私がその知らせを聞いたのは、こなたと別れてから少し後の事だった。
自分の部屋でゆっくりしようとした筈が、どうにも落ち着かない。帰り道に感じた不安のせいだ。
息抜きをしようと窓を開けた。街はすっかり暗くなっている。電灯がポツポツとあるけど、なにか心細い。
そういえば、さっき救急車の音が聞こえたのよね。
考えれば考えるほど、思考は嫌な方向に向かっていく。
「まさか……ね」
馬鹿馬鹿しい。そろそろご飯が出来る頃。リビングに向かおうとした時―――
「……電話?」
家の電話が鳴り響いた。
いつもと変わらない電話の音。でも、それがものすごく耳障りに感じる。
出たくない。でも、出なくちゃいけない。
私はゆっくりと震える手を受話器に伸ばした。
「……はい、柊です」
『かがみくんかい?泉こなたの父だけど――――』
「……………え」
私は、こなたのお父さんが次に発した言葉に耳を疑った。
こなたが交通事故にあったこと。
全身の打撲、骨折、出血多量。そして………もしかしたら助からないかもしれないこと。
『とにかく、急いで来て欲しい。場所は―――』
私は、家を飛び出した。
自分の部屋でゆっくりしようとした筈が、どうにも落ち着かない。帰り道に感じた不安のせいだ。
息抜きをしようと窓を開けた。街はすっかり暗くなっている。電灯がポツポツとあるけど、なにか心細い。
そういえば、さっき救急車の音が聞こえたのよね。
考えれば考えるほど、思考は嫌な方向に向かっていく。
「まさか……ね」
馬鹿馬鹿しい。そろそろご飯が出来る頃。リビングに向かおうとした時―――
「……電話?」
家の電話が鳴り響いた。
いつもと変わらない電話の音。でも、それがものすごく耳障りに感じる。
出たくない。でも、出なくちゃいけない。
私はゆっくりと震える手を受話器に伸ばした。
「……はい、柊です」
『かがみくんかい?泉こなたの父だけど――――』
「……………え」
私は、こなたのお父さんが次に発した言葉に耳を疑った。
こなたが交通事故にあったこと。
全身の打撲、骨折、出血多量。そして………もしかしたら助からないかもしれないこと。
『とにかく、急いで来て欲しい。場所は―――』
私は、家を飛び出した。
自転車を飛ばして15分。混んでる駐輪場に自転車を叩き込んで、私は駆け出した。
こなた。こなた。こなた―――!
自動ドアが開く時間すら惜しい。少しの隙間に体をねじ込んで突破する。
「すいませんっ!」
少し声が大きくなったけど、気になんかしてられない。
「泉こなたって人が交通事故でこの病院に入ってるって聞いたんですけど……!」
「泉、こなたさんねぇ?」
受付のお姉さんは少し考えた後、
「ああ、その子なら緊急治療室に……」
緊急治療室。
「ありがとうございますっ!」
まだ手術は終わってない。まだ平気なんだ、こなたは。でも、もしかしたら……。
走って走って、ようやく緊急治療室に着いた。治療中のランプは、消えてない。
「来てくれたんだ。かがみくん」
「おじさん……」
こなたのお父さんからは、いつもの飄々とした感じは無く擦り切れたような、疲れきったような印象を受けた。……当たり前だろう。
「おじさん、こなたは……」
「……スピード違反さ。夕暮れ時だったし、こなたが見えなかったんだろう。ブレーキを踏むのが遅れて………」
こなたのお父さんは、下を向いて歯を噛みしめていた。
「そういえば、妹のつかさくんは?」
しまった。気が動転しててつかさに知らせるのを忘れてた。それにみゆきにも……
「ああ、みゆきくんにはもう連絡をしておいたよ。家が遠いから遅れるそうだ」
それなら、後はつかさだけだ。携帯を使う為には、病院から出なくちゃいけない。
待合室から出る前に、私は呟く。
「こなた、頑張って……!」
院内から出て、携帯を開くととんでもない数の不在着信があった。全てつかさからだ。
私はつかさの携帯に電話をかけた。
『お姉ちゃんっ!?どうしたの?みんな心配してるよっ!』
コール音が聞こえた直後につかさは電話に出た。多分、ずっと携帯を握りしめてたのだろう。
「つかさ………」
私は一度深呼吸をして、つかさにこなたの事を話した。
程なくして、つかさとみゆきが病院に着いた。
二人とも心配そうな、悲しそうな、張りつめた面持ちだった。そして多分私も。
待つことしか出来ないのが歯がゆい。本当はこなたの側に居たい、こなたを応援したいのに。
「こなちゃん……死んじゃうのかな?」
つかさが、ポツリと呟いた。その言葉を聞いた瞬間、私は爆発した。
「ッ馬鹿な事言うんじゃないわよ!」
気がつくと、つかさにつかみかかっていた。
「ひっ」
「こなたが死ぬわけないでしょう!なに変な事言ってるのよ!?」
「……落ち着いて下さい!」
みゆきが止めに入った。でも、
「これが落ち着いていられるわけないでしょ!?」
私は止まらない。
「こなたが、こなたがっ!」
「ですから、少し落ち着いて下さい!」
みゆきのその態度が私には理解できなかった。
なんで……なんで……
「なんであんたはそんなに冷静なのよ!?」
今度はみゆきにつかみかかる。感情が堰を切ったかのように溢れ出て止まらなかった。
「こなたが死ぬかもしれないのよ!?どうしてそんなっ―――?」
頬に痛み。
何?みゆきが?私に?ビンタを?
びっくりしてみゆきの方を見る。その顔は、怒ってなどいなかった。
その顔は悲しみに染まっていた。大きな瞳から涙がとめどなく頬を伝う。
「泉さんが心配なのは誰だって同じです。つかささんだって心配の余り、つい口に出してしまったのでしょう」
「……みゆき」
「……ゆきちゃん」
「忘れないでください。泉さんの友達はあなただけじゃありません」
それだけ言うと、みゆきは顔を覆って泣き出してしまった。
「ごめん……みゆき。それにつかさも……」
「あ、うん。私も悪かったんだしいいよ」
「いえ、私もごめんなさい。頬を叩いてしまって」
「でもまさか、みゆきにビンタされるとは思ってもみなかったわよ」
話している最中にだんだんいつものペースが戻ったきた。
大丈夫だ、絶対。だってこなたなんだから。
しばらくの後、治療中のランプが消えた。手術が終わったんだ。
私達は息を飲む。
ドアが開き、医師が出てきた。そして、
「手術は成功です。助かりましたよ、泉さん」
笑って、そう言った。
その言葉を聞いた瞬間、私は泣いた。つかさもみゆきもこなたのお父さんも泣いてた。
嬉し涙なんて生まれて初めてかもしれない。嬉しくて泣くのはとっても心地よかった。
「まだ、意識が戻っていませんが麻酔のせいなので明日には回復するでしょう」
医師は笑って言ってくれた。
よかった。本当に、よかった。
こなた。こなた。こなた―――!
自動ドアが開く時間すら惜しい。少しの隙間に体をねじ込んで突破する。
「すいませんっ!」
少し声が大きくなったけど、気になんかしてられない。
「泉こなたって人が交通事故でこの病院に入ってるって聞いたんですけど……!」
「泉、こなたさんねぇ?」
受付のお姉さんは少し考えた後、
「ああ、その子なら緊急治療室に……」
緊急治療室。
「ありがとうございますっ!」
まだ手術は終わってない。まだ平気なんだ、こなたは。でも、もしかしたら……。
走って走って、ようやく緊急治療室に着いた。治療中のランプは、消えてない。
「来てくれたんだ。かがみくん」
「おじさん……」
こなたのお父さんからは、いつもの飄々とした感じは無く擦り切れたような、疲れきったような印象を受けた。……当たり前だろう。
「おじさん、こなたは……」
「……スピード違反さ。夕暮れ時だったし、こなたが見えなかったんだろう。ブレーキを踏むのが遅れて………」
こなたのお父さんは、下を向いて歯を噛みしめていた。
「そういえば、妹のつかさくんは?」
しまった。気が動転しててつかさに知らせるのを忘れてた。それにみゆきにも……
「ああ、みゆきくんにはもう連絡をしておいたよ。家が遠いから遅れるそうだ」
それなら、後はつかさだけだ。携帯を使う為には、病院から出なくちゃいけない。
待合室から出る前に、私は呟く。
「こなた、頑張って……!」
院内から出て、携帯を開くととんでもない数の不在着信があった。全てつかさからだ。
私はつかさの携帯に電話をかけた。
『お姉ちゃんっ!?どうしたの?みんな心配してるよっ!』
コール音が聞こえた直後につかさは電話に出た。多分、ずっと携帯を握りしめてたのだろう。
「つかさ………」
私は一度深呼吸をして、つかさにこなたの事を話した。
程なくして、つかさとみゆきが病院に着いた。
二人とも心配そうな、悲しそうな、張りつめた面持ちだった。そして多分私も。
待つことしか出来ないのが歯がゆい。本当はこなたの側に居たい、こなたを応援したいのに。
「こなちゃん……死んじゃうのかな?」
つかさが、ポツリと呟いた。その言葉を聞いた瞬間、私は爆発した。
「ッ馬鹿な事言うんじゃないわよ!」
気がつくと、つかさにつかみかかっていた。
「ひっ」
「こなたが死ぬわけないでしょう!なに変な事言ってるのよ!?」
「……落ち着いて下さい!」
みゆきが止めに入った。でも、
「これが落ち着いていられるわけないでしょ!?」
私は止まらない。
「こなたが、こなたがっ!」
「ですから、少し落ち着いて下さい!」
みゆきのその態度が私には理解できなかった。
なんで……なんで……
「なんであんたはそんなに冷静なのよ!?」
今度はみゆきにつかみかかる。感情が堰を切ったかのように溢れ出て止まらなかった。
「こなたが死ぬかもしれないのよ!?どうしてそんなっ―――?」
頬に痛み。
何?みゆきが?私に?ビンタを?
びっくりしてみゆきの方を見る。その顔は、怒ってなどいなかった。
その顔は悲しみに染まっていた。大きな瞳から涙がとめどなく頬を伝う。
「泉さんが心配なのは誰だって同じです。つかささんだって心配の余り、つい口に出してしまったのでしょう」
「……みゆき」
「……ゆきちゃん」
「忘れないでください。泉さんの友達はあなただけじゃありません」
それだけ言うと、みゆきは顔を覆って泣き出してしまった。
「ごめん……みゆき。それにつかさも……」
「あ、うん。私も悪かったんだしいいよ」
「いえ、私もごめんなさい。頬を叩いてしまって」
「でもまさか、みゆきにビンタされるとは思ってもみなかったわよ」
話している最中にだんだんいつものペースが戻ったきた。
大丈夫だ、絶対。だってこなたなんだから。
しばらくの後、治療中のランプが消えた。手術が終わったんだ。
私達は息を飲む。
ドアが開き、医師が出てきた。そして、
「手術は成功です。助かりましたよ、泉さん」
笑って、そう言った。
その言葉を聞いた瞬間、私は泣いた。つかさもみゆきもこなたのお父さんも泣いてた。
嬉し涙なんて生まれて初めてかもしれない。嬉しくて泣くのはとっても心地よかった。
「まだ、意識が戻っていませんが麻酔のせいなので明日には回復するでしょう」
医師は笑って言ってくれた。
よかった。本当に、よかった。
絶望から幸せへ。しかしそれはつかの間。幸せは再び絶望へ……。
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- めちゃくちゃ気になるーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!! -- 名無しさん (2009-11-23 13:14:14)
- 続きーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!
-- 名無しさん (2009-11-18 17:51:01) - 続き書いてくれぇぇぇぇぇ! -- 名無しさん (2009-11-05 12:43:10)
- 続き書いてくれー! -- 伝説の男 (2009-11-01 16:09:45)
- まだ完結しないんですか? -- 名無しさん (2009-11-01 13:14:42)
- 続き気になる -- 名無しさん (2009-02-10 00:24:36)
- 誰か続き書いてくれ・・・・・・・・orz -- 名無しさん (2008-10-13 18:17:19)
- 続きがァァァァ気になァァァァァるッァ?? -- シナモンキング (2008-09-17 03:33:30)
- 待っていればいずれ名作として完結してくれるだろう
という予感を胸に待ち続けています -- 名無しさん (2008-07-14 20:42:26) - 続きを、続きをくれ!
続きがめちゃきになんねんけど! -- 名無しさん (2008-05-21 23:56:15) - つ
づ
き
く
れ
!!!! -- 名無しさん (2008-05-09 21:11:09) - やはり皆考える事は同じかぁ…ネタ考えなおさなきゃな -- 名無しさん (2008-03-26 22:19:07)
- これが止まってる所為で他の人が書き出しにくいってのもあるかも -- 名無しさん (2008-03-26 11:21:12)
- 記憶喪失ネタはまだかかれていないだろうと思ったら…
-- 名無しさん (2008-03-26 11:02:48) - 続きまだぁ?
このモヤモヤ感をどうしてくれる -- 名無しさん (2008-02-15 18:07:24) - 続き。。。ないんかなあ -- 名無しさん (2008-01-20 00:09:41)
- 続きを、、、っ!はやく続きが読みたい!!! -- 名無しさん (2007-10-05 23:51:45)
- 面白そうですつづき期待してます
あとこなた父(そうじろうだっけ?)はかがみのこと
ちゃん付けで呼んでたと思います -- 名無しさん (2007-09-09 00:51:21)