悪魔の少女 07
亜細亜日本とある山
二人の男女がいた。一人は「悪魔憑き」の少女、もう一人は「ツングースカ大爆発」の男。
「能力を使わずだぁ?はっ、出来るもんならやってみろ!」
男が右手を突き出す。瞬間、少女のいた場所が爆発する。だが、そこに少女はおらず。既に男に向かって走り出していた。
男は、少女に手を向け、能力を発動しようとし、少女が左にまがった事に気付く。
すぐに手を左に向け爆発を引き起こす。が、爆発は少女よりも遥か遠方で起こる。
男が慌てて少女に狙いを定めようとする間に、既に少女は、男の前に立っていた。そして、男の喉に少女の拳が突き刺さる。
男は一瞬息が出来ず動きがとまるが、すぐに前方を爆発させる。だが、それは二つの事で無意味であった。
一つ、その爆発は、明らかに無関係な場所で起こった。一つ、その爆発が起きた時、少女は男の左横にいたのだ。
少女の回転する様に繰り出された蹴りが、男の腹へと入る。
男の体が、くの字にまがり、その顔を挟み込む様に、少女の肘と膝が打ち込まれる。
男は、既に少女のいる方向もわからぬまま、爆発を起こす。だが、至近距離で起きた爆発に、男を巻き込まれ、吹き飛んだ。
少女は知っていた。だが、男は知らなかった。いや、勘違いしていた。ただ、それだけの事。
「ツングースカ大爆発」
それは、1908年ロシアで起きた謎の爆発である。
半径約30キロメートルにわたって森林が炎上し、約2,150平方キロメートルの範囲の樹木がなぎ倒された。
地球に落下した天体の爆発が原因とされているが、隕石の残片等は見つかっていない。
その為、落下した物は、マイクロブラックホールや反重力物質、異星人の宇宙船等様々な説が存在している。
もっとも、男の契約した「ツングースカ大爆発」は、何が爆発したかなど関係のない話である。
なぜなら、男の能力は「爆発」部分に焦点を当てているからである。「爆発を起こす能力」その威力は最大で広島型原爆以上になる。
その意味で、確かに「ツングースカ大爆発」は最強であった。警察は当然のことながら、軍隊にすら勝つ事が出来る。
どれだけ大勢の都市伝説や契約者であろうと蹴散らし、どれだけ巨大な都市伝説であろうと吹き飛ばす。
だが、その能力が最強であるのは、遠距離或は中距離に限られていた。
近距離において、爆発の威力はかなり抑えなければ、自分も巻き込んでしまう。まして、接近戦ともなれば尚更である。
広範囲攻撃によって必要のなかった狙いの精密さのなさが、自分を巻き込まないように気にし続けなければならない威力が、男の足を引っ張った。
だからもし、少女が男を殴った時、能力ではなくその手で、反撃していれば結果は変わった、かもしれない。
「能力を使わずだぁ?はっ、出来るもんならやってみろ!」
男が右手を突き出す。瞬間、少女のいた場所が爆発する。だが、そこに少女はおらず。既に男に向かって走り出していた。
男は、少女に手を向け、能力を発動しようとし、少女が左にまがった事に気付く。
すぐに手を左に向け爆発を引き起こす。が、爆発は少女よりも遥か遠方で起こる。
男が慌てて少女に狙いを定めようとする間に、既に少女は、男の前に立っていた。そして、男の喉に少女の拳が突き刺さる。
男は一瞬息が出来ず動きがとまるが、すぐに前方を爆発させる。だが、それは二つの事で無意味であった。
一つ、その爆発は、明らかに無関係な場所で起こった。一つ、その爆発が起きた時、少女は男の左横にいたのだ。
少女の回転する様に繰り出された蹴りが、男の腹へと入る。
男の体が、くの字にまがり、その顔を挟み込む様に、少女の肘と膝が打ち込まれる。
男は、既に少女のいる方向もわからぬまま、爆発を起こす。だが、至近距離で起きた爆発に、男を巻き込まれ、吹き飛んだ。
少女は知っていた。だが、男は知らなかった。いや、勘違いしていた。ただ、それだけの事。
「ツングースカ大爆発」
それは、1908年ロシアで起きた謎の爆発である。
半径約30キロメートルにわたって森林が炎上し、約2,150平方キロメートルの範囲の樹木がなぎ倒された。
地球に落下した天体の爆発が原因とされているが、隕石の残片等は見つかっていない。
その為、落下した物は、マイクロブラックホールや反重力物質、異星人の宇宙船等様々な説が存在している。
もっとも、男の契約した「ツングースカ大爆発」は、何が爆発したかなど関係のない話である。
なぜなら、男の能力は「爆発」部分に焦点を当てているからである。「爆発を起こす能力」その威力は最大で広島型原爆以上になる。
その意味で、確かに「ツングースカ大爆発」は最強であった。警察は当然のことながら、軍隊にすら勝つ事が出来る。
どれだけ大勢の都市伝説や契約者であろうと蹴散らし、どれだけ巨大な都市伝説であろうと吹き飛ばす。
だが、その能力が最強であるのは、遠距離或は中距離に限られていた。
近距離において、爆発の威力はかなり抑えなければ、自分も巻き込んでしまう。まして、接近戦ともなれば尚更である。
広範囲攻撃によって必要のなかった狙いの精密さのなさが、自分を巻き込まないように気にし続けなければならない威力が、男の足を引っ張った。
だからもし、少女が男を殴った時、能力ではなくその手で、反撃していれば結果は変わった、かもしれない。
「さて、お仕置きで、すむと思うなよ。」
ボクは男が嫌いだ。ボク自身も男の恰好をしているけど、べつに好きでこんな恰好をしているわけじゃない。
この前、男を女に変えているガスマスクの都市伝説を見たが、あいつが全ての男を女に変えてくれればいいのに。
もう一度言うが、ボクは男が嫌いだ。死んでしまえばいいと思う。だってあいつらボクにあんな事……、もし警察が来るのが遅かったら……。
とにかくあいつらは、死んでしまえばいい。けれど、結局あいつは死ななかった。
あいつが脱走したと知って、ボクは恐怖した。それだけならまだよかった。その後、あいつが脱走時に起きた爆発が、前にボクがいた町に向かって続いていた。
一人では殺される。そう思って、ボクはあの女に助けを求めた。契約者相手に警察は無意味だし、放火のせいで「組織」からは狙われていたから。
女はあっさり、了承してくれた。
結果、あいつは女に倒された。どうせなら殺してしまえばよかったのに。
でも、これでボクはあいつに怯える必要も無くなった。
「本当にありがとうございました。」
「いいよ、気にすんな。ああでも、忘れんなよ。次放火したら、またあそこのきまぐれ料理食わすぞ。」
「絶対、やりません。」
この前、男を女に変えているガスマスクの都市伝説を見たが、あいつが全ての男を女に変えてくれればいいのに。
もう一度言うが、ボクは男が嫌いだ。死んでしまえばいいと思う。だってあいつらボクにあんな事……、もし警察が来るのが遅かったら……。
とにかくあいつらは、死んでしまえばいい。けれど、結局あいつは死ななかった。
あいつが脱走したと知って、ボクは恐怖した。それだけならまだよかった。その後、あいつが脱走時に起きた爆発が、前にボクがいた町に向かって続いていた。
一人では殺される。そう思って、ボクはあの女に助けを求めた。契約者相手に警察は無意味だし、放火のせいで「組織」からは狙われていたから。
女はあっさり、了承してくれた。
結果、あいつは女に倒された。どうせなら殺してしまえばよかったのに。
でも、これでボクはあいつに怯える必要も無くなった。
「本当にありがとうございました。」
「いいよ、気にすんな。ああでも、忘れんなよ。次放火したら、またあそこのきまぐれ料理食わすぞ。」
「絶対、やりません。」
ちなみに、爆発でかなりぐちゃぐちゃになった山が大丈夫かと不安になったが、山は女の知り合いの私有地だと知るのはかなり後の事である。