連載 - 首塚-28n - 「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

「えぇ……わかったわぁ。将門様にも伝えるわね」

　－－－－－ドスッ！！
　矢が、トランプの兵隊の体を、完全に壁に縫いつけた
　その動きは完全に封じられる

「将門様ぁ」
「うむ……聞こえておる」

　…「鮫島事件」
　まったく、なんと言う能力か
　嘘を真にする
　タチの悪い力だ

「…我らが同胞に、その情報と……知りうる相手全てに、「組織」の暗部とやらが真にしようとしている偽りが、真ではなく偽りであるのだと伝えよ。それによって、発動を阻止させる」
「わかりましたわぁ」

　…そう、キャリアウーマンに伝えながらも…将門は、考える
　どんな手段で、その偽りを真と信じる者の数を過半数以上に達させたのか？
　それがわかれば、さらに手の打ち様があるが…

「…まぁ、贅沢は言うまい」

　これだけわかれば、良しとしよう
　将門は、口元に笑みを浮かべた

「籠釣瓶を制したあの若者……欲しいな。あんな「組織」になど、過ぎた人材だ。ぜひともこちらに引き抜きたい…！」

　日焼けマシンの契約者が、執拗に「首塚」に引き入れようとしている黒服と同様に
　あの若者も、「首塚」に引き込みたい
　将門はそう考える

「…「組織」も、愚かな者よ。ただ命令を聞くだけの心なき部下など……そんなもの、訳に立たんわ。真なる忠臣とは、主の間違いや愚かなる行動を正す事も必要だ………それに気付かぬとは、愚かで憐れよの」

　キャリアウーマンを従え、将門は再び歩き出す
　…後には、壁に何本もの矢で縫い付けられたトランプの兵隊の着ぐるみだけが、そこに残されていた

　to be　…？