『大陸王国連合バラーニ王国を中心に疫病発生』
23日、帝国政府は大陸王国連合で大規模な疫病が発生しているとの発表を行った。
バラーニ王国は、連合軍の中核をなす王国の一つで疫病により戦争遂行に大きな影響が出るだろうと帝國陸軍筋は伝えている。
―帝國諸侯新聞
23日、帝国政府は大陸王国連合で大規模な疫病が発生しているとの発表を行った。
バラーニ王国は、連合軍の中核をなす王国の一つで疫病により戦争遂行に大きな影響が出るだろうと帝國陸軍筋は伝えている。
―帝國諸侯新聞
『死者100万に到達か? すでに王都は死の都』
バラーニの疫病は既に死者100万に達し、バラーニ王都は既に死の都と化したと帝國軍の報道官が発表した。
被害は既に周辺国まで拡大しており、拡大の一途を辿っている模様。
領国政府からは既に疫病の伝染を恐れて医師団の派遣等の要請が行われており、ワクチン受注を見込んで医薬品各社の株が2割跳ね上がった。
―大陸経済新聞
バラーニの疫病は既に死者100万に達し、バラーニ王都は既に死の都と化したと帝國軍の報道官が発表した。
被害は既に周辺国まで拡大しており、拡大の一途を辿っている模様。
領国政府からは既に疫病の伝染を恐れて医師団の派遣等の要請が行われており、ワクチン受注を見込んで医薬品各社の株が2割跳ね上がった。
―大陸経済新聞
「100万・・・って、わが国何個分だ?」
ゴンザレス王国国王ゴンザレス5世は、帝國から上流階級向けに販売されている『週間新聞』を眺めながら呟いた。
「1000個分ですな」
ゴンザレス5世は、桁違いの数に固まった。
一方、エリック男爵は最新の流行である帝國茶を飲みながらさらりと言った。
「わが国は大丈夫なのか?」
「帝國から通達によれば、衛生管理の徹底と薬で対応できると」
「衛生管理?」
「例としては道端に糞尿を捨てない、腐った死体を放置しない等ですね」
ゴンザレス5世は目を丸くする。
「・・・そんな事する奴おらんだろ」
「西方の大国では都市部で普通に行われているようです」
「それでこの有様か・・・大国というのも案外遅れているものだな」
「国の規模に都市整備が追いついていないのです。わが国もこのままでは同じ状態になりますぞ」
ここ5年でゴンザレス王国の人口と経済は右肩上がりを続け、総人口1000人の大台を突破(王国人口調査所調べ)、王都は増築に次ぐ増築を繰り返していた。・・・・それでも大きな城レベルだが。
あまりに短期間での拡張は、ゴミ問題や防災対策等の面で問題を引き起こしつつある。
「取り合えず、帝國からの指示により廃棄物不法投棄禁止法と病死体火葬義務法を明日の御前会議で決定してください」
エリック男爵は2枚の紙を示す。
「火葬か・・・教会が騒ぎそうだのう」
「既に帝國が法王迎下に火葬を容認させたとの事です」
「帝國は神より偉大というわけか・・・」
一昔前なら教会から王位を剥奪されかねない事を言うゴンザレス5世にエリックは眉をひそめた。
エリック男爵は中央の大国出身なので、辺境のゴンザレス王国と違って教会への畏敬が強いのである。
「・・・まぁ、帝國の権威は絶大です。教会と言えど逆らえないでしょう」
かつて教会は神の名の下に王位を授ける事で絶対的権威を誇った。
法王は気に入らない王を廃位する事すら可能だったのである。
しかし絶対権威を持った事で教会は腐敗。
内外からの批判を受けていた所に帝國が出現した。
帝國は属領とした王国の王を次々に『天照大神と天皇陛下の名の下に』王位に叙勲した。
独自の宗教を持つ帝國は、教会を解さず王位を授ける事が可能だったのである。
それまで栄華を誇った教会は急速に没落、改革派は『欲望から神への回帰』で求心力を維持しようと躍起である。
ちなみにゴンザレス王国は属領ではなく、同盟国なので教会から王権を授けられている。
ゴンザレス王国国王ゴンザレス5世は、帝國から上流階級向けに販売されている『週間新聞』を眺めながら呟いた。
「1000個分ですな」
ゴンザレス5世は、桁違いの数に固まった。
一方、エリック男爵は最新の流行である帝國茶を飲みながらさらりと言った。
「わが国は大丈夫なのか?」
「帝國から通達によれば、衛生管理の徹底と薬で対応できると」
「衛生管理?」
「例としては道端に糞尿を捨てない、腐った死体を放置しない等ですね」
ゴンザレス5世は目を丸くする。
「・・・そんな事する奴おらんだろ」
「西方の大国では都市部で普通に行われているようです」
「それでこの有様か・・・大国というのも案外遅れているものだな」
「国の規模に都市整備が追いついていないのです。わが国もこのままでは同じ状態になりますぞ」
ここ5年でゴンザレス王国の人口と経済は右肩上がりを続け、総人口1000人の大台を突破(王国人口調査所調べ)、王都は増築に次ぐ増築を繰り返していた。・・・・それでも大きな城レベルだが。
あまりに短期間での拡張は、ゴミ問題や防災対策等の面で問題を引き起こしつつある。
「取り合えず、帝國からの指示により廃棄物不法投棄禁止法と病死体火葬義務法を明日の御前会議で決定してください」
エリック男爵は2枚の紙を示す。
「火葬か・・・教会が騒ぎそうだのう」
「既に帝國が法王迎下に火葬を容認させたとの事です」
「帝國は神より偉大というわけか・・・」
一昔前なら教会から王位を剥奪されかねない事を言うゴンザレス5世にエリックは眉をひそめた。
エリック男爵は中央の大国出身なので、辺境のゴンザレス王国と違って教会への畏敬が強いのである。
「・・・まぁ、帝國の権威は絶大です。教会と言えど逆らえないでしょう」
かつて教会は神の名の下に王位を授ける事で絶対的権威を誇った。
法王は気に入らない王を廃位する事すら可能だったのである。
しかし絶対権威を持った事で教会は腐敗。
内外からの批判を受けていた所に帝國が出現した。
帝國は属領とした王国の王を次々に『天照大神と天皇陛下の名の下に』王位に叙勲した。
独自の宗教を持つ帝國は、教会を解さず王位を授ける事が可能だったのである。
それまで栄華を誇った教会は急速に没落、改革派は『欲望から神への回帰』で求心力を維持しようと躍起である。
ちなみにゴンザレス王国は属領ではなく、同盟国なので教会から王権を授けられている。
「大都市では病院の設置が義務付けられました」
「ああ、何とか騎士団が始めたとかいう」
「たしか・・・聖マルス騎士団でしたか・・・」
「わが国も作るか、病院」
「財源はどうするので?」
「帝國銃購入予算を半分にする」
国王は予算明細の束を叩きながら言った。
「それは・・・また騎士団長が大騒ぎしそうですな」
「どうせ戦争など起きんのだ。疫病対策と投資に回すべきだろう」
「では交易路の拡張を前倒しにされるのですか?」
「あれは予算がかかり過ぎるよ、1年や2年では終わらない」
「交易路が無くては収入の拡大が遅れますが・・・」
「帝國軍を誘致する」
エリック男爵は目を丸くした。
「帝國軍を・・・ですか?」
「そうだ、帝國軍がわが国に駐屯するとなれば街道は整備され、帝國目当ての商人がどっと増える!」
「おお!」
「これでわが国も小国位にはなれる!」
「おおお!」
「わが国万歳!」
「ゴンザレス5世万歳!」
「ゴンザレス王国に栄光あれ!」
「王国に勝利を!」
「国王陛下万歳!」
「ああ、何とか騎士団が始めたとかいう」
「たしか・・・聖マルス騎士団でしたか・・・」
「わが国も作るか、病院」
「財源はどうするので?」
「帝國銃購入予算を半分にする」
国王は予算明細の束を叩きながら言った。
「それは・・・また騎士団長が大騒ぎしそうですな」
「どうせ戦争など起きんのだ。疫病対策と投資に回すべきだろう」
「では交易路の拡張を前倒しにされるのですか?」
「あれは予算がかかり過ぎるよ、1年や2年では終わらない」
「交易路が無くては収入の拡大が遅れますが・・・」
「帝國軍を誘致する」
エリック男爵は目を丸くした。
「帝國軍を・・・ですか?」
「そうだ、帝國軍がわが国に駐屯するとなれば街道は整備され、帝國目当ての商人がどっと増える!」
「おお!」
「これでわが国も小国位にはなれる!」
「おおお!」
「わが国万歳!」
「ゴンザレス5世万歳!」
「ゴンザレス王国に栄光あれ!」
「王国に勝利を!」
「国王陛下万歳!」
「・・・帝國軍をどうやってこんな田舎に誘致するんだ?」
ロエニー男爵はその光景を見ながらぼそっと呟いた。
ロエニー男爵はその光景を見ながらぼそっと呟いた。