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連載 - マッドガッサーと愉快な仲間たち-36

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匿名ユーザー

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 ……「爆発する携帯電話」の契約者は、焦っていた
 能力を発動しようと、仕掛けている携帯に電話をかけようとしているのだが…どれも、通じない
 全てが「通話中」で、電話がかけられないのだ
 ……おかしい
 あれらは、全て不正に出回っていた中古の携帯であるはずで…「爆発する携帯電話」の能力でかけていない限り、電話がかかってくるはずがないのだ
 なのに、何故、通話中?
 焦って、とにかく電話をかけようとするが……どれも、駄目だ
 通じない
 そうしているうちに…対象は、マッドガッサーが潜んでいる路地裏まで、入ってしまった

「………!」

 相手の能力は、わからない
 だからこそ、自分が不意を打って攻撃をしなければならなかったのに
 みすみす、相手を行かせてしまった
 「爆発する携帯電話」はすっくと立ち上がり、そちらに向かおうとして

「待て」
「っ!」

 ぐ、と、「13階段」の契約者に腕を捕まれた
 「13階段」も、傍で待機していたはずなのに、何故、こちらに?
 いや、それよりも…

「…マッドガッサーの、ところ…行かないと…」
「……俺達が行っても、どうにもならないんだろ。マリ」
「行くー」

 てちてちてち
 二人の間を、幼女姿のマリが駆けていった
 その後ろ姿を、「爆発する携帯電話」は見送る事しかできない

「…そんな顔すんな」

 ぽふり、「13階段」に頭を撫でられる
 …そう、言われても
 「爆発する携帯電話」は、自分の無力さが情けない
 自分のせいで、マッドガッサーが危険な目にあっているかもしれないのだ
 自分が、きちんと能力を発動できていれば、こんな事には……!

「後悔しても仕方ねぇだろ…まずは、これからどうするか考えるぞ」
「………くけ」

 こくり、ようやく「爆発する携帯電話」は頷く
 そうだ、これからどうするか、を考えなければ
 先制攻撃ができなかったなら、自分たちはどうするべきか?
 そして…今後、こんな事が起きないよう、対策を考えなければ
 ぎゅう、と携帯電話を握り緊め、「爆発する携帯電話」は考え込む

「…………」

 その、「爆発する携帯電話」をじっと見つめて
 「13階段」は、「爆発する携帯電話」が早まって飛び出すことがないよう…その腕をしっかり掴んで、放さないのだった





終わる





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