イデオロギーデータベースwiki
永久主義
最終更新:
ideology-database
-
view
概要
永久主義 | |
英名 | eternalism |
別名 | 永遠主義 |
永久主義、あるいは永遠主義とは、時間は空間の三次元と同等の一つの次元であるとみなす時間論の一種である。言い換えれば、空間上のあらゆる座標にものが「存在」するように、時間上のあらゆる時間にものが「存在」するという主張。もっと簡明に言えば、過去・現在・未来のすべての事物は、現在の事物と同様に実在することを主張している。
例えば、アダム・スミスやマルクスは時間軸的には19世紀において、我々が存在しているというときと同じ意味で、存在していると主張できる。
特殊相対性理論は「絶対的な同時性」と「普遍的な現在」を否定するため、物理学者が時間に関して支持できる見解としては、永久主義が主となる。
永久主義は、絶対的な「今」なるものが存在するとする、現在主義と敵対する。永久主義においては、絶対的な「今」なるものは存在しないためである。というよりも、特殊相対性理論に基づけば、ある「今」が特別であると根拠づけることが不可能であるといった方が正確である。
そのため、真っ当な物理学者は現在主義の立場を取るわけにはいかないのである。
現代物理学には、特別に指定される「今」などという「形而上学的」概念に、居場所など無いのである。
問題点
永久主義は全ての時間をフラットにみなす。そのため、時間経過というものを物理学的にモデル化することは、現状困難である。
実際、「時間経過の感覚」というのは我々には間違いなく存在しているのであって、それを反映できていない物理学の方に問題があるのではという哲学者の意見も存在する。