「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 首塚-28l

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「うん……あぁ、そうだ。東区のでかい体育館だってよ……悪ぃ、あんたが連絡できる相手に、極力伝えてくれ……その、御免」

 黒服に、負荷をかけてしまっている
 それにやや罪悪感を感じながら、青年は「はないちもんめ」の少女からの情報を伝えた
 「首塚」の仲間には大体教えた
 あとは、黒服の連絡網で流してもらえば、かなりの範囲に伝わるはずだ
 携帯を切り、彼は小さくため息をついた

「ったく……本当、やっかいだよ、こいつらは…!」

 じゅぅぅ
 また一人、「夢の国の黒服」を焼き殺す
 焼いても焼いても、どこからか湧き出てくる
 どこまでも、しつこい奴だ

 とにかく、青年は「はないちもんめ」の少女と合流しようと走る
 どうやら、彼女は東区にいるようだ
 将門が感じ取った、何やら住宅地を一部吹き飛ばしやがったらしい力について、何かしらの手がかりくらいは知っているかもしれない

 北区を抜け、東区に入り込んだ…その時

「………!!」

 …とうとう
 青年の前に…「夢の国」のパレードが現れた
 蜂蜜好きのクマの親友のピンクの子豚のマスコットが、パレードを率いている

 ……体中を、悪寒が走りぬける
 黒いパレードの姿に、トラウマが刺激される
 幼い頃、あれに追い掛け回された恐怖がよみがえり…体が、震える

「……っざけんな」

 そんな自分自身を、彼は叱咤した
 震えている場合ではない
 恐怖している暇など、自分にはないのだ

「…どきやがれ、豚野郎がっ!!」

 能力を発動する
 黒いパレードが、体を焼かれて消滅する
 笑顔でカットラスを構えているピンクの子豚に、彼は突進していく!
 じゃらりっ
 腰から下げていた銀のチェーンを手にとり…ひゅん!とピンクの子豚に向かって投擲した!

「っ!?」

 じゃらんっ!!
 チェーンが、子豚の構えるカットラスに巻きついた

 …じゅう
 そのチェーンを伝い、熱が子豚を襲う!

「--っ!?」

 熱さを感じたのか、子豚がカットラスを放した
 青年は、そのまま子豚に接近し…その顔面を、鷲掴みにする
 じゃらんっ!!と
 チェーンも、そのまま相手に巻きつけた

 じゅうううううううううううううううっ

 青年の手が触れている部位が
 チェーンが巻きついている部位が、さらに激しく子豚を焼く
 青年の体は、彼が身につけているシルバーアクセサリーは、今や全てが高熱を帯びた凶器と貸していた
 激しい熱が子豚だけではなく、周囲のパレードも焼き続ける

「…恐怖している暇はない。俺は、あいつの力になりたいんだからな…!!」

 …大切な相手の力になりたい
 それが、青年の力の原動力
 「夢の国」への怒り 
 それが、青年の力の原動力

 己のトラウマなど踏みつけて




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