「爆発する携帯電話」と二人、並んで歩く
買出しの帰り道だ
今夜の食事分は問題ないらしいが、明日の朝食の分の食料が完全にないらしいのだ
…毎食、どれだけ食っているんだ、マリの奴め
いや、何度か食事に同席してるから何となくわかるが
買出しの帰り道だ
今夜の食事分は問題ないらしいが、明日の朝食の分の食料が完全にないらしいのだ
…毎食、どれだけ食っているんだ、マリの奴め
いや、何度か食事に同席してるから何となくわかるが
「何度も買出しに行く身にもなれってんだ」
「…けけっ……俺は、外歩くの…嫌いでは、ないぞ?」
「…けけっ……俺は、外歩くの…嫌いでは、ないぞ?」
「爆発する携帯電話」が、小さく首をかしげながら、そう言って来た
……くそ、本当に好みのど真ん中ストレートになりやがって
いつか襲うぞ畜生
……くそ、本当に好みのど真ん中ストレートになりやがって
いつか襲うぞ畜生
まぁ、こいつは元々引き篭もり勝ちだったようだから…俺達と行動するようになって、外に出る機会が増えたようだし
だから、買出しもあまり苦痛ではないようだ
…とは言え、こいつを一人で歩かせるのには、若干の不安も感じる
だから、なるべく…傍に一緒にいて行動してやりたいとも、思う
決して、邪な感情を抱いている訳ではなく、仲間として心配な意味で
だから、買出しもあまり苦痛ではないようだ
…とは言え、こいつを一人で歩かせるのには、若干の不安も感じる
だから、なるべく…傍に一緒にいて行動してやりたいとも、思う
決して、邪な感情を抱いている訳ではなく、仲間として心配な意味で
「…………っくけ」
「ん?どうした?」
「ん?どうした?」
……と
何かに気づいたのか、「爆発する携帯電話」が、後ろに隠れてきた
…まさか、「組織」の奴らでも、いたか?
そう考えて、「爆発する携帯電話」が視線をやった先を見ると
何かに気づいたのか、「爆発する携帯電話」が、後ろに隠れてきた
…まさか、「組織」の奴らでも、いたか?
そう考えて、「爆発する携帯電話」が視線をやった先を見ると
「………何だ、あれ?」
思わず、呟く
そこにいたのは、教会でよくマリに纏わりついているガキ連中と、それと遊んでやろうとしている老婆と…なぜか、老婆を必死に止めようとしている、高校生くらいの女のガキ
一見、平和な光景に見えるのだが
そこにいたのは、教会でよくマリに纏わりついているガキ連中と、それと遊んでやろうとしている老婆と…なぜか、老婆を必死に止めようとしている、高校生くらいの女のガキ
一見、平和な光景に見えるのだが
「どうしたんだ?」
「……けけっ」
「……けけっ」
もぞ、と
「爆発する携帯電話」は、こちらの後ろにぴったりと隠れ、顔を出そうとしない
…知り合いでも、あの中に居たのか?
首をかしげながらも、あの横を通らなければ、教会には戻れない
「爆発する携帯電話」を背後に庇うようにしながら、その横を通り抜けようとした
「爆発する携帯電話」は、こちらの後ろにぴったりと隠れ、顔を出そうとしない
…知り合いでも、あの中に居たのか?
首をかしげながらも、あの横を通らなければ、教会には戻れない
「爆発する携帯電話」を背後に庇うようにしながら、その横を通り抜けようとした
…その時
高校生くらいのガキの方が、「爆発する携帯電話」の姿に、気づいた
あれ?と首をかしげるような仕草をしている
高校生くらいのガキの方が、「爆発する携帯電話」の姿に、気づいた
あれ?と首をかしげるような仕草をしている
「………っ」
ますます、「爆発する携帯電話」は、そいつから隠れようとした
ん~?と首をかしげていたガキだったが……あ、と驚いた様に、声を出す
ん~?と首をかしげていたガキだったが……あ、と驚いた様に、声を出す
「…え?携帯のにい……ちゃ、ん?」
「~~~っ」
「~~~っ」
……うん?
こいつの能力を、知っている?
こいつの能力を、知っている?
「知り合いか?」
「……くけっ」
「……くけっ」
こくり、観念したように頷いてきた「爆発する携帯電話」
「…前……コーク・ロアに、襲われた時に…」
「……あぁ」
「……あぁ」
そう言えば、話に聞いていた
なるほど、その時のガキか
なるほど、その時のガキか
「え、あ、やっぱ、あの時のにーちゃん……って、え!?携帯の兄ちゃんもマッドガッサーの被害にあってたのかよ!?」
「……けけっ」
「……けけっ」
まぁ、被害っちゃあ被害だが
顔が割れてきたんだから、仕方ない
…今回は気づかれてしまったが、女になれば、そうそう顔は割れないものだ
こいつの場合、女になったら可愛かったんだし、今のままで問題ない、色々と
顔が割れてきたんだから、仕方ない
…今回は気づかれてしまったが、女になれば、そうそう顔は割れないものだ
こいつの場合、女になったら可愛かったんだし、今のままで問題ない、色々と
(…こいつがマッドガッサーの仲間、ってのは知らないのか)
なら、誤魔化したままの方がいい
このガキが「組織」などに絡んでいたら厄介だ
情報が「組織」に行くのは避けたい
このガキが「組織」などに絡んでいたら厄介だ
情報が「組織」に行くのは避けたい
「あぁ、そうなんだよ。この通り恥ずかしがってるから、あんまし人前で声かけないでやってくれよ?」
「あ、はぁ」
「あ、はぁ」
…何となく、気持ちはわかるのか、頷いてきたガキ
…そう言えば、兄ちゃんも、と言っていた
つまり、こいつも……元は、男か
胸は小せぇようだが、まぁ、悪くない
…そう言えば、兄ちゃんも、と言っていた
つまり、こいつも……元は、男か
胸は小せぇようだが、まぁ、悪くない
「…ところで、お前が止めようとしてたばあさんが、子供を高い高いしようとしはじめてっけど、いいのか?」
「へ?……………っちょ、ストーーーーーップ!!!」
「へ?……………っちょ、ストーーーーーップ!!!」
こっちの言葉に、そいつはマッハの勢いでばあさんを止めに行った
…何か、トラウマでも思い出したような表情を浮かべていたのは気のせいか
…何か、トラウマでも思い出したような表情を浮かべていたのは気のせいか
「………」
「ん?どうした?」
「…けけっ……騙したの、少し…悪い気も、する」
「ん?どうした?」
「…けけっ……騙したの、少し…悪い気も、する」
ぼそり、呟くように言ってきた「爆発する携帯電話」
…まったく、こいつと来たら
…まったく、こいつと来たら
「気持ちはわかるがな。バレたらやばいんだからな?…あいつが「組織」にでも繋がってたら、どうする」
「………けけっ」
「………けけっ」
こくり、頷いてきた
…こいつも、「組織」の恐ろしさは、わかっているから
…こいつも、「組織」の恐ろしさは、わかっているから
さて、あの様子を止めるか否か
…面倒くせぇなぁ
さっさとこいつ連れて、教会に戻るかな
…面倒くせぇなぁ
さっさとこいつ連れて、教会に戻るかな
あちらの様子を気にしている「爆発する携帯電話」の手を掴んで、「13階段」はさっさとこの場を離れるべく、歩き出したのだった
終われ