悪の救世主

     ▲     ▲


毒雨と悪魔の跋扈する戦場を脱した紫たち3名は、地霊殿の一室、火焔猫燐の部屋にいた。
至って普通の、年頃の女の子の住むような、小ぎれいに片付けられた洋間だ。
人間が横になるベッドの横に、クッションの敷かれた網カゴという名の猫用ベッドがあって、
『ゾンビフェアリーの部屋』と書かれたドールハウスがあって、
ところどころに実物のしゃれこうべのオブジェが飾られている以外は、至って普通の洋間だ。

鈴仙は人間用のベッドに横たえられており、ジョルノが傍に立って治療を行っている。
八雲紫は、その様子を見守っていた。
そして今、ジョルノのスタンドの指がヘビとカエルの喉元から赤い液体をすくい取り、鈴仙の腕に注ぎ込んだ。


「血清の投与が完了しました。
 ……ひとまず、これで命は助かると思います。
 いつ目を覚ますかは本人の生命力しだいですが……
 今まで見てきた限り、妖怪の生命力ならすぐ良くなると思います」


「腕の具合は、問題なさそうね。……この子の持ってきた糸に救われたわ」


紫は最初、スキマでジョルノの腕の治療を試みたが、上手く行かなかった事を思い出した。
スキマによってジョルノの腕を繋ぐと、止血することまではできたが、腕は殆ど動かせなかったのだ。
通常であれば切断された四肢を持ち主につなぎ直すくらい訳ないはずが、どうやら制限を受けているらしい。
紫自身の外れた肩は、何とか動かすようにはできたのだが……。
ジョルノのスタンドも、傷を治す能力のみが特に低下している、という。
殺し合いを促す上で、強力すぎる治癒能力は邪魔、という主催者の意図なのだろうか。
とにかく、スキマだけでは腕を完全に治すことはできず、鈴仙への血清も間に合わなかっただろう。

血清を与えられた鈴仙は、目に見えて回復し始めていた。
溺れるように激しく、消え入りそうにか細かった呼吸は力強くゆっくりしたものへと、安定を取り戻した。
全身の皮膚を赤黒くマダラに染めていた腫れは、既に引き始めている。
そんな鈴仙の様子を見てジョルノは安堵の息をつき、口を開いた。


「紫さん。……第二回放送の内容、覚えていますか?」


とても第二回放送を聞いていられる状況ではなかったであろうジョルノに、紫は放送の内容を教えた。
正確に、なるべく動揺を表に出さないように。


「……以上、18人よ。知り合いの名前はあった?」


「先ほどあの場所で殺害されたトリッシュと、それから……ブチャラティ、小傘」


「ブチャラティとは、あなたの友人?」


「尊敬する上司……でした」


「上司? あなた、どう見ても学生やってる歳に見えるけど」


紫のもっともな問いに、実は、とジョルノは自己紹介を始めた。
曰く、彼は日系イタリア人の15歳で、イタリアの大規模なギャング組織に入団し、
今はボスをやっている。スタンド能力に目覚めたのは数ヶ月前の事だという。
今でも中学校に籍はあるので、学生というのも間違いではないですが――と付け加えた。

人外の存在である紫をして、あまりに荒唐無稽と評せざるを得ない経歴。
だが『子ども』らしからぬ肝の座り方と判断力を幾度も見せられてきた以上、納得せざるを得なかった。


「あの、出過ぎた真似かも知れませんが……紫さんは」


なるべく動揺を露わにしないと決めていたのに、この少年には知り合いの死を見抜かれていたらしい。
彼が鋭いのか、それとも傍から見た私の動揺が思ったより大きかったのか。


「……八雲藍と、橙ね。特に親しかったのは。
 実は、思った程ショックじゃないのよ。……胸騒ぎがして、何となくわかってしまったから。
 付き合いが長かったから、かしら」


言い訳がましく、ショックでないと強がってしまう。なんて醜態だろうか。
私がディエゴに操られてなければ、彼女らと合流できていたかも知れないのに。
私があそこでDIOに不意打ちを受けていなければ、ディエゴの駒になどなっていなかっただろうに。
私が第一回放送で動揺していなければ、DIOに遅れをとることなどなかっただろうに。
――気を強く持たなければ。ドミノ倒しに、全てがダメになる。


「……こう言うと薄情かも知れませんが、ぼくもそれほどショックはないです。
 ぼくの知るブチャラティは、既にこの世を去った人だった。
 ディアボロプロシュートと同じように、生きている時間軸から連れて来られたんだと思う。
 亡くなった時の彼はパッショーネの幹部か、その数日前まではヒラの構成員だったから、
 ぼくがブチャラティの上司になってしまいます。……おかしいです、そんなの」


「……プロシュートとは、また私の知らない名前ね。
 ……知っていることを、話してくれる? お互い、今は為すべき事をしましょう」


そう、今はとにかく、為すべきことを。
ようやく、それが叶う。失われたモノに囚われ続けるのは、お互いのためにならない。
――ついさっき、いや、今も痛感させられ続けている。
紫は、ジョルノと、ここに来てからの経緯と、知り合いの名などを手短に交換する。
最初に伝えなければならないのは、ディエゴのスタンドによって恐竜化させられ、
いつまた操られるか解らないこと。
自分に恐竜化の兆候が見られたら、すぐに鈴仙を連れて退避してほしい、と。
味方の顔をしていながら、次の瞬間に敵に回ってしまうかも知れない現状は、
本当に、不甲斐なかった。

既にスタンド使いを数多く目にしてきた紫にとっても、
ジョルノから得た情報は大いに驚かされるものだった。
イタリアでは、今もスタンド使いのギャング達が抗争を繰り広げており、
ジョルノはその収拾に奔走していた、という。
何でもギャング組織の前のボスであるディアボロが作った麻薬チームが、今も麻薬を売り続けているため、
こちらも討伐チームを結成して力づくで止めに行かなければならない、とか。
人間を吸血鬼に変える石仮面が今もイタリアのどこかに隠されているとの情報があり、
急いで探し出して処分しなければならない、とか。
まるで荒唐無稽な話が現実の――外の世界の、社会の一部となって飛び交っていて、
これでは我々妖怪が幻想となって隠れた意味がない。
人間同士の争いに忙しくて、妖怪など既に眼中にないのだろうか。
――だが、妙だ。参加者の半数が知り合いだった私に比べて、妙に彼の知り合いが少ない。
ズィー・ズィーもそうだったが――。

ジョルノ自身、あの吸血鬼DIOの血の繋がった息子なのだという。
そこで試しに、体質について訊ねてみる。
が、彼は日光や流水を苦手とするわけでなく、にんにくも平気らしい。
豆類は苦手とのことだが――単なる食の好みの問題のようだ。
つまりジョルノは生物学的には完全に人間で、つまりあのDIOという男も、しょせん改造人間に過ぎないのだ。
それにしても――


「あの男から、こんな人間のできた子が生まれるとはね。……世の中、解らないものだわ」


「出来ている、なんて評してくれるのはうれしいですけど、
 ぼくは生まれつきこんな性格だった訳じゃありませんよ。
 一歩間違えば――「……っくしゅん!!」


「あら?」


ベッドで横になっていた鈴仙がくしゃみをしていた。
毛布の上からでも微かに膨らみを主張し始めた胸がゆっくり上下している。
頬に赤みが差し、わずかに開いた唇からは白い歯が覗いていた。
回復は、もう時間の問題だろう。


「手当の時に、衣服は全て破いてしまいましたからね。
 血清を打ったとはいえ、毒ガエルの体液が染み込んでいた服を着せたままというわけにもいきません。
 紫さん、着替えを探してきてくれませんか?」


「……この子はこの子で、様子がおかしいのよねぇ。
 本来は、あんな危険地帯に自分から飛び込んでいくような子じゃなかったんだけど」


「彼女、ディアボロの名を叫んでいました。彼女に親しい人をディアボロに殺されたのでは……」


「考えられなくはないけど、彼女と親しい永遠亭の人達はみんな生きてるのよね……。
 そもそも、私の知る鈴仙は、仇討ちなんてできるような性格の子でもないし」


「人が変わったみたい、ですか?」


「変身能力を持つ妖怪がいない訳ではない、けど……どちらかというとこれは、
 本人が精神をいじられているように見えたわね。どう考えても、アレは自殺行為だもの。
 ジョルノ、スタンド能力の中に、性格を変えてしまうものってないかしら」


「性格とは違いますが、『嘘しか喋れなくなり、本当のことを言葉でも書き文字でも表現できなくなる』
 スタンドなら見たことがあります……治療した時には、そのような痕跡は見られませんでしたが」


「彼女が目覚めた時に、本人に直接聞いてみるしかないわね。
 ……ジョルノ、一度、彼女と二人きりで話をさせてくれないかしら。
 短い時間で構わないわ。あまり長い時間を掛けると、恐竜化するかもしれないし」


「ぼくも一緒の方が良いのでは」


「一応、顔見知りの私と、二人きりにして欲しいのよ。
 で、着替えだけど……要るかしら、服」


「……えっ」


「だってこの子、ウサギよ?」


「ええ、そうですけど……会った時は服を着ていましたよね。
 ……だいいち、耳と尻尾以外はほとんど人間の女の子と変わりないじゃないですか」


「ふふ、そうね。こんなちんちくりんでも、裸だと15歳の男の子には目の毒よね」


「そういうことを言いたい訳では"まったく"ありませんが、彼女自身がかわいそうです」


「淡白な子ねぇ。でも、この子が人間の姿じゃなくて、例えば、
 動物の兎が二本足で歩いてるような姿だったとしても、同じことを言えるかしら?」


「……いったい、何が言いたいんですか?」


「……私も、知りたいわね。……さて、着替えは私が探してきましょう。
 本来なら女の私が鈴仙に付いているべきなのでしょうけど……いつ恐竜化するか分からないし。
 ジョルノ君、鈴仙を頼んだわね。この家の構造には詳しくないから、"ちょっと"時間がかかるかもだけど。
 ……イタズラしちゃだめよ?」


そう言ってウインクした紫はスキマを開き、壁向こうへと姿を消した。


     ▲     ▲


屠殺直前の家畜のように諦めきった表情で座り込む鈴仙。
彼女に少年の方、ジョルノが片膝を突いて身を屈め、鈴仙と目を合わせた。
鈴仙はその視線をかわすように、顔をうつむけた。
するとジョルノは、こう言った。



「鈴仙。ぼく達と一緒に、来てくれないか?」


「えっ………………殺さないの、私を」


「君が正気か確かめたかっただけだよ。
 ……それにしては、随分と過激なやり方だったと思いますけどね、紫さん?」


ジョルノが紫に振り向くと、紫はにっこりと微笑んだ。


「ちょっと脅しを掛けてみただけよ。どうもあなた、『死にたがってる』ように感じられたから。
 あの時『死にたくない』とか、『助けて』とか一言でも言えば開放するつもりだったのに。
 ……力づくで脱出を試みるなんて、貴女って想像以上に強情な子だったのね」


先ほどまでの紫のあの残酷さは、全て演技だった、ということらしい。信じがたいことだが。


「……という訳です。今の紫さんのやり方には君も思うことがあるでしょうが、
 ぼくたちは、この殺し合いを止めたいと思っています。
 君の憎む相手、ディアボロも倒すつもりでいる。君の力を貸してほしい」


ジョルノは、鈴仙の方をまっすぐに見つめていた。
鈴仙は耐えきれず、紫の方に目をやる。


「……どのような選択を取るにせよ、せめてどんな場面でも死力を尽くしなさい。
 貴女の頭できちんと考えて、最善と確信できる行動を判断し、実行なさい。
 兎の尻尾は短いのだから、お尻に火が着いたと思ったら、あっという間に丸焼きよ。
 今までのように中途半端では、本当に貴女は【P】[パワーアップアイテム]扱いよ」


「ジョルノ、君? ……私なんかで良いの」


「君のことについては、紫さんからも少し聞かせてもらった。
 応用の利く、非常に優れた才能を持っていると思う。
 それに君はウサギの妖獣なら、耳も良いのだろう。鼻も利くのかもしれない。
 だから、君の力を貸してくれたら、とても心強いんだけど」


「ジョルノ君、助けてくれたあなたの恩に報いたい、です。
 けど、信用できない。紫さんでも、ジョルノ君でもなく、自分自身が、信用できない。
 あなたに同行しても、私じゃ足手まといになってしまう」


「……一度、魔理沙たちを裏切ったと言っていたね」


「もうしない、って、心に誓ってる。
 でも、私なんかの誓いは無駄だとも思う。
 ……また殺されかけた時、今度はジョルノ君たちまで裏切ってしまうかも。
 だから、あなたたちに近づきたくない……私は、誰かの仲間になる資格なんて、ないのよ」


「……たった一度、失敗を犯したくらいで、一生、仲間から、逃げ続ける気なのか?
 それは、失敗を防ぐために自分から失敗し続けるのと同じじゃないのか?」


「たった一度、じゃあ、ないのよ。私は。
 私は元々ね、月の都の兵隊で、でも逃げ出したのよ。
 地球人が月面に旗を立てて、地球人が攻めてくるって噂が流れただけで。
 戦わなきゃいけない仕事なのに。私なんて、破滅して当たり前の存在なのよ。
 失敗というなら、私が、私という人格を持って生まれ落ちたことが、たった一度の、最大の失敗なのよ……」


「……そうよ。私の心には何一つ、誇れるような真実は存在しなかった。
 何もかもが、上っ面だけの、失敗作の紛い物だった。
 一時の勝利で増長して、唯一度の敗北で萎縮する!
 仲間がいれば依存して、孤高を気取れば迷走する!
 味方に対しては有害で、敵のコマとしては有用で!
 慎重を期して後退したつもりが、傍目には臆病でしかなくて!
 勇気を奮って前進したつもりが、事実では無謀でさえなかった!」


今まで心の底に澱んで溜まっていたもの。
誰にも言えない、かつての師にさえ打ち明けられることのできなかった思い。
なぜか、止まらなかった。――それは、後から思えば、一種の甘えだったのかもしれない。


「私はね、クズなのよ! カスなのよ! 生まれながらの!
 人間のあんたにはわからないのよ! 私が、クズの私として生まれ落ちた絶望が!
 両親から愛されて、自信たっぷりに育ったあんたには!!
 この穢れた魂を禊ぐために、私はディアボロを殺(け)すのよ!
 できなければ、クズが一匹消えるだけ! それの何が悪い!」


その時――プッツンと、何かが切れる音がした。
ジョルノのスタンドの黄金の右の掌が、鈴仙の頬に叩き込まれるのは、ほぼ同時だった。



「……黙れよ……! 僕がわざわざ救ってやった命を、これ以上侮辱するな……!


「ざ……残念だったわね! わざわざ助けてやった命がこんなクズで!」


スタンドによって増幅された痛みに耐えながら、鈴仙の左手がスタンドの右腕を掴んでいた。


「そして……」


ジョルノのスタンドが左手を振り上げた。
鈴仙は右腕で防ごうとするが――


「僕の命を救ってくれた恩人を、これ以上侮辱するなああ!!」


間に合わない。ゴールド・エクスペリエンスの左腕の方が遥かに速い。
歴戦のギャングさえ震え上がる激痛を顔面に立て続けに受け、たまらず鈴仙が崩れ落ちた。




「…………うう……何それ……? 私は……あんたなんて助けた覚えは……」




「……君の持ってきてくれたあの糸。ゾンビ馬、だっけ?
 アレがなければ、ディアボロに腕を斬り落とされたぼくは助からなかった。
 ……君は、ぼくの命を救ってくれたんだ」





「……ああ、そう。元々はそれ、霊夢に届ける予定だったんだけど。
 別にあんたを助けようとした訳じゃないんだから、私なんかに感謝しないで」


「糸の使い方は、魔理沙という金髪の子が教えてくれたんだ。
 あの子に貴重な糸を分けてあげて、使い方まで教えたのは
 霊夢たちを確実に救うためだったんだろう?
 でなければ、気を失っていたきみがゾンビ馬を持っていたことも知らず、
 持ち物の中から糸が出てきても、使い方が分からなかったかも知れない。
 だとしたら、ぼくは治療が間に合わず失血死していたかも」


「……じゃあ、魔理沙に感謝すればいいじゃない」


「わからないか? ……きみの、友を想う気持ちが、ぼくの命を救ってくれたんだ。
 きみは、友達想いの、優しい人なんだと思う」


「ああ、そう。……で、だから何? 私が友達想いの一面を持っていたとして、
 私が根っからのクズでカスであるという根底だけは、覆せないわよ」


ジョルノが、鈴仙の赤く腫れた頬にスタンドの掌をかざした。
痛みだけで気絶しそうな、あの感覚を思い出しそうになり、鈴仙の身体が強張った。




「……お願いだから、もうやめてください。自分の事を無用に貶めるのは。
 さっきみたいに、痛みで体に覚えさせる真似はしたくない。
 言葉が通じる相手なのに、家畜をしつけるみたいで。……ぼくだって、心が痛むんだ」


無用じゃない、と鈴仙は声に出そうとした。
が、ジョルノの発する声の波長は、僅かだが、恐怖やトラウマの感情を含んでいるように感じられて、
――何か嫌なことを思い出しながら話しているようで、思わず声が詰まった。
鈴仙にその理由は知れない。教育やしつけというものは、痛みと共にあるのが当然だったからだ。




「……きみが、ディアボロを発見しても姿を隠さず、
 大声で叫びながら突撃した理由、ぼくにはわかった」


「……私の知能が気づかない間に低下していたのよ。紫が言ってたじゃない」


「断じて、違います。きみの行動は、ある一点において、この上なく適切だった。
 きみが、あの場にいた全員を、守ってくれたんだ。ディアボロから」


二人のやりとりを静観していた紫が、ハッとしてジョルノを見た。


「紫さんも、理解してくれたみたいですね。
 鈴仙。きみは、ディアボロのスタンドの発動をいち早く察知すると、
 最初に、その場の全員にディアボロの攻撃への対処を叫んだ。
 そして、きみがあの時、敢えて姿を晒しながら突撃していなかったとしたら、
 ぼくは腕だけでなく、首まで落とされていたと思う」


「……ゾッとしないわね。ディアボロの、時間を吹き飛ばす能力。
 あの場でその能力に対抗しうる可能性がディアボロに知られていたのは、恐らく、ここの鈴仙だけ。
 この子が突っ込んでこなければ、誰にも手の着けられないディアボロがそのままあの戦場に居座って、
 殺[ヤ]りたい放題に殺っていたかもしれない……ということ?」


「あなたがぼく達の生命よりも復讐を優先して、姿を隠しつつ慎重に近づいていたら、
 トリッシュだけではなく、ぼくと、他に何人もがディアボロに始末されていたと思う。
 どこまであなたの計算があったのはわからないけど、
 復讐の機会をフイにしてまでとったあなたの行動は、確かに、
 ぼくと紫さんを含むいくつもの命を救ったんだ。
 それは、あなたのかけがえのない『優しさ』によるものだと思う。
 ……毒虫をなぜ防がなかったのかは、ぼくにもわかりませんけど」


「……私は、『甘かった』、という訳ね。
 本気で復讐を成し遂げるなら、知り合いの危機にも無関心でなければならなかったってことか……」


「……鈴仙。復讐は、もうやめにしないか。復讐なんて、君にはできないと思う」


「復讐なんて、無駄なことはやめろって。復讐に囚われて、大局を見失うぞって。
 結局、あんたもそう言いたいわけね……ジョルノ。
 『たかが兎一匹』の私が、大局を見て、どうしろというのよ。
 私は結局、目の前の事を追いかけるだけで精一杯。二兎を追うものは一兎をも得ず……
 私は、友達がどうとか、他人がどうとか、面倒を見られる器じゃなかったのよ。結局。
 だから、せめて、一つくらい……」


「復讐するのが、良いか悪いかの問題じゃないんだ。
 向き不向きの問題で、きみには向かないと思う」


「……でも、ディアボロを殺さなきゃ、みんながあいつに殺されるのよ?」


「それだよ。それで良いんだ、きみは。……きみはやっぱり、優しいんだ。
 それを『甘さ』と捉えて切り捨てようとするのは、ぼくはもったいないと思う。
 きみは復讐のためではなくて、友達を、仲間を守りたいという気持ちから、戦えばいい。
 無意識の行動だったにせよ、きみはあの時、復讐よりも、他者を守る事を選んだんだ。
 きみは、きみのままで良いんだ」


「……それが私の、一番怖れていることなのよ!?」


「……無理に上っ面だけの憎しみで、自分自身を奮い立てなくてもいいんだ。
 ディアボロを憎むなとは言わないし、憎しみが消えるとも思わない。
 でも優しい心を持つ君は、憎しみをエネルギーにはできないんだと思う。
 それは何も間違っていない。至極真っ当な心の持ち主だよ」


「けど、私は……私なのよ? 筋金入りの臆病者として生まれて、故郷さえ裏切った私なのよ?
 どこにも行くことのできない、私なのよ? そんな惨めな私に、私のままで惨めに存在しろっていうの?」


「……くどい。鈴仙。君をもう、ぶちたくないんだ。
 ぼくは、君がありのままの君であることが素晴らしいことだって言っているんだ。
 君はありのままの君が一番強くて、それで十分に強いと、ぼくは思う。
 最初にディアボロと戦った時は、アリスという子を守るために戦ったんだろう?」


ジョルノが再び、鈴仙へと手を差し出した。


「……だから、もう一度、たずねよう。
 鈴仙。ぼく達と一緒に来て、この殺し合いを止めるのに協力してくれないか?」


――だが、やけに遠い。
床に座った鈴仙が手を伸ばすだけでは、届かない。
ジョルノの手を取るには、鈴仙自身が『立ち上がって、一歩踏み出す』必要がある。
『とてつもなく遠い』距離だった。



「さあ、ぼくの意志は示した。あとは、君の判断で決めてほしい」


鈴仙がありのままの鈴仙であることを、ここまで真摯に必要としてくれる人が、なんと、存在した。
しかも、彼は目の前で、自分に向けて手を差し伸べている。力を貸して欲しい、と。
――鈴仙には、信じられなかった。信じようとしてはいけないとさえ思っていた。
だけど、その事実から目をそらすための退路は、もう塞がれてしまっていた。
彼に付いて行って力になりたかった。
彼の誘いをフイにする理由など、鈴仙には存在しなかった。
ここで付いて行かなければ、それこそ、自分自身の価値と、
ジョルノの意志を、自らドブに投げ捨てるようなものだ。


なのに、立てない。
立ちあがって、一歩踏み出し、ジョルノの手を取るという行動が、できない。
立ちあがらなければ、進めないというのに。
進めなければ、自分の価値と、ジョルノの真摯な想いをドブにぶち込むというのに。
しょせんそうしてしまうことが、自分にとってお似合いなのか。
――だけど、自分はともかく、ジョルノまでドブにぶち込みたくはない。

なのに、体が、肩が、とてつもなく重い。
自分の意志で、進まなければならないのに。
進んだ結果、自分の失敗でジョルノたちを死なせるかもしれない。
そう思うと、私なんかが立ち上がってはいけない気がする。
選択に伴う、責任の重さ。
思えば、こんなことは初めてだ。自分で、進むべき道を選ぶということは。
月で兵隊になった理由は、もう憶えていない。
恐らく、才能を認められてのことなのだろう。たぶん自身の意志ではない。
兵隊を抜け、地上に逃げた時、こうして座り込んで途方に暮れていたところを拾われた気がする。
その時、私を拾ってくれた誰かの手はこんなに遠くなかった。
座ったままで届いたはず。こちらから何もせずとも、耳を掴んで引っ張り上げてくれたはず。


「何を、怖れているの?」


紫が言った。
何もかもに決まっている、と鈴仙は思う。
ああ、そうとも、この選択にまつわる、何もかもが、怖ろしい。
ジョルノを、仲間を失うのは、自分のミスのせいなのか、自分の不在のせいなのか。
――どちらにせよ、自分の選択の結果なのだから。
ジョルノが、私を対等な、一人の戦力として、人格として、当てにしているのだから。


『別に君が居ようと居なかろうと、ぼくに影響はないけど、可哀想だから付いてきても良い』


そう言って誘ってくれたなら、どれだけ気楽だったことか。
だから私は『独り』が良かった。
『独り』は確かに怖い。だけど『一人』になるよりは、マシだった。
一人前の、『一人』の存在として、見られたくなかった。


――私の成長を縛っていたのは、他でもない、私自身だったのだ――。


ここで進まなければ、私はきっと一生、『一人』にはなれず、『独り』のままだ。
周りに誰がいようとも、周りの誰とも対等な『一人』にはなれず、ずっと『独り』なのだ。
ジョルノは、まだ待ってくれている。
立てない? 立てないなら――匍匐前進。這いずってでも進むまで。
汗にまみれた素肌が床を擦って気持ち悪いが、関係ない。
その速度は遅々として遅く、濡れた軌跡を床に残して――。
これではまるで、毛虫、いや、地を這う蛞蝓[ナメクジ]だ。
私はまだ、兎未満。
それでも、私が這いずるための大地は、きちんとそこにあった。
なぜなら、ジョルノが上で待っているから。
天で太陽が輝くなら、その下に大地が存在するのが、地上の摂理。
ジョルノ、あなたが私を、大地へと導いてくれた――。

こうして、遥か百万マイクロメートルもの長い長い旅を終え、鈴仙は太陽の足元へとたどり着く。
視界が霞んで、顔が見えない――。
それでも、太陽のような、ジョルノの波長だけは、肌で感じ取ることができる――。
にじんで溶けた視界の中で中空に手を伸ばすと、指先がジョルノの手の甲に触れる。
ジョルノは、間違いなくそこにいた。
鈴仙が必死でその手を掴むと、ジョルノは優しく鈴仙を引き上げ――
そこで鈴仙は自分が裸だったことを思い出したが、既にもうどうでも良くなっていた。
裸より恥ずかしい心の内を、たっぷり吐き出してしまったからだった。
が、そこで、紫の大きな咳払いが聞こえて、羞恥心を取り戻した鈴仙は、
ベッドに広げられていたセーラー服に飛びついたのだった。


     ○     ○


鈴仙が鏡に向かって一回転すると、長い耳と髪と一緒に、大きな襟がふわりと揺れた。
スカートからすらりと伸びる長い脚は、スマートな印象を与え、彼女の身長を本来より高く見せていた。
スカーフを左右対称に結んで――これで完成。


「うん、良く似合ってるよ、鈴仙」


後ろでジョルノがそう言うと、鏡に映る表情が自然と緩むのが分かった。
お世辞とわかっていても、やっぱり嬉しいのは、少女のサガ、か。


「本当ね。……生まれが生まれだから、自然と似合ってしまうのかも。
 ……そのセーラー服も、元は水兵の服だから」


それは私が、元々月の兵士だったから、ということ、なのだろうか。
相変わらず、含みのある言い方の好きな御仁だ。


「鈴仙、あげるわ。これ。……さっき脅迫した、お詫びだと思ってちょうだい」


八雲紫はそう言って、鈴仙に黄色い紙切れを手渡した。


「お詫びなんて、別に……ゲッ! これ、さっきの……」


式神だ。……頭に貼り付けると、思考を奪われるといって、見せつけてきた。


「……その式神、本当は、貼り付けた者を操る機能なんてないわ。
 私の作ったスペルカードを封じてある。
 貼り付ければ、その術を発動するための知識を与えてくれるわ。
 今もあなたの頭の中に入っている、スタンドDISCと似たようなものと考えなさい。
 だけど結局、実際に発動できるかは、式を憑けられた者の力量次第。
 劇的なパワーアップを望めるようなものではないわ」


「……どうして、それを私に?」


「その式神には、私の、『境符「波と粒の境界」』が封じられている。
 あなたの力なら、それを発動して私のものと似たような弾幕を放つことも可能でしょう。
 ……けど、私の狙いは、それじゃない。それだけなら、ただの劣化コピー。
 この術には、あなたの能力を成長させるための、ヒントが含まれている。
 理論を言葉で教えるより、式神で直接知識を流し込む方が効率的だから、作ったんだけど」


「私の『波長を操る』程度の能力に、まだ『先』がある、と?」


「ええ。波と粒の境界を超えた時、あなたはきっと、玉兎を超える。
 『海と山を繋ぐ』ことさえ、可能となる……かも知れない。
 ……これでも、あなたには期待してるのよ?」


「……あなたに言われなくても、私は勝手に強くなってやりますよ」


「じゃあ、この式神も要らない?」


「あっ、もー、誰も要らないなんて言ってないじゃないですか!」





八雲紫は心から、この地上の兎の成長を願っていた。
でなければ、結局、彼女は悪意の餌でしかないのだから。
鈴仙と初めて出会った、永夜異変から数年。わずかだが、彼女の肉体は成長している。
肉体を少なからず精神に依存する妖怪という種族にとって、それは精神の成長を意味する。
槐と安とは実に名を敗る、とは、いつかの不良天人が彼女に寄越した忠告だったか。
月人たちの庇護の下、ひたすらに安息だけを望むのが、かつての鈴仙だった。
そんな彼女が、理由はどうあれ。自らの意志で永遠亭の庇護を離れ、自らの意志で行動している。
地上の民の仇を討つために。地上の民を守るために。
――私から言わせれば、彼女はもう、立派な『地上の兎』だ。
彼女自身が願うまでもなく、彼女は成長し始めている。

成長したところで結局、あの神へと転じた化け傘のように、強大な悪意に叩き潰されるだけなのかも知れない。
それでも、八雲紫は種を蒔くことをやめないだろう。
幻想郷という空間を現在の形にしたのは、まさに成長させるためなのだから。
幻想の成長を促し、現実に返り咲くための力を蓄えるための空間なのだから。
此度のバトルロワイヤルで、『幻想』は予定より大分早く『現実』の悪意に晒されることとなった。
他人の事を言えた立場ではないが、今度こそ、彼女には強く育って欲しい、八雲紫は、そう願っていた。

そして――と、八雲紫は、ジョルノの方をちらりと見る。
彼には、人の本質を見抜き、正しい方向へと導く才能があるようだ。
その人々を導く灯台のように光り輝く精神こそ、彼の際立った才能だと思う。
生命を操り傷を癒やすスタンド能力など、そのおまけに過ぎない。
聞けば、彼はあのDIOの息子なのだという。DIOも、言葉で幻想郷の少女たちを籠絡する術に長けていた。
まるでコインの表と裏、光と闇――。
人の心に完全な光と闇など存在しないにせよ、彼ら親子はその両極端に近い存在に感じられた。
紫の視線にジョルノが気づき、目が合う。
どうか鈴仙を、正しく導いてほしい――紫は視線でそう、懇願した。


紫さんがぼくの方を見て、何かを訴えかけている。
鈴仙――彼女の事だろう。
ぼくに何ができるかは、正直、わからない。
ただ――放っておけない所がある。
彼女は、自分がこの世のカスだと言っていた。どこにも向かうことがないと言っていた。
こんなことを彼女に言ったら機嫌を損ねるかも知れないが――
まるで子供の頃の、あのギャングと出逢う以前の、ぼくだ。
母親に構われず、養父に殴られ、街の悪ガキにいじめられて居た頃の――。
ぼくはその頃、どこにも誰も味方の居ない、ひとりぼっちの――この世のカスだった。
誰一人信用できず、一生暗闇をさまよい、どこにも行くことのできない運命が続くと思っていた。
そんなボクの心を救ってくれたのが、顔も名前も憶えていない、所属も知らない、あのギャング。
今、彼はどうしているのか。
今もギャングなのか、もう足を洗ったのか、それとも既にこの世を去ってしまったのか。
いずれにせよ、子供のぼくと同様に苦しむ彼女を救うために、
ぼくはあのギャングが教えてくれたことをするだけだ。
『一人の人間として、敬意を持って接する』――なんて、なんて当たり前のことなのだろう。
そんな、当たり前のことをしてもらえなかったからこそ、苦しかったのだ。
そんな彼女にも、いずれ彼女の希望を見出すことができるときが来ると、信じたい。


ジョルノが、こちらを見た、気がする。
私は、彼に付いていくことを、とうとう選んでしまったのだ。
選んでしまったからには、彼の期待に応えたい。
正直、まだ自信がある、と言える訳ではないけど、でも――。
私がいじけて力を発揮できなければ、彼が悲しむ。それだけは、いけない。
なぜ、私は彼が悲しむと、確信できるのか。
ついさっきまで赤の他人だったのが悲しむ事を、どうして私はいけないことだと思うのか。
月で兵士だった頃。永遠亭に居た頃。
私が何を感じようと、何を考えようと、誰も気に掛けなどしないと思っていた。
逆もまた然りで、他人が何を考えていようと、実害がない限りは無関心だった。
(実害がありそうな時は全力でビクつく)
それは私が兎の妖獣だからなのか。
動物の兎は群れで生活する一方で、孤独である。何も矛盾していない。
群れるのは捕食者に襲われた場合に散り散りで逃げて、自分が標的にされる確率を下げるためだからだ。
いざとなったら私じゃなくてアイツが喰われてほしいと、兎の一匹一匹がそう考えていて、
周りの同族も当然同じことを考えていると知りながら、生き残る確率を上げるためだけに群れている。
単独で生きる種より、よほど孤独な種なのかも知れない。
そんな動物の本能が染み付いた私が、今まで他人を信じるという発想を持てるはずがない。
永遠亭の面々さえ、心の底からは信用していなかった、と思う。だから、ここでは会いたくなかった。

私の事をよく知るからこそ、特に会いたくない面々だった。
彼女らは、特に、『あいつ』――八意様は、八雲紫のように優しくはない。
私を足手まといと判断したら、即殺処分されるだろう。――私は、『あいつ』が、怖かった。
私に聞こえていないと思ってか、
『もし私に逆らうようだったら、兎一匹位どうとでも……』と、
声に出していたのを聞いてしまったことがある。
そうでなくとも、彼女にとっての一番は、輝夜様。
私は――人間が『一匹』の兎を見る目でしか、見られていなかった。

だけど幻想郷では、そして、ジョルノにとっては、他の多数の『一人』の妖怪と同じだった。
――多分、いま、私は、その事がとてもうれしいのだと思う。
だから、永遠亭のためではなく、ジョルノのため、幻想郷のために動きたいと感じたのだと思う。
だとすれば、私の『大地』は、きっと――。


ようやく。

ようやく、そこに居合わせただけだった寄せ集めの3人が、目的を同じくするチームの様相を示し始めた。

ある者にとって他の二人は、『穴を空け、繋ぐ能力者』と、『銃弾を放ち、探索に長けた能力者』。
ある者にとって他の二人は、『発展途上の妖獣』と、『頭脳明晰の参謀』。
ある者にとって他の二人は、『精神を導く高貴な血統』と、『知識を授ける深遠な賢者』。

お互いにとって喪ったはずのモノ、捨てたはずのモノが、図らずも再び集まった。
その事実は、未だ当事者さえも知る所ではないのだった。


※今後の3名の行動については、後の書き手さんにおまかせします。


○支給品紹介

『式神「波と粒の境界」』
八雲紫謹製の式神。見た目は手のひら大のお札。
八雲紫のスペルカード『境符「波と粒の境界」』の発動方法が封じられており、
頭に貼り付けると、そのスペルカードを放つための知識を得られる。
ただし、スペルカードの威力は使用者の力量次第。
式神は水に弱く、普通は濡れると剥がれてしまうので注意が必要。

『ぶどうヶ丘高校女子学生服』
ぶどうヶ丘高校の女子制服。セーラー服。冬服であるため、長袖。
サイズはMサイズ。東方projectの女性キャラクターでは、
身長設定『やや低い』~『やや高い』までの体格なら、違和感なく着こなすことができる。
身長170cmを超える徐倫、エルメェスらが着るには小さすぎる。
身長163cmのトリッシュなら、何とか着られる。男性が着ることはできない。

『鈴仙の服(破損)』
鈴仙の、玉兎時代の軍服(ブレザーなど)。バラバラに切り裂かれており、もはや服としての機能は果たさない。
さらに雨と泥と血で汚れた上、ヤドクガエルの毒液が染み込んでおり、不用意に触るのさえ危険である。


【D-2 猫の隠れ里の地下 地霊殿・火焔猫燐の部屋/真昼】

ジョルノ・ジョバァーナ@第五部 黄金の風】
[状態]:体力消費(大)、精神疲労(大)、スズラン毒・ヤドクガエル・マムシを無毒化
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品×1(ジョジョ東方の物品の可能性あり、本人確認済み、武器でない模様)
[思考・状況]
基本行動方針:仲間を集め、主催者を倒す
1:※今後の行動方針は、後続の書き手の方にお任せします。
2:ディアボロをもう一度倒す。
3:あの男(ウェス)と徐倫、何か信号を感じたが何者だったんだ?
4:DIOとはいずれもう一度会う。
[備考]
※参戦時期は五部終了後です。能力制限として、『傷の治療の際にいつもよりスタンドエネルギーを大きく消費する』ことに気づきました。
 他に制限された能力があるかは不明です。
※星型のアザの共鳴で、同じアザを持つ者の気配や居場所を大まかに察知出来ます。
ディエゴ・ブランドーのスタンド『スケアリー・モンスターズ』の存在を上空から確認し、
 内数匹に『ゴールド・エクスペリエンス』で生み出した果物を持ち去らせました。現在地は紅魔館です。


【八雲紫@東方妖々夢】
[状態]:妖力消費(小)、鼻を打撲、全身火傷(やや中度)、全身に打ち身、
右肩脱臼(スキマにより応急処置ずみ)、左手溶解液により負傷、 背中部・内臓へのダメージ
[装備]:なし(左手手袋がボロボロ)
[道具]:ゾンビ馬(残り5%)
[思考・状況]
基本行動方針:幻想郷を奪った主催者を倒す。
1:※今後の行動方針は、後続の書き手の方にお任せします。
2:幻想郷の賢者として、あの主催者に『制裁』を下す。
3:DIOの天国計画を阻止したい。
4:大妖怪としての威厳も誇りも、地に堕ちた…。
5:霊夢たちは魔理沙に任せる。
[備考]
※参戦時期は後続の書き手の方に任せます。
※放送のメモは取れていませんが、内容は全て記憶しています。
※太田順也の『正体』に気付いている可能性があります。


鈴仙・優曇華院・イナバ@東方永夜抄】
[状態]:疲労(大)、妖力消費(小)、両頬が腫れている、全身にヘビの噛み傷、ヤドクガエル・マムシを無毒化
[装備]:ぶどうヶ丘高校女子学生服、スタンドDISC「サーフィス」
[道具]:基本支給品(食料、水を少量消費)、綿人形、多々良小傘の下駄(左)、不明支給品0~1(現実出典)、
鉄筋(数本)、その他永遠亭で回収した医療器具や物品(いくらかを魔理沙に譲渡)、
式神「波と粒の境界」、鈴仙の服(破損)
[思考・状況]
基本行動方針:???
1:※今後の行動方針は、後続の書き手の方にお任せします。
2:友を守るため、ディアボロを殺す。少年の方はどうするべきか…?
3:霊夢と魔理沙……心配だ。
4:姫海棠はたてに接触。その能力でディアボロを発見する。
5:『第二回放送前後にレストラン・トラサルディーで待つ』という伝言を輝夜とてゐに伝える。ただし、彼女らと同行はしない。
6:ディアボロに狙われているであろう古明地さとりを保護する。
7:危険人物に警戒。特に柱の男、姫海棠はたては警戒。
[備考]
※参戦時期は神霊廟以降です。
※波長を操る能力の応用で、『スタンド』に生身で触ることができるようになりました。
※能力制限:波長を操る能力の持続力が低下しており、長時間の使用は多大な疲労を生みます。
 波長を操る能力による精神操作の有効射程が低下しています。燃費も悪化しています。
 波長を読み取る能力の射程距離が低下しています。また、人の存在を物陰越しに感知したりはできません。
※『八意永琳の携帯電話』、『広瀬康一の家』の電話番号を手に入れました。
※入手した綿人形にもサーフィスの能力は使えます。ただしサイズはミニで耐久能力も低いものです。
※人間の里の電子掲示板ではたての新聞記事第四誌までを読みました。
※まだ八雲紫・ジョルノ・ジョバァーナとの情報交換を十分に行っていません。



166:生まれついての悪 投下順 167:天よりの糸
166:生まれついての悪 時系列順 167:天よりの糸
166:生まれついての悪 ジョルノ・ジョバァーナ 178:虹の先に何があるか
166:生まれついての悪 八雲紫 178:虹の先に何があるか
166:生まれついての悪 鈴仙・優曇華院・イナバ 178:虹の先に何があるか

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最終更新:2018年01月02日 01:58