宴会小ネタ(少年編)
(ハンガーの生首より)
少年のゴーストはシュークリームにぱくついていた。
ぎりぎりのところで任務未達成になってしまったのはこの際忘れる事にして、心行くまでこの宴会を楽しもうと心に決めていたのだ。
なにせここには大好きな甘いものはたくさんあるし、見たことのない食べ物も多い。
そして、まさかこちらであんなゴーストたちが喜びそうな料理があるとは思わなかった。
虫をああいう風に使いこなすとは……屋敷のコックでもあそこまでのものは作った事がないはずだ。
また一つ土産話が出来たと喜んでいた矢先、ふとある光景が目に入った。
ぎりぎりのところで任務未達成になってしまったのはこの際忘れる事にして、心行くまでこの宴会を楽しもうと心に決めていたのだ。
なにせここには大好きな甘いものはたくさんあるし、見たことのない食べ物も多い。
そして、まさかこちらであんなゴーストたちが喜びそうな料理があるとは思わなかった。
虫をああいう風に使いこなすとは……屋敷のコックでもあそこまでのものは作った事がないはずだ。
また一つ土産話が出来たと喜んでいた矢先、ふとある光景が目に入った。
「ん?」
それは、ロングコートがふよふよと浮いて移動しているところだった。
いや、よく見ればそれはフードを被った男の都市伝説のようで、きょろきょろと何かを探して漂っているようである。
それだけなら別段彼の気を引く事はなかったのだが、その後ろを少女の生首がおろおろと挙動不審な様子で後を付けていたのであれば話は別だ。
面白そうな事が起こりそうな気配を感じ取り、途端ににまりといつもの悪い笑みが浮かぶ。
ひとまずシュークリームの最後の一かけを口へ放り込み、少年はすぐさま追跡を開始した。
いや、よく見ればそれはフードを被った男の都市伝説のようで、きょろきょろと何かを探して漂っているようである。
それだけなら別段彼の気を引く事はなかったのだが、その後ろを少女の生首がおろおろと挙動不審な様子で後を付けていたのであれば話は別だ。
面白そうな事が起こりそうな気配を感じ取り、途端ににまりといつもの悪い笑みが浮かぶ。
ひとまずシュークリームの最後の一かけを口へ放り込み、少年はすぐさま追跡を開始した。
「ふふふ~……何やってるんだろうね?」
幸い影となるテーブルや障害物は多く、隠れる場所には事欠かない。
そして目の前の少女といえば、どうやら前を行くコートの男にすべての注意を注いでいるようで全くこちらに気づく様子は見られないのだ。
人や障害物の陰に隠れつつも男を伺い、時折おたおたとしたかと思えばかあっと赤面していたりする。
見ていて飽きないが、どうやら彼女は、あの男に用事があるようなのだが。
そして目の前の少女といえば、どうやら前を行くコートの男にすべての注意を注いでいるようで全くこちらに気づく様子は見られないのだ。
人や障害物の陰に隠れつつも男を伺い、時折おたおたとしたかと思えばかあっと赤面していたりする。
見ていて飽きないが、どうやら彼女は、あの男に用事があるようなのだが。
「なんであんな風に隠れてるんだろ?」
テーブルクロスの影に隠れ、少年は不思議そうにつぶやく。
名前を呼べばすぐ相手は振り返るだろうに。いや、もしかしたら名前を知らないのだろうか?
それにしたって声をかけるなりやり方はあるはず。
もしかしてあの騎士と同じく声が出ないのかもしれないが、それにしたって奇妙な仕草ばかりしているのだ。
名前を呼べばすぐ相手は振り返るだろうに。いや、もしかしたら名前を知らないのだろうか?
それにしたって声をかけるなりやり方はあるはず。
もしかしてあの騎士と同じく声が出ないのかもしれないが、それにしたって奇妙な仕草ばかりしているのだ。
「うーん…………あ、そうか!」
不意にぽむ、と手を叩く。何かひらめいたようだ。
「あの子、きっとあの人を驚かせようとしてるんだね!」
うんうんと少年は満足げに頷く。
……悲しいかな、人を脅かす事が生きがいの少年には、少女の淡い恋心などわかるはずもなかった。
……悲しいかな、人を脅かす事が生きがいの少年には、少女の淡い恋心などわかるはずもなかった。
「きっとまだなりたてなのかな、だから緊張しちゃって様子を見てるんだ……」
僕もそうだったからなー、などと一人少年の想像はどんどん膨らんでいく。
もし事情を知るものがいたのなら間違いなく突っ込まざるをえない状況だが、あいにくこの場にその突っ込み要員はいなかった。
もし事情を知るものがいたのなら間違いなく突っ込まざるをえない状況だが、あいにくこの場にその突っ込み要員はいなかった。
少年が見たところ、コートの男はきょろきょろと周囲を見回しつつ会場内を漂っている。
なるほど、これではいつこちらを向くかもわからない相手に何かしかけるにはタイミングがはかりづらい。
なるほど、これではいつこちらを向くかもわからない相手に何かしかけるにはタイミングがはかりづらい。
「……よーし、じゃあ僕が一肌脱いじゃおうか♪」
悩める後輩の為ならば協力は惜しむまいと、少年は張り切って隠れていた場所から飛び出したのだった。