静寂なるハルゲント

「う……私は……わ、私は……私はッ! 

 黄都第六将! 静寂なるハルゲントだ!」

登場話

第一部

第二部

  • 「黄都 その5」
  • 「第二試合 その1」
  • 「第二試合 その3」
  • 「第二試合 その4」
  • 「その手に栄光を その4」

略歴

「このになっても、まだ栄光しくて、こんなかな、真似をしているのだ……」
  • 読み:せいじゃくなるハルゲント
  • 種族:人間(ミニア)
  • クラス:竜騎兵(ドラグーン)

CV - 大塚 明夫
黄都第六将にして、竜騎兵団団長。書籍版によれば55歳。
権力の維持に憂き身を窶す小人物であり、鳥竜(ワイバーン)のみを何百と討伐してきたことから、“羽毟り”の渾名でも呼ばれる。

シカ湾村出身。四人兄弟の四男で、幼い頃から兄より劣る、余計な子供と詰られてきた。
そうした少年時代の苦い経験が、偉くなって周りの者たちを見返してやるという、分不相応な出世欲に繋がっている。

悪とは「自分を裏切ること」だという哲学を持つ。


手負いの燻べのヴィケオン討伐に出向くが、失敗。
その後、冬のルクノカの探索行に出向き、勇者候補として擁立した。
星馳せアルスとは浅からぬ因縁がある。

地位に比べ能力は足りず小物であるが、前述の通り本人なりの正義や信念を有しており、自分の責任や無能さにも自覚のある*1男であるため、アルハルの関係性もあいまって読者自称者たちからの人気も高い。

しかしそれ以上に「やらかし」としか呼べないような事象を作中で繰り返しており、『通り禍』とはむしろお前の方だよと言わんばかりに各所で交通事故を引き起こす。

冬のルクノカの擁立に至っては――
  • 魔王を倒した勇者を探す(めっちゃ目立つので絶対にそうでないのは自明)
  • ロスクレイの箔付け役をあてがう(強すぎて策で勝てるとかいうレベルを超えている)
  • 統一黄都の象徴となり得る“勇者”を見出す(竜族に任せられるわけないだろ)
  • 結局のところ擁立理由は私情(唯一のが最強に勝つところを見たい
――という六合上覧の目的どころか建前すらガン無視しているムーブである。何やってんのお前。
おまけに――
  • スカウトしたけどブレス未確認(下手すると黄都が滅ぶ威力でした)
――という最悪の展開をヒドウやロスクレイに押し付け、頭を痛めさせる結果に…。
さらに第三部では心労のため長期療養に入り、その結果ルクノカの監督すら放り出してしまっている。
一連の流れをみると、一歩間違えたら黄都が消えるレベルの「やらかし」なんですが…。

能力

工術により、鉄を対空機構弓、屠竜弩砲(ドラゴンスレイヤー)として編み上げることが出来る。

+ 書籍版ネタバレ
鳥竜(ワイバーン)狩りで名を上げただけあって鳥竜(ワイバーン)の生態については詳しく、書籍版ではリチアの鳥竜(ワイバーン)兵団の投石攻撃を現場の痕跡を見て鳥竜(ワイバーン)の習性から推測し、その正体を見抜いていた。
+ 第二部終盤(Web版)ネタバレ
彼の行う鳥竜(ワイバーン)狩りは定石とは異なり、獲物が巣に居る間は決して討たず、群れが飛び立った後に空中で追い込む方法である。
簡単に言えば、射撃で逃げ道を塞ぎ、本命の狙撃点に追い込む。
第二部で星馳せアルスに対して地平咆メレが実行した手段は、奇しくも彼の鳥竜(ワイバーン)狩りの手法を同じものであった。

静寂なるハルゲント。彼は無能であったのかもしれないが、鳥竜(ワイバーン)狩りという人生をかけた仕事に関しては英雄の域であったのかもしれない。



鳥竜(ワイバーン)は細い体を夕陽に向けて、短く答えるのみである。
短いが、どこか誇らしげな声色であった。

「……その欲望が、おれには本当に眩しい……尊敬できるところなんだ……」
「ハルゲントは……いつか、おれよりずっと凄いやつになれるよ……」



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黄都二十九官
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最終更新:2025年04月27日 00:35

*1 劣等感を拗らせてむしろ過小評価すぎるきらいがある