本ロワにおける動向
詳細
第21話「 水妖」で初登場。
霧の湖付近の川辺に潜みつつ、普段の道具を没収されていることや強大な妖怪と比べた自身の実力など状況の悪さを痛感していた。
にとりは一先ず支給品の確認を行う。その一つである「火炎放射器」に興味を抱いていた所で フー・ファイターズが襲撃。
異形の存在に恐怖を覚えながらも弾幕と火炎放射器を用いて撃退。
その後もう一つの支給品である「F・Fの記憶DISC」を確認、何人かの参加者の情報を得てから妖怪の山にある河童のアジトを目指し川沿いを進み始めた。
生存最優先、場合によっては殺人も躊躇わないという方針。参戦時期故か心綺楼に近いニヒルで狡猾な性格が色濃く描写されていた。
第63話「 少女が見た空想風景」では タルカスと ナズーリンの死体を発見。
殺し合いが既に巻き起こっていることを認識し、改めて覚悟を決めた直後に 広瀬康一と遭遇。
自身を知っている様子だった 康一の言動に疑問を抱いたにとりは彼から『東方心綺楼』の存在を知ることになる。
にとりは幻想郷の異変がゲームとなっていることに驚愕し、混乱するも表面上は平静を保ち続ける。
同時に 康一がスタンド使いであり彼の知り合いもスタンド使いであることを知る。
会場には複数のスタンド使いがいることを確信したにとりは、利用目的で 康一と行動を共にすることに。
第75話「 ロワの開始も信心から」では偶然 パチュリーと夢美に遭遇し、お互いに思うところがあったのか パチュリーと触発寸前に陥る。
しかし、連れの 康一の愚直さ、 夢美の起点が功を奏しその危機は免れた。
その間、 パチュリーが初対面のはずの 夢美と親しくしているように見えたのか、にとりは信用を得やすい相手だと判断し声をかける。
だが、返ってきた言葉は色好いものではなく、 パチュリーは『嘘の見抜く』ことができるという事実を突きつけられるのだった。
生存最優先のスタンス故、言葉に窮するにとりだったが、幸い、その場での言及は深いところまでは至らなかった。
パチュリーと 夢美の考察を一頻り聞き終えて、彼女が思ったのは パチュリーの存在が邪魔だということ。
別れるなり、いっそ殺害するなりしてしまいたいが、いずれも実行後のリスクが脳裏によぎる。
にっちもさっちもいかない状況に直面したにとりは、不愉快さを笑顔の仮面でひた隠し、 パチュリーをどう対処するか思案するのだった。
第81話「 蛇と教師と御転婆と嘘と悪霊憑きと魔女のうた」。
自分の性格の悪さが悪い評判として伝わっていたのか、パチュリーに揺さぶりを掛けられ続けるにとり。
このままだといずれ何もかもが露呈され、最悪粛清されてしまうかもしれない。
危惧するにとりだったがそこに登場したのは 上白沢慧音率いる対主催メンバーの五人組。
ひとまず直接的な尋問は逃れ、互いに見知った顔も何人か居るということですぐさま情報交換の場が設けられた。
が、生来より持つ口悪さが藪をつついて蛇を出す。 仗助の髪型をつい馬鹿にしてしまった彼女は彼の怒りを買い、場は騒然。
康一の口添えもあってこの事態は難を逃れたものの、それ以上の衝撃が彼女を襲う。
件の殺人鬼「 吉良吉影」が目の前に居る。自己紹介の流れでこの事実を知ったにとりは激しく動揺した。
その後、仗助、康一と吉良の密談を隠れて覗いていた彼女は、吉良が自分を含めた七人の中の誰かを「爆弾」にしていることを知る。
パチュリーの事もあり絶望する中、にとりは康一を連れてひとまず河童のアジトに赴き、河童道具の確認に向かうのだった。
第88話「 Dirty Deeds Done by Dirty Hands」冒頭、愛用のリュックと工具を手に入れ機嫌を良くするにとりの姿。
既に第1回放送から何人もの参加者が死んでいることを知らされた康一はにとりを急かすも、彼女は上っ面だけの同情で康一を宥める。
頭の中でパチュリーや吉良をどう始末させるかを企てながら、悪徳河童はただ意地悪く笑う。
第101話「 Strawberry Fields??」で、何事も無く無事ホテルまで帰還したにとりと康一。
吉良が席を外すのを見計らってパチュリーは仗助たちに吉良の素性を問い詰めた。
露になっていく吉良の脅威性に一同は息を飲むも、彼を何とか説得しようという方向で話にケリをつけた。
にとりはそれでも、己の保身に身を走らせる。パチュリーと吉良の二人だけはどうしても邪魔だったのだ。
にとりが河童のアジトにて製作したのは「爆弾」。これでパチュリーを爆殺し、その罪を吉良に着せることで二人を同時に始末しようと企てていた。
目標の荷物に爆弾を仕込むまでを成功させ、己の幸運に歓喜するにとり。
しかし彼女は段々と不安になってくる。一同の要であるパチュリーを保身だけで殺すことが、果たして正しいのかと……
第116話「 COUNT DOWN “NINE”」。
にとりは未だ迷い続けていた。パチュリーをここで殺すことに踏ん切りが付けられないでいたのだ。
所詮は弱小妖怪の卑しい謀略。その内彼女はとうとうか弱い決断を下す。
パチュリーは、殺さない。いや、殺せない……と。
臆病な自分では他人の殺人に忌避感を纏わないなど不可能だと。そのうち必ず心が圧し潰されると。
結局、彼女ではスイッチを押せなかった。にとりは恐怖に負けたのだ。
だが今度はパチュリーの荷物に入った爆弾が自身を追い詰めてしまう結果になる。あれを回収しなければ間違いなく自分が疑われてしまう。
そこで彼女は康一にだけは爆弾の事実について話し、何とか爆弾回収の協力を仰ぐ。
無事に爆弾を回収できたにとりだが、康一はこの事実をパチュリーに隠し通すのはチームの亀裂を生む原因になりかねないとにとりに説く。
肝心な所で小さな嘘を吐いたにとりの自己保身が、最後に予期しない「事故」を生んでしまった。
直後に轟く爆発音。康一の突然の爆死。スイッチを握るにとり。
騒然とする場の中、にとりだけはへたり込んで呆然となる。
仗助の冷静な推察により、康一殺害の犯人がにとりだと断定。途端に周囲の目が疑惑と嫌悪に変貌する。
焦り、動揺するにとり。罵詈雑言を吐くだけ吐いて、彼女は突然死んだ。
―――吉良の人質爆弾となっていたのは、にとりだった。
「――――――わたしを、信じてくれよぉ…………――――――」
最後に彼女が吐いたこの言葉は、嘘偽りの無い心からの切望。
にとりは確かに、心変わりしつつあった。己の行為に、悔いていたのだ。
それでもにとりが吐いた「嘘」は、彼女の運命を極限まで追い詰めてしまった。
河城にとりは、誰一人殺していなかったというのに。
彼女は集に紛れ込んだ正体不明の蛇に体よく利用され、最期まで誰にも信じられないままこの世を去った。
【河城にとり 死亡】
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