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連載 - 女装少年と愉快な都市伝説-23a

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中央高校での決戦~高校潜入



○月×日 20:45

「………さて、来たはいいけど、どうしようかなー」

 夜の闇に浮かぶ校舎を眺めてこっちは呟く。
 Dさんからの連絡を聞き、急いで駆け付けてはみたのだが、どうやら少し出遅れたようだ。
 校舎内からは閃光が閃くのが見え、すでに複数人が中に入っているのがわかる。

「…………ほんっと、どうしようかな」

 単純に敵を叩き潰せばいいだけならこんなに悩んだりはしない。
 今のこっちの状況は、板挟みに近いのだ。
―――先日出会ったマッドガッサーさんたちは、お互いのことを本当に大切に想っているみたいだった。
 だから、彼らを助けてあげたいというのも紛れもないこっち自身の本心。
―――Dさんの話によると、マッドガッサーさんの女体化ガスの被害にあった人たちは、かなり苦労しているらしかった。
 女の子になって得をした自分はともかく、その被害者さんたちを治してあげたいと思うのもまた、本心。
―――ついさっきかかってきた電話で、『メンバー』の一員としてマッドガッサーさんたちを食い止めろと命令された。
 それに従わなくちゃいけないのも、本心ではある。

 悩んで、悩んで、悩んで………ふと、気付いた。
 それぞれの思いがかみ合わないのなら、いいとこどりをすればいい話なのだ。

「なんだ、簡単なことじゃんか」

 両手をパンと打ち合わせ、自分の思いつきを自画自賛してみる。
 この場合のいいとこどりとは、つまりこういうことだ。

″マッドガッサーさんたちの命は守りつつ、彼らと戦わずにその計画を阻止する″。

 とんでもなく都合のいいことのようだが、今のこの状況ならそれを狙う事が出来る。
 Dさんや彼と親しい人たちは、マッドガッサーさんたちの命は狙いたくないようだった。
 ならばそういう平和的な解決を望む人たちのことは妨害せず、完全に殺意をむき出しにした人だけを止めればいい。
 止める方法はなんでもいい。話し合いでもいいし、足止めをするだけでもいいし………無力化するのでもいい。
 とにかくそれだけできれば、後は平和的な人たちがマッドガッサーさんたちを止めてくれるのを待つだけだ。

「そうと決まれば善は急げ、だね」

 人気のないあたりから校舎に入って能力を発動、外に回ってから飛び上がって二階へ。
 校舎の中を見回りながら外にも気を配り、危険そうな人が来ていないかを確認する。
 そのとき、目の前を小さな黒い影が横切ったのに気づいた。
 手で素早く叩き潰し、なんなのかをチェックする。

「《スパニッシュフライ》、か。………敵じゃないってこと、会ったらちゃんと説明しなきゃなあ」

 マッドガッサーさんたちへの言い訳と彼らを止めようとする人たちへの言い訳、その二種類を考えつつ、こっちは校舎を歩いて行った。



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