F 心臓腫瘍
小項目
- 粘液腫,転移性腫瘍
100A21
58歳の男性。1か月前から労作時の息切れを自覚し,徐々に増悪したため来院した。意識は清明。身長 152cm,体重 49kg。脈拍 68/分,整。血圧 116/82mmHg。心尖部に2/6度の拡張期雑音を聴取するが,体位によっては聴取されない。呼吸音にcracklesを聴取しない。尿所見:蛋白(-),糖(-)。血液所見:赤血球 441万,Hb 13.1g/dl,Ht 38%,白血球 7000,血小板 23万。胸部造影CTを別に示す。
合併症として考えられるのはどれか。2つ選べ。
a 脳梗塞
b 突然死
c 肺塞栓症
d 上大静脈症候群
e 大動脈弁閉鎖不全症
○ a
○ b
× c
× d
× e
正解 ab
診断 左心房内腫瘤(おそらく左心房粘液腫)
99A22
57歳の男性。労作時呼吸困難のために来院した。1か月前から労作時の呼吸困難と全身倦怠感とを自覚するようになった。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長 176cm,体重 75kg。脈拍 80/分,整。血圧 120/80mmHg。拡張期心雑音2/6度を聴取する。尿所見:蛋白(-),糖(-)。血液所見:赤沈 79mm/1時間,赤血球 423万,Hb 13.3g/dl,Ht 40%,白血球 5600,血小板 26万。CRP 3.8mg/dl。心エコー図を別に示す。

この疾患について正しいのはどれか。
(1) 左房内に発生する頻度が高い。
(2) 保存的治療が第一選択である。
(3) 組織学的には悪性が多い。
(4) 体位によって症状が変化する。
(5) 合併症に塞栓症がある。
a (1),(2),(3) b (1),(2),(5) c (1),(4),(5) d (2),(3),(4) e (3),(4),(5)
○ (1)
× (2)
× (3)
○ (4)
○ (5)
正解 c
診断 左房粘液腫