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連載 - 花子さんと契約した男の話-37b

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匿名ユーザー

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 賑やかになってきたな、と思う
 多分、酒を飲んでいる人達が、いい具合に酔いが回ってきた頃なんだろう
 …気のせいだろうか
 若干、未成年に見える中にも酔っ払っているのが見えるような見えないような
 まぁ、もしかしたら年齢の割りに若く見えるだけなのかもしれないし、放っておこう
 酔っ払いに関わったらロクな事がない事は、組の飲み会見ていてよくわかっている
 そんな事を考えながら、俺は近くのテーブルにあったジュースの瓶をとって、コップに注いだ
 …にしても、炭酸系のジュースが多いんだな
 今まで飲んだの、全部炭酸のジュースだ。それも、わりと変わった味わいの
 ……お、これは甘い、飲みやすい

「み、けーやくしゃ、これも美味しいよー!」
「ん、ありがとうな、花子さん」

 花子さんが持ってきてくれたカボチャのパイを受け取る
 もぐ、とそれに食いついていると…料理と酒を求めて彷徨っていた赤マントと青いはんてんが戻ってきた
 青いはんてんが、いい具合に酔ってきているらしいのが、よくわかる

「あはは~、飲んでる~?」
「ジュースは飲んでる」

 上機嫌な青いはんてんの言葉に、俺はそう答えた
 未成年なんだから、酒を飲めるはずがないだろう

「楽しんでいるかね?」
「それなりに。花子さんが楽しそうだし、それでいいよ」

 赤マントの言葉に、俺はそう答えた
 青いはんてんにもパイを勧めている花子さん
 その無邪気な様子に、癒される
 …うん、何故だろう
 この会場において、こう言う花子さんのように無邪気な存在が、とても、とても、とても、貴重な存在に思えるのだ
 もしかしたら多分きっと恐らく、気のせいだとは思うのだが

「ん~…熱くなってきたわね」
「…?そうか?」

 ぱたぱた
 熱そうにしている青いはんてん
 …っつか、はんてんの下は晒しとスパッツだけなのに熱いとか…

「…む、いかんな」
「え?」
「みー??」

 赤マントの呟きに、俺と花子さんは、ほぼ同時に首をかしげた
 …不味い?
 何が?

「…彼女の酔いが、そろそろ危ないラインにきた」
「はぁ」

 …確かに
 酔っ払いというやつは、ある線以上に酔っ払うと、さらに厄介になる場合が多い
 親父の部下でも、一定ライン以上に酔いが進むと凄い勢いで絡み上戸になる奴がいて大変そうだった
 青いはんてんも、そのタイプなのか?
 俺がそう考えていると…青いはんてんが、己の晒しに手をかけた

 ……晒しに?
 待てっ、まさか!?

「ふふふ………っ、キャスト・オフ!!」

 っば!!!

 やったっ!?
 やりやがった!?
 青いはんてんは、ぽ~ん、とそりゃもうあっさりと、清々しいほどに、あっさりと

 己の胸元に撒いていた晒しを、取り去った

 っちょ!?
 やばいだろう、どう考えてもやばいだろう!?
 そう考えて、俺は慌ててはんてんから背を向けた

 …あれ?
 俺の真向かいにいたはずの赤マントの気配が、離れたような…

「む~、何するの、赤マント」
「…全く、君の露出癖にも困ったものだ」

 ……お?
 つ、つ、つ…と、恐る恐る、振り返ると
 そこには、己のマントの中に、すっぽりと青いはんてんを包みこんだ赤マントの姿が
 ……ほっと、俺は息を吐く

「けーやくしゃ、どうしたの?」
「…いや、何でもない」

 …その
 女の裸なんてもんに、耐性なんざもっているはずのない俺が
 まともに露出した青いはんてんの胸元なんて、見ていられる訳もない
 ありがとう、赤マント
 素早い反応をありがとう!!

「暑いから脱いだのに。こうされたらもっと暑いじゃない」

 むぅ、と青いはんてんが、赤マントに抗議している
 いや、脱がないでください、お願いです
 色んな意味でヤバイから

「いいから、大人しくしていてくれたまえ」

 青いはんてんを背後から抱きしめるような状態で苦笑する赤マント
 …赤マントに羨望の眼差しとか嫉妬の眼差しとか余計なことしやがって!的な眼差しが注がれているのは多分気のせいじゃないのだろうな、と
 どこか、他人事のように俺は考えたのだった




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