QueenX(クイーンエックス)は分析する。
片目のレッドヘルム。その隻眼(せきがん)側を攻めれば良いと思った。
事実そうなのであろう。見えぬトコロがあるなら、そこから攻めるべきだ。
50m vs 300m。手段は選んでいられない。
片目のレッドヘルム。その隻眼(せきがん)側を攻めれば良いと思った。
事実そうなのであろう。見えぬトコロがあるなら、そこから攻めるべきだ。
50m vs 300m。手段は選んでいられない。
しかし、考えが甘かった。
片目のレッドヘルムにとって、見えない側の攻撃は決して珍しい事ではなかったのだ。
匂い。音。空気の微妙な変化。判断する材料は幾らでもある。
片目のレッドヘルムにとって、見えない側の攻撃は決して珍しい事ではなかったのだ。
匂い。音。空気の微妙な変化。判断する材料は幾らでもある。
それらを持ってして、攻撃する事は決して難しい事ではないのだな。
盲目の私にして、似た条件の敵を相手取り、その事に気付かぬとは…。
盲目の私にして、似た条件の敵を相手取り、その事に気付かぬとは…。
ぬかったか?
だが、レッドヘルムの右足の怪我は紛れもない事実。
万全な状況の一撃では無い事は確かだ。
万全な状況の一撃では無い事は確かだ。
其処に賭ける…!
Queenは叫ぶ!!
「皆さん!来ますよ!!」
グ ” ワ ” ン ” ラ ” グ ” グ ” ワ ”ン ”
ラ”ゥ” オ”ォ” ウ” オ” ア” ア” グ” ル”
ル ” ル ” ル ” ル ” ゥ”オ”ォ”オ”ォ” ン ” オ ” ォ ” ン ” オ ”
ン ” ォ ” ォ ” ォ”オ”オ”ォ” ン ”ン ” ゥ ” ォ ” ォ ” ッ ッ ! ! !
・
・
・
・
・
・
・
ー レッドヘルムの巨大な爪が、
Queenと八犬士達を襲うッ!!
○クロガネの賛歌 第7章 “死闘!惑星オオウ”
第 8 話 「 脅 威 ! レ ッ ド ヘ ル ム ! ! 」
第1の犠牲者は“忍犬”ジンナイであった。
ジンナイは勇敢であった。
誰よりも早くレッドヘルムに攻撃を仕掛けた。
故にレッドヘルムもまた誰よりも早くジンナイに攻撃を仕掛けた。
グ シ ヤ ァ … … … ! !
金属がひしゃげへし折れる音がする。
ジンナイが駆る暴顛贅・弐式(アバレテンゼイ・ニシキ)は、
レッドヘルムの爪を喰らった。
その結果、暴顛贅・弐式はグシャグシャの鉄くずとなったのだ。
ジンナイは叫び声一つ挙げられず死した。
享年289歳であった。
ー “忍犬”ジンナイ 男 年齢289
必殺技 連携により放たれる“抜刀牙”の数々
・・・ ・ ・ ・ ・ 『 死 亡 ッ ッ ! ! ! ! 』
第2の犠牲者は“忍犬”キリカゼであった。
キリカゼはジンナイとぶつからぬ為に、
ジンナイより少し遅れて攻撃を仕掛けた。
そのキリカゼの駆る暴顛贅・弐式に、
鉄くずとなったジンナイの暴顛贅・弐式が乱れ飛び、
キリカゼの機体を襲う!!
ゴ ッ ッ シ ャ ァ ァ ァ ア ア ア ! !
鉄くずがキリカゼの機体の前半分を吹き飛ばす!!
キリカゼの暴顛贅・弐式は、
上顎(うわあご)から首筋付近の背中の部分が、
無くなった。
牙による攻撃が不可能になったのだ。
第3の犠牲者は“イガ忍犬の総帥”アカメであった。
ジンナイ、キリカゼの近くに居た為、第3の犠牲者となったのだ。
しかし、アカメは反応が良かった。
迫り来るレッドヘルムの爪に対し、
暴顛贅・弐式の前足と後ろ足を向ける…!!
ダ ギ ュ ォ オ ウ ! !
バネ仕掛け!!
アカメはレッドヘルムの攻撃を防いだ!!
だ
が
!
ォォォォォォォオオオオオオオオオオオウ!!!
飛ぶ!飛ぶ!飛ぶ!!弾き飛ばされる!!
そ
し
て
!
アカメ!!
「勢いがつき過ぎている!!」
「受け身は…取れぬ!!」
ドッッッシャァァァァアアアアアアアアアアアア!!
アカメの暴顛贅・弐式は大地に強(したた)か打った!!
その衝撃により、アカメは気絶した…!!
第4の犠牲者は“QX団が総統”QueenXであった。
迫り来るはレッドヘルムの爪ッ!
しかしQueenの反応は早かった!!
ダ ギ ュ ォ オ ウ ! !
バネ仕掛け!!
レッドヘルムの爪に乗り、更に上方へと跳んだ!!
其処までは良かった!!
Queen!
「高過ぎますね…!無事着地できるかどうか…!!」
レッドヘルムの攻撃の勢いも加わり!!
跳ぶ事上空1500m!!
重力は下方に向いている!
必然として、着地!!
チ ュ ド ォ ォ オ オ オ オ オ ! !
Queen!!
「何と言う衝撃…!!」
Queenの体に激痛が走った…!!
第5の犠牲者は“鉄人”ムコンガであった。
先の攻撃と同じく“カイの三兄弟”の攻撃の前に、
撃・閃通臂抜刀牙(げき・せんつうひばっとうが)により、
レッドヘルムの肉を軟弱にする予定であったのだ。
しかし、その前に攻撃を仕掛けられた!!
ゴ ッ ッ シ ャ ァ ァ ァ ア ア ア ! !
直撃であった…!!
歴戦の戦士ムコンガにして、レッドヘルムの攻撃は避け難いモノであった!!
暴顛贅・弐式の上顎(うわあご)から首筋付近の背中の部分が無くなった。
そしてその衝撃は、ムコンガの体に動けぬ程の激痛を残すモノであった…!!
第6、7、8の犠牲者は“カイの三兄弟”であった。
迫り来るレッドヘルムの攻撃に対し、
“カイの三兄弟・長男”アカトラと“カイの三兄弟・次男”チュウトラは、
三兄弟中最強である“カイの三兄弟・三男”クロトラを守る事を選択した!!
アカトラ!!
「迷いはないな、チュウトラ!!」
チュウトラ!!
「言わずもがな!!」
クロトラ!!
「あ!兄者ぁぁぁあああああああああああああ!!!」
グ シ ヤ ァ … … … ! !
金属がひしゃげる音がする!!
それは…!クロトラの盾となった、
アカトラとチュウトラの暴顛贅・弐式がひしゃげる音!!
そ
し
て
!
グ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ! ! !
その盾をも突っ切り、クロトラの暴顛贅・弐式にもダメージを与えた!!
クロトラ!!
「ば・化け物め…!!」
だが、決して動けないダメージではない!!
それは盾となった二人の兄のおかげ!!
アカトラ!!
「こうとなっては自由に動けない…。」
チュウトラ!!
「クロトラ…。俺等の分も頼むぞ…。」
アカトラとチュウトラは衝撃により動けなくなった。
第9の犠牲者は“海坊主”ベニザクラであった。
ゴ ッ ッ シ ャ ァ ァ ァ ア ア ア ! !
レッドヘルムの攻撃が、ベニザクラの暴顛贅・弐式を打ち据える!!
し
か
し
!
ベニザクラ!!
「最後なのが幸いしたな。」
「ダメージはあるが動けぬ程ではない。」
300mの巨大人食い熊の攻撃。
軽くはない。事実、激痛が身を走る。
紛れもない犠牲者!!
だが、闘犬として何度も噛みつかれ、
耐久力に優れたベニザクラは、
4本の足でしっかりと立っていた。
レッドヘルムは、ほぼ五体満足な、
“カイの三兄弟・三男”クロトラと、
“海坊主”ベニザクラに狙いを定める。
2人はそれを理解する。
ベニザクラ!
「クロトラ。」
「避けようにもそれが出来る体格差じゃない。」
「攻撃を仕掛けるぞ。」
クロトラ!
「兄者達の仕返しをしてぇと思っていたトコロだ!」
「異論はねぇぜ!!」
ス
ッ
!
レッドヘルムの見えぬ目の方へ移動する。
ズ
ド
ゥ
!
レッドヘルムの攻撃だ!!
クロトラ目掛けて、爪を薙ぎ払う!!
クロトラ!!
「バネ仕掛け!!」
ダ ギ ュ ォ オ ウ ! !
跳んで回避する!
そして、そのまま!!
「 乱 ・ 蛇 龍 身 抜 刀 牙 ( ら ん ・ だ り ゅ う し ん ば っ と う が ) ッ ! ! 」
ギ ” ュ ” ウ ” オ ” ォ ” オ ” オ ”オ ”
ギ”ュ” ル”ル” ル” ル” バ” ォ” ゥ” ゥ”
ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ゥ”オ”ォ”オ”ォ” ン ” オ ” ォ ” ン ” オ ”
ン ” ォ ” ォ ” ォ”オ”オ”ォ” ン ”ン ” ゥ ” ォ ” ォ ” ッ ッ ! ! !
ー さながら蛇の如くッ!
ー 螺旋(らせん)を描きながら 突 進 するッ!!
ッ
ッ
ド ッ ッ ッ ッ パ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! ! ! !
ッ
ッ
ー レッドヘルムの右脚に更なるダメージを与える!!
し
か
し
!
フ ボ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ! ! ! ! !
ッ
ッ
ー レッドヘルムは攻撃の手を休めない!!
効いてはいる!しかし意に介す程ではない!!
重傷じゃあないのだ!!
300mのレッドヘルムにとっては!!
そ
し
て
!
グ ” ワ ” ン ” ラ ” グ ” グ ” ワ ”ン ”
ラ”ゥ” オ”ォ” ウ” オ” ア” ア” グ” ル”
ル ” ル ” ル ” ル ” ゥ”オ”ォ”オ”ォ” ン ” オ ” ォ ” ン ” オ ”
ン ” ォ ” ォ ” ォ”オ”オ”ォ” ン ”ン ” ゥ ” ォ ” ォ ” ッ ッ ! ! !
・
・
・
・
・
・
・
ー レッドヘルムの巨大な爪が、
クロトラの駆る暴顛贅・弐式を襲った。
ー 暴顛贅・弐式はバラバラになり…。
クロトラもまた死した。
ー 享年311歳であった。
ー “カイの三兄弟・三男”クロトラ 男 年齢311
必殺技 乱・蛇龍身抜刀牙、斬・飛翔分身抜刀牙
・・・ ・ ・ ・ ・ 『 死 亡 ッ ッ ! ! ! ! 』
QueenXは立ち上がる。
そして、こう思考する。
そして、こう思考する。
(ジンナイ…。クロトラ…。)
(貴方達の仇は必ず討ちます。)
(貴方達の仇は必ず討ちます。)
(さてどうしたモノでしょう…?)
(片目で眼球が無い側の攻撃する反応するレッドヘルム。)
(だが、もう一方を潰せばどうでしょうか?)
(だが、もう一方を潰せばどうでしょうか?)
(恐らくは反応出来るでしょう。)
(しかし、完全に光が断たれるその時…!)
(しかし、完全に光が断たれるその時…!)
(レッドヘルムは動揺すると思うのです。)
(その時を乗じ『脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)』を狙うのです!!)
○脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
首から尻まで脊椎骨(せきついこつ)の両面をはしる筋肉。
切断すればレッドヘルムの場合、前脚の自由を奪える。
切断すればレッドヘルムの場合、前脚の自由を奪える。
Queen!
「背中を攻撃すると言う意味でも、目を潰さなければ回れません。」
「狙いは目に定めるべきでしょう。」
そんなQueenを見、“海坊主”ベニザクラはこう言う。
「ならば賭けてみるか?抜刀牙??」
Queen!
「あるのですか?目を狙える抜刀牙が??」
ベニザクラ!
「陽動が必要になるがな。あるにはある。」
「名付けて…!」
「 投 ・ 肉 弾 道 抜 刀 牙( と う ・ に く だ ん ど う ば っ と う が )!!」
ーーーーーー