○月×日 22:32 「13階段」内血の池地獄
『-----い』
『ニクい……』
「………?」
『ニクい……』
「………?」
聞こえてきた声に、ドクターは眉を顰める
広い空間に響きだした、声
広い空間に響きだした、声
…ちゃぷり
血の池から、亡者達が顔を出してきた
土気色の顔、腐り落ちていきつつある顔、完全に肉が落ちて骨だけの顔
無数の顔が、姿を現す
血の池から、亡者達が顔を出してきた
土気色の顔、腐り落ちていきつつある顔、完全に肉が落ちて骨だけの顔
無数の顔が、姿を現す
『ニクい……13カイダンめぇ……!』
『どうしてボクをコロしたの?どうしてどうしてどうしてどうして……』
『13カイダンのヤロぉおおおおお!!!!コロしてやるコロしてやるコロしてやるコロしてやる……!!』
『どうしてボクをコロしたの?どうしてどうしてどうしてどうして……』
『13カイダンのヤロぉおおおおお!!!!コロしてやるコロしてやるコロしてやるコロしてやる……!!』
響き渡るは恨みの声
「13階段」への、亡者達の恨みの声
それが、響き渡り空間を揺らす
「13階段」への、亡者達の恨みの声
それが、響き渡り空間を揺らす
「…なるほど、「13階段」の被害者達、ということか…」
「13階段」を恨みながらも、「13階段」の能力で使役され、操られる憐れな存在
…そんなところか
…そんなところか
『H-360のヤロぉ!オレをはめやがったなぁあああ!!』
『Hめぇ……チクショオ、オレのノウリョクをあいつにオシえたなぁ!!』
「……む?」
『Hめぇ……チクショオ、オレのノウリョクをあいつにオシえたなぁ!!』
「……む?」
…おや?
「13階段」を恨む者だけかと思ったら…あの黒服に対する恨みも混じっている?
「13階段」を恨む者だけかと思ったら…あの黒服に対する恨みも混じっている?
「なるほど、彼は「13階段」に関わっていたようだからな…「13階段」の殺しにも、ある程度関わっていたか」
ちゃぷり、ちゃぷり
血の池を揺らし、亡者達はゆっくり、ゆっくりと…ドクターに近づいてくる
亡者達の口からは…恨みだけではなく、死の間際の、最後の言葉まで漏れ出していた
血の池を揺らし、亡者達はゆっくり、ゆっくりと…ドクターに近づいてくる
亡者達の口からは…恨みだけではなく、死の間際の、最後の言葉まで漏れ出していた
『やめて、やめてよ……H-96、おネガい、やめて……タスけて…』
『ミノガしてくれよ!H-96!!お、オレタチ、イッショにソダったナカだろぉ!?』
『ナニをする、H-96……っ!まさか、「ソシキ」をウラギるのか!?』
『ミノガしてくれよ!H-96!!お、オレタチ、イッショにソダったナカだろぉ!?』
『ナニをする、H-96……っ!まさか、「ソシキ」をウラギるのか!?』
恨み、死の間際の言葉
…心を侵し、生きる気力を奪わんとする声
…心を侵し、生きる気力を奪わんとする声
「…H-96…?誰の事だ?」
しかし、ドクターはその影響すら、ほぼ受ける事無く
ただ静かに、せまり来る亡者達を観察しているのだった
ただ静かに、せまり来る亡者達を観察しているのだった
to be … ?