【鬼ごっこ 第五話「かくれんぼ」】
「……しっかしなあ。」
今日は4月1日、新学期である。
茉莉と一美が今日は朝早くから弁当を作って学校に向かっていた。
あいつら上手くやっているだろうか。
茉莉の警護といっても彼女が中学生である以上俺が四六時中ついているわけにはいかない。
だから年が同じで性別も同じ一美に学校での茉莉の護衛を頼んだのだが……
あの二人、どうにも仲が悪い……っぽい。
あいつら俺の前ではニコニコしているが、つい最近滅茶苦茶険悪な空気になっていたところを見てしまったのだ。
茉莉と一美が今日は朝早くから弁当を作って学校に向かっていた。
あいつら上手くやっているだろうか。
茉莉の警護といっても彼女が中学生である以上俺が四六時中ついているわけにはいかない。
だから年が同じで性別も同じ一美に学校での茉莉の護衛を頼んだのだが……
あの二人、どうにも仲が悪い……っぽい。
あいつら俺の前ではニコニコしているが、つい最近滅茶苦茶険悪な空気になっていたところを見てしまったのだ。
「どうしよう……やっぱ心配だよなあ。
でもあれくらいの女の子の問題って俺には分かんねえしなあ……」
でもあれくらいの女の子の問題って俺には分かんねえしなあ……」
迷う気持ちとは裏腹に俺が乗る車は順調に目的地まで進む。
「崩月師匠、なにぼさっとしてるんですか。」
「すまん勇、お前が居るの忘れてた。」
「ひどっ!なにげにひどっ!」
「今日の仕事はなんだっけ?」
「この山奥で蝙蝠みたいな都市伝説が目撃されているそうです。
ハンターが鉄砲で撃とうとしたところ、血を吐いてそのばで死んだとか……」
「ふーん……病を操るとなると……」
「土蜘蛛じゃないですか。」
「でも蝙蝠みたいなんだろう?」
「ええ……。」
「すまん勇、お前が居るの忘れてた。」
「ひどっ!なにげにひどっ!」
「今日の仕事はなんだっけ?」
「この山奥で蝙蝠みたいな都市伝説が目撃されているそうです。
ハンターが鉄砲で撃とうとしたところ、血を吐いてそのばで死んだとか……」
「ふーん……病を操るとなると……」
「土蜘蛛じゃないですか。」
「でも蝙蝠みたいなんだろう?」
「ええ……。」
春の山は少々気の早い桜が誰にも見られないでひっそりと咲き誇っていた。
道はどんどん狭くなり、斜面も急になっていくが俺のジムニーシエラは物ともしない。
流石スズキ、日本のスズキ。
水冷直列4気筒M13A型エンジンがどこまでも運んでいってくれるぜ。
ちょっとやんちゃなサスペンションが堪らないお手軽オフロードカーだぜ。
道はどんどん狭くなり、斜面も急になっていくが俺のジムニーシエラは物ともしない。
流石スズキ、日本のスズキ。
水冷直列4気筒M13A型エンジンがどこまでも運んでいってくれるぜ。
ちょっとやんちゃなサスペンションが堪らないお手軽オフロードカーだぜ。
「いやしっかし師匠は車乗ってると楽しそうですね。」
「趣味だからな。」
「地下駐車場の一角を一人で独占してるじゃないですか。」
「お前免許取ってたよな?」
「え?はぁ……。」
「今日の目標を退治したらお前にこのジムニーシエラくれてやる。
お前はもうそろそろ一人前だしな。」
「一人前の証が車なんて陰陽師とは思えませんね。」
「しかたねえだろ、俺の所は別に伝統とか格式とか有るわけじゃないし。」
「趣味だからな。」
「地下駐車場の一角を一人で独占してるじゃないですか。」
「お前免許取ってたよな?」
「え?はぁ……。」
「今日の目標を退治したらお前にこのジムニーシエラくれてやる。
お前はもうそろそろ一人前だしな。」
「一人前の証が車なんて陰陽師とは思えませんね。」
「しかたねえだろ、俺の所は別に伝統とか格式とか有るわけじゃないし。」
雑談をしながらもやっぱり車は進む。
しばらく進むと完全に獣道しか無くなった。
行き止まりになっている場所にはポッカリと何もない小さな空き地が広がっている。
しばらく進むと完全に獣道しか無くなった。
行き止まりになっている場所にはポッカリと何もない小さな空き地が広がっている。
「目撃談ってのはこの辺り?」
「ええ、猟友会の人がそう言ってました。」
「なるほどね……。」
「ええ、猟友会の人がそう言ってました。」
「なるほどね……。」
懐から何枚かの紙人形を取り出す。
「……急急如律令!」
それに式神を憑けて空へと解き放った。
紙人形は一瞬で鳥へと姿を変えて辺りを見まわり始める。
隣では勇が蛇型の紙人形に式神を吹きこんで地面からの捜索を始めている。
しばらく待っていると式神の内一体が戻ってきた。
紙人形は一瞬で鳥へと姿を変えて辺りを見まわり始める。
隣では勇が蛇型の紙人形に式神を吹きこんで地面からの捜索を始めている。
しばらく待っていると式神の内一体が戻ってきた。
「妖気を持った子供が一人?姿形は?少女、ねえ」
「師匠、その状態の式神と直接話すのってどうやってるんすか。
普通テレパシーみたいになると思うんですけど。」
「知らねえよ、俺のは我流だもん。行くぞ。」
「はい。それにしても子供ねえ……ちょっと気が引けるっていうか。」
「師匠、その状態の式神と直接話すのってどうやってるんすか。
普通テレパシーみたいになると思うんですけど。」
「知らねえよ、俺のは我流だもん。行くぞ。」
「はい。それにしても子供ねえ……ちょっと気が引けるっていうか。」
式神の伝えた通りの方向にあった獣道に足を踏み入れる。
しばらく歩いていると背中に画材を背負った青年が俺たちの目の前に現れた。
しばらく歩いていると背中に画材を背負った青年が俺たちの目の前に現れた。
「うわっ!?」
青年は俺たちの姿を見て腰を抜かす。
当然だ、こんな山奥で人に会うなんて思う訳ない。
適当に記憶でも消して帰ってもらおうか……
当然だ、こんな山奥で人に会うなんて思う訳ない。
適当に記憶でも消して帰ってもらおうか……
「大丈夫ですか?」
そう言って勇が青年に向けて手を伸ばそうとする。
見たところ画家志望の青年、風景がでも描きに来たのか?
――――――いや、ちがう
とっさに勇と青年の間に割って入る。
見たところ画家志望の青年、風景がでも描きに来たのか?
――――――いや、ちがう
とっさに勇と青年の間に割って入る。
「君、どうやってここまで来た?」
「え?親戚がこの辺りに住んでいるんで車で送ってきてもらったんですよ。」
「そうか……ここは私有地の筈だがね。なんせ猟をしているくらいだから。」
「え、いや、その親戚がここの持ち主で……」
「ここの持ち主はね、狩猟の最中に死んでいるんだ。
つい最近、山のど真ん中で心臓発作でね。
彼の最期を見届けた人によれば……でかい蝙蝠を撃とうとしたらやられた、とのことだが……」
「え?親戚がこの辺りに住んでいるんで車で送ってきてもらったんですよ。」
「そうか……ここは私有地の筈だがね。なんせ猟をしているくらいだから。」
「え、いや、その親戚がここの持ち主で……」
「ここの持ち主はね、狩猟の最中に死んでいるんだ。
つい最近、山のど真ん中で心臓発作でね。
彼の最期を見届けた人によれば……でかい蝙蝠を撃とうとしたらやられた、とのことだが……」
青年の顔を覗き込む。
ゾッとするくらいに冷たい瞳。
明らかに人間としての大事な何かが欠落している。
ゾッとするくらいに冷たい瞳。
明らかに人間としての大事な何かが欠落している。
「あーあ、バレちゃった。」
悪戯のバレた子供のように青年はバツの悪そうな顔をした。
それと同時に彼の目が赤く光る。
それと同時に彼の目が赤く光る。
「でもね、もう遅いんだよ。あんた達は既に俺の毒の射程範囲内に居る!」
「勇、援護頼んだ。」
「勇、援護頼んだ。」
勇が懐から経典を取り出す。
彼はそれを広げると辺りに反響する大声でそれを読み始める。
その声と前後する形で辺りを薄紫色の煙が包み始める。
恐らくあれが毒なのだろう。
彼はそれを広げると辺りに反響する大声でそれを読み始める。
その声と前後する形で辺りを薄紫色の煙が包み始める。
恐らくあれが毒なのだろう。
「帰命 世尊 薬師 瑠璃色 光王 如来 応供 無上正等覚者 所謂 帰命 薬 薬 薬発生 菩薩行 成就」
しかし勇が薬師如来の真言を使い毒を抑える。
こいつが読むと特に効果がでかいのだ。
……やっぱ声量の問題なんだろうか。
こいつが読むと特に効果がでかいのだ。
……やっぱ声量の問題なんだろうか。
「――――毒が効いてない?なんの能力だ!」
「能力じゃない、貴様ら化物(フリークス)と戦うための技術だ。
善鬼!業鬼!切り裂いてやれ!」
「能力じゃない、貴様ら化物(フリークス)と戦うための技術だ。
善鬼!業鬼!切り裂いてやれ!」
式神が躍りかかる。
目の前の青年は自らの身体を一瞬で蝙蝠そっくりの化物の姿にすると善鬼の刀を躱して逆に善鬼を蹴り飛ばす。
だがその隙に業鬼の槍が腕に突き刺さる。
目の前の青年は自らの身体を一瞬で蝙蝠そっくりの化物の姿にすると善鬼の刀を躱して逆に善鬼を蹴り飛ばす。
だがその隙に業鬼の槍が腕に突き刺さる。
「くそっ、陰陽師の類かよ!なら経なんて読むな!」
「悪いな、陰陽師は陰陽師でもうちは密教系なんだ。」
「悪いな、陰陽師は陰陽師でもうちは密教系なんだ。」
青年は業鬼を素手で握りつぶす。
懐から聖別済みの銀で作られた銃弾を込めたグロック17を取り出す。
狙いをつけようとした寸前で青年は翼を使って空へと舞い上がる。
懐から聖別済みの銀で作られた銃弾を込めたグロック17を取り出す。
狙いをつけようとした寸前で青年は翼を使って空へと舞い上がる。
「科学忍法火の鳥だ。」
青年が指を鳴らす。
すると辺りで爆発が起きる。
おそらく前もって爆薬を仕掛けていたのだろう。
爆発にともなって大量のボールベアリングが俺めがけて飛んでくる。
成程、ここで待ち伏せていたからこれくらい楽勝って訳か。
すると辺りで爆発が起きる。
おそらく前もって爆薬を仕掛けていたのだろう。
爆発にともなって大量のボールベアリングが俺めがけて飛んでくる。
成程、ここで待ち伏せていたからこれくらい楽勝って訳か。
「師匠、動かないでくださいね。」
勇が真言を唱えながらも護符を消費して結界を張る。
ボールベアリングは勢いはそのままにすべて青年の方へと飛んでいく。
しかしそれはあっさりと青年の身体をすり抜けていった。
ボールベアリングは勢いはそのままにすべて青年の方へと飛んでいく。
しかしそれはあっさりと青年の身体をすり抜けていった。
「危なっ……!」
成程、一時的な物質透過能力を持っているのか。
ボールベアリングとトリニトロトルエンを使ったお手製のクレイモア地雷といい、
プロ相手に冷静に待ち伏せ決める根性といい、なかなか腹の据わった奴だ。
ボールベアリングとトリニトロトルエンを使ったお手製のクレイモア地雷といい、
プロ相手に冷静に待ち伏せ決める根性といい、なかなか腹の据わった奴だ。
「大人しく捕まってくれるなら悪いようにはしないぞ?
お前は契約者なんだろう?それなら司法取引だって可能だ。」
「わるいねおっちゃん、そうはいかないんだ。
分身の術……ってね。」
お前は契約者なんだろう?それなら司法取引だって可能だ。」
「わるいねおっちゃん、そうはいかないんだ。
分身の術……ってね。」
突然目の前の青年が三人に増える。
なかなか応用の効く能力だ、多重契約者かもしくは外来の都市伝説ってところだな。
後者となると俺の専門外だ。
逐一相手の能力を潰していかなくてはいけない後手に回る戦いになるのか。
なかなか応用の効く能力だ、多重契約者かもしくは外来の都市伝説ってところだな。
後者となると俺の専門外だ。
逐一相手の能力を潰していかなくてはいけない後手に回る戦いになるのか。
「お命頂戴ッ!」
一度でも触れられたらあの透過能力で心臓をえぐられかねない。
ここは動きを封じるのが得策か。
ここは動きを封じるのが得策か。
「出てこい、土蜘蛛!」
この前、茉莉を襲っていた蜘蛛を封じた札を取り出す。
それを三人に増えた青年に向けて掲げると札の中から大量の蜘蛛の糸が現れた。
糸にからめとられて二人までが動きを止める。
それを三人に増えた青年に向けて掲げると札の中から大量の蜘蛛の糸が現れた。
糸にからめとられて二人までが動きを止める。
「残念、そいつぁ偽物だ。」
偽物を出すタイプの分身か。
徐々に徐々に能力がはっきりしてくる。
青年は正面から俺にかなりの距離まで接近してくる。
俺は彼に向けてグロックを構えながら近くに札を撒く。
俺の予想が正しければ奴は透過能力で俺に何か仕掛けてくる。
徐々に徐々に能力がはっきりしてくる。
青年は正面から俺にかなりの距離まで接近してくる。
俺は彼に向けてグロックを構えながら近くに札を撒く。
俺の予想が正しければ奴は透過能力で俺に何か仕掛けてくる。
「忍法地走り!」
地面に対して透過能力を発動し、俺の真下に潜り込む青年。
ビンゴだ。
ばらまいた札で結界を作り上げる。
地面から手が伸びてきた。
俺の足を掴む。
そこで彼の動きは止まった。
拒絶されるかのように地面から吐き出される青年。
しびれたようになって相変わらず動けないで居る。
ビンゴだ。
ばらまいた札で結界を作り上げる。
地面から手が伸びてきた。
俺の足を掴む。
そこで彼の動きは止まった。
拒絶されるかのように地面から吐き出される青年。
しびれたようになって相変わらず動けないで居る。
「悪いな、先に妖怪を拘束する為の札を使わせてもらったよ。」
「おっさん、あんた強いんだな。」
「おっさん、あんた強いんだな。」
勇は辺りを警戒している。
そうだ、こいつにはもう一人仲間が居るのだ。
そうだ、こいつにはもう一人仲間が居るのだ。
「鍛えてますから。」
「なんであんたそんなに真面目に鍛えられるんだ?
なんか守りたいものとか大切なものでもあるのかい?」
「まあな。」
「なんであんたそんなに真面目に鍛えられるんだ?
なんか守りたいものとか大切なものでもあるのかい?」
「まあな。」
札の量を増やして封印を更に強くする。
「良いなー、俺には分からないや、大切な物ってのが。
ねえ何なの?大切って。
無くしたくないものがあるってどんな感覚?
無くなったら悲しいの?
悲しいってのも分からないんだよね俺。
昔からそうでさあ。
悲しまないから大切な物を持てないのか
大切なものを持てないから悲しめないのか
本当にどっちか分からなくってさあ。
人が死ぬと悲しいって言うからじゃあ人が死ぬ所を沢山見てみようと思ってアフリカに行ったりもしたんだけど全然ダメだね。
NGOだかって奴?
アフリカは普通の人が言う所の地獄だったぜー
神様って仕事しないんだなって俺も思ったもん」
「話の続きはお前を完全に捕まえてからだ。」
「あー、それ無理。だってもう仲間が俺を助けに来てるし。」
ねえ何なの?大切って。
無くしたくないものがあるってどんな感覚?
無くなったら悲しいの?
悲しいってのも分からないんだよね俺。
昔からそうでさあ。
悲しまないから大切な物を持てないのか
大切なものを持てないから悲しめないのか
本当にどっちか分からなくってさあ。
人が死ぬと悲しいって言うからじゃあ人が死ぬ所を沢山見てみようと思ってアフリカに行ったりもしたんだけど全然ダメだね。
NGOだかって奴?
アフリカは普通の人が言う所の地獄だったぜー
神様って仕事しないんだなって俺も思ったもん」
「話の続きはお前を完全に捕まえてからだ。」
「あー、それ無理。だってもう仲間が俺を助けに来てるし。」
あっけらかんと言い放つ。
一瞬信じ込みそうになってしまったが気配がない以上それはありえない。
しかし、勇は違った。
彼には一瞬だけ隙が出来た。
火花をあげて札がはじけ飛ぶ。
突如として青年の都市伝説の力が何倍にもブーストされたのだ。
トリックは分からない。
恐らく多重契約だと思われるが……。
一瞬信じ込みそうになってしまったが気配がない以上それはありえない。
しかし、勇は違った。
彼には一瞬だけ隙が出来た。
火花をあげて札がはじけ飛ぶ。
突如として青年の都市伝説の力が何倍にもブーストされたのだ。
トリックは分からない。
恐らく多重契約だと思われるが……。
「すまんね、おっさん。
俺ってば山に可愛い七つの子を残してるのよ。
大切な物を持つための練習台、みたいな。
調達面倒だしほっとけないっしょ?
忍法・隠れ身の術。」
俺ってば山に可愛い七つの子を残してるのよ。
大切な物を持つための練習台、みたいな。
調達面倒だしほっとけないっしょ?
忍法・隠れ身の術。」
そう言って青年の姿が消える。
「うわっ!」
「おっと、動かないでね。人質は怪我させたら意味が無いから。」
「おっと、動かないでね。人質は怪我させたら意味が無いから。」
何処からか現れた青年は勇の背後を取ると透過能力で彼の心臓に手を触れていた。
「おっさん、ここはお互いにいたみわけってことで一つ頼むわ。
普通の人間ってこういう時はお互いの大切な物の為に引き下がるもんなんだろ?」
「多重契約か……!」
「ししししし、師匠!俺に構わずに捕まえてください!」
「勇、無理するな。」
「え?」
「足震えてるぞ。」
「うっ……。」
「手持ちのお札とか銃だとかを捨てて十歩後ろに下がってくれ。
そしたら素直にこいつを無傷であんたに返す。」
「分かった。」
普通の人間ってこういう時はお互いの大切な物の為に引き下がるもんなんだろ?」
「多重契約か……!」
「ししししし、師匠!俺に構わずに捕まえてください!」
「勇、無理するな。」
「え?」
「足震えてるぞ。」
「うっ……。」
「手持ちのお札とか銃だとかを捨てて十歩後ろに下がってくれ。
そしたら素直にこいつを無傷であんたに返す。」
「分かった。」
武器をその場に捨てて十歩後ろに下がる。
「物分り良くて助かるぜおっさん。」
「おう、大人だからな。」
「After all, you are only human,too.
…………でも羨ましいぜ。」
「おう、大人だからな。」
「After all, you are only human,too.
…………でも羨ましいぜ。」
そう言って微笑むと青年は俺たちの前から姿を消した。
逃したとなるとお役人様に怒られそうではあるがとりあえず弟子が無事だったことを素直に喜ぶとしよう。
逃したとなるとお役人様に怒られそうではあるがとりあえず弟子が無事だったことを素直に喜ぶとしよう。
「すいません師匠……。」
「お前はちゃんと仕事しただろう。
あれは中々強敵だ。お前の実力が足りなかった訳ではない。
むしろ……命が有ってラッキーってことにしておこうぜ。」
「でも……。」
「ジムニーシエラはお預けな。」
「oh……。」
「お前はちゃんと仕事しただろう。
あれは中々強敵だ。お前の実力が足りなかった訳ではない。
むしろ……命が有ってラッキーってことにしておこうぜ。」
「でも……。」
「ジムニーシエラはお預けな。」
「oh……。」
がっくり落ち込む勇。
現金な奴め。
さあ帰るぞ、と努めて明るい声を出して俺は今まで来ていた道を引き返し始めた。。
現金な奴め。
さあ帰るぞ、と努めて明るい声を出して俺は今まで来ていた道を引き返し始めた。。
【鬼ごっこ 第五話「かくれんぼ」 to be continued】