅ぼした。
騎兵の「搭乗者と分離させれば弱体化させたまま保持しておける」という特性から処分されずに(元ツイート)拘置所に収監されていたが、鎹のヒドウによってリチア新公国攻略のために極秘裏に派遣されることになる。

人物

艶っぽく謎めいた雰囲気の人物。
人族が好き、とことあるごとに語ってはいるが、その『好き』は通常の感覚と隔絶しているように感じられる。
無骨かつ直裁な「濫回凌轢」の二つ名は本来は黄都側の通称。
制作者からはちゃんと名付けられていたはずだが、もはや「濫回凌轢」と呼ばれている期間のほうが長くなってしまったとのこと。

外見

片目を隠す長い前髪。
背中が大きく開いた服にショートパンツという、露出の多い服装を纏う細身の少女。
脊椎からは複数の糸のような触手が伸びて、蠢いている。

能力

騎兵

蜘獣(タランチュラ)を加工して作った屍魔(レヴナント)である『埋葬のヘルネテン』を乗機とする騎兵。
表紙イラストでは上に乗っているが実際は全裸になり、ヘルネテンの外骨格内に入り、神経接続で操縦する。
要するにファンタジー技術によって作られたSF多脚戦車である。

乗騎であるヘルネテンは、糸を高速投射して切り裂く「砲」と、蜘獣(タランチュラ)の巨体による直接蹂躙を攻撃手段として備える。

実際それだけでも異修羅世界の人族の軍事レベルでは太刀打ちが容易ではない脅威であるが、特筆すべきはその防御性能である。
ヘルネテンの装甲は星深瀝鋼という超常の魔石が使われており、熟達の工術による直接加工以外では傷つかない。
そしてそれに乗るニヒロは屍魔(レヴナント)であるため、ヘルネテンが急加減速を行ってもそれにより死ぬことがない。
更には呼吸すらしないため必要最低限の空気を通すための通気口すら存在しない。
外側は強固な装甲に覆われ、内側の操縦者を狙おうにもその隙すら存在しない完全防御。
設定上は完全機密性により生化学兵器や果てはリナリスのウイルス感染までもを防ぎきることが可能であるらしい。

その上、ニヒロとヘルネテンは「共有の呪い」によって屍魔(レヴナント)としてのかりそめの命を共有しており、
+ ニヒロが死なない限りヘルネテンもまた不死身となっている。(書籍版Ⅷ以降重大ネタバレ注意)
ニヒロが死なない限りヘルネテンもまた不死身となっている。
そしてそれは、逆もまた然り(・・・・・・)であることを意味していて……。
+ 「私が、私の滅ぼすものを決めたっていいよね? ヘルネテン……」(書籍場Ⅹ重大ネタバレ)
新魔王戦争終結後もニヒロはヘルネテンの存在を知覚していた。
そして国防研究院地下にて、後半身を微塵嵐に置換される改造を施されたヘルネテンと再会を果たすことになる―――。

「ああ……行こう。どこにだって行ける」



神経線

ヘルネテンに接続するための背から伸びた神経線は、触手のように意思で自在に動かすことができ、他の生物の神経系に差し込むことでその対象を操ったり激痛を与えたりすることも可能。
強制操作の限界は不明だが、人間(ミニア)の兵士相手の乱戦で同士討ちさせる描写がある。
単純に急所を抉る武器にすることも。
また、空気の流れや触れた対象の成分などを感知し、周囲の状況を把握することも可能。

身体能力

実はニヒロ単体でも熟達の戦士以上の近接戦闘力を有している。
アニメ版キャラクター紹介によれば、屍魔(レヴナント)として可能な限界レベルとのこと。

ニヒロちゃんの動向

修羅や客人(まろうど)でもなければ攻略不可能にも見えるニヒロだが、事実、敗北したのは彼女を創造した魔王自称者が黄都に捕らえられた(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)ためであった。
ニヒロ自身は暗殺作戦の報酬として「人権を得、学校に行きたい」と主張しており、創造者のことは気にしていないそぶりであるが……。
+ 書籍版Ⅷ以降重大ネタバレ注意
ニヒロとヘルネテンの創造者はさざめきのヴィガである。
書籍版Iにおいて鵲のダカイに敗北したニヒロであるが、屍魔(レヴナント)ゆえに死亡してはいなかった(ダカイが命の所在を見抜き生かしたまま無力化していた)。
その後、黄都によるリチア首脳暗殺作戦の証拠物件として黄昏潜りユキハルに託され、黄都に捕縛されているヴィガに会うことを目的として行動を共にしていた。
+ そして、大規模政変の混乱の中、とうとうヴィガに再会し――。(重大ネタバレ注意)
そして、大規模政変の混乱の中、とうとうヴィガに再会
政変の混乱の裏で確保したとある 血 人 (  ダンピール)の遺体と接合、復活を果たすことになる。


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最終更新:2025年04月26日 04:09