「うー…ハーメルンの笛吹き。うーうー…」
漆黒の大きな犬の背中に乗せられている少年と女性
少年は、うーうー、呟いている
少年は、うーうー、呟いている
「大丈夫でしょうか、あの人たち…」
女性は、あの仮面ライダーとハーメルンの笛吹きが心配なのだろうか
そう、呟いた
そう、呟いた
「マスターでしたら、大丈夫ですわ」
2人を乗せる犬が、そう呟く
すると、少年もうー!と続ける
すると、少年もうー!と続ける
「うー!ブラックドックの言うとおりー!だいじょーぶ!」
「そ、そうですか……え?」
「そ、そうですか……え?」
ブラックドック
少年は確かに、自分たちを乗せているこの犬を、そう呼んだ
少年は確かに、自分たちを乗せているこの犬を、そう呼んだ
「だいじょーぶ。ハーメルンの笛吹き、今だけ不吉じゃない」
うーうーうー
無邪気にそう言いきって
少年は、にこり笑った
無邪気にそう言いきって
少年は、にこり笑った
「……もし、不吉だったなら……きひひっ」
直後の、無気味な笑いと呟きは、女性の耳には届かなかった