…朝、起きれば、味噌汁のにおいがする
起き上がれば、おはよう兄さん、と弟が声をかけてくる
…この生活に慣れきってしまった自分に嫌気がさす
こいつを、兄離れさせようとしばらく離れて暮らしていたのも台無しだ
いや、それとも、俺が弟離れできていないのか
起き上がれば、おはよう兄さん、と弟が声をかけてくる
…この生活に慣れきってしまった自分に嫌気がさす
こいつを、兄離れさせようとしばらく離れて暮らしていたのも台無しだ
いや、それとも、俺が弟離れできていないのか
「兄さん?どうかしたの?」
「…いや、なんでもない」
「…いや、なんでもない」
いただきます、と弟が作った朝食を食べ進める
白米に味噌汁、ほうれん草のおひたし、出し巻卵に塩焼きにした鮭
デザートに、手作りであろうゼリー
毎朝毎朝、よく作るものだ
弟がアパートに上がりこんできて以来、カップ麺を食べる回数が劇的に減った
そろそろ、舌がコンビニ弁当を受け付けなくなってきている
白米に味噌汁、ほうれん草のおひたし、出し巻卵に塩焼きにした鮭
デザートに、手作りであろうゼリー
毎朝毎朝、よく作るものだ
弟がアパートに上がりこんできて以来、カップ麺を食べる回数が劇的に減った
そろそろ、舌がコンビニ弁当を受け付けなくなってきている
「美味しい?」
「…不味くはない」
「…不味くはない」
正直に美味いと言ってやるのも何か嫌でこう答えるのだが
それでも、こいつは嬉しそうに笑うのだ
そう言う笑顔は、彼女でも作って、そいつに向けてやれ
それでも、こいつは嬉しそうに笑うのだ
そう言う笑顔は、彼女でも作って、そいつに向けてやれ
「ところで」
「なぁに?」
「…いい加減、仕事は決まったんだろうな?」
「なぁに?」
「…いい加減、仕事は決まったんだろうな?」
家事を全てやり遂げてくれてやがる事に関して、不満はないが
兄として、そこだけは心配だ
俺を追ってきた時点で、こいつは前の仕事をやめているはずだから
兄として、そこだけは心配だ
俺を追ってきた時点で、こいつは前の仕事をやめているはずだから
「一応、ブログを本にしたいって言われてるから、そっちの収入はあるよ?」
「そんなもん、ブログ本ブームが終われば収入なくなるだろうが」
「そんなもん、ブログ本ブームが終われば収入なくなるだろうが」
そうだよねぇ、と弟は困ったように笑った
一応、自覚はあったらしい
一応、自覚はあったらしい
「コレが役に立つ職場があればいいんだけどね」
「あってたまるか、そんな職場」
「あってたまるか、そんな職場」
こん、とコーラのペットボトルをつつく弟に突っ込む
全てを溶かすコーラが役に立つ職場なんぞあってたまるか
っつか、職業に生かそうとするな、その能力を
正直、こいつの能力は危険すぎる
弱点が無いわけではない
コーラが一定距離内になければ使えず、液体や実体をもたない相手には無効
それらを差し引いても、使い勝手のいいこの能力は危険だろう
都市伝説を狩り立てる組織、という都市伝説も、最近耳に入ってきている
そいつらが存在するとして、こいつが危険視されない理由は無いだろう
性格面も含めて
こんなヤンデレだが、一応は俺の弟だ
たった一人生き残っている、俺の肉親なのだから
……死なれるのは、流石に嫌だ
全てを溶かすコーラが役に立つ職場なんぞあってたまるか
っつか、職業に生かそうとするな、その能力を
正直、こいつの能力は危険すぎる
弱点が無いわけではない
コーラが一定距離内になければ使えず、液体や実体をもたない相手には無効
それらを差し引いても、使い勝手のいいこの能力は危険だろう
都市伝説を狩り立てる組織、という都市伝説も、最近耳に入ってきている
そいつらが存在するとして、こいつが危険視されない理由は無いだろう
性格面も含めて
こんなヤンデレだが、一応は俺の弟だ
たった一人生き残っている、俺の肉親なのだから
……死なれるのは、流石に嫌だ
「ん~…あ、そうだ。最近行ったレストラン、アルバイト募集中だったような気がするな」
「レストラン?」
「うん。『うわさの産物』って言うお店」
「レストラン?」
「うん。『うわさの産物』って言うお店」
…聞いたことがない
ルーモアと言う喫茶店なら、聞いたことがあるが
まぁ、レストランなら、こいつなら大丈夫だろう
料理はわりと上手い方だし
ルーモアと言う喫茶店なら、聞いたことがあるが
まぁ、レストランなら、こいつなら大丈夫だろう
料理はわりと上手い方だし
「なら、募集枠が埋まる前に、募集してみるんだな」
「うん、そうする」
「うん、そうする」
あ、でも、と
箸を止め、弟は続けてくる
箸を止め、弟は続けてくる
「でも、家の家事も、今まで通りやるからね。兄さん、料理も洗濯も掃除も全然できないもんね」
「……悪かったな」
「悪くないよ」
「……悪かったな」
「悪くないよ」
にっこり
満面の笑みを浮かべて、弟はこう、告げてくる
満面の笑みを浮かべて、弟はこう、告げてくる
「だって、兄さんが家事がダメダメなお陰で、僕は兄さんの傍に置いてもらえるんだから」
「……あ~、そうかい」
「……あ~、そうかい」
…正直、学校から白骨標本を連れ出して連れ帰れば、家事はどうにかなる訳で
そうなれば、こいつがいなくてもどうにかなるのだが
ってか、今までも、家事ができなくてもなんとかなっていたから、別にいいのだが
そんな事を口に出したら、弟は今すぐにでも首をつりかねない気がして、やめた
そうなれば、こいつがいなくてもどうにかなるのだが
ってか、今までも、家事ができなくてもなんとかなっていたから、別にいいのだが
そんな事を口に出したら、弟は今すぐにでも首をつりかねない気がして、やめた
…誰か、どうか教えてくれ
ヤンデレにつける薬は存在するんだろうか
存在するとしたら、どうすれば手に入る?
誰か、それを教えてくれ
それだけが、俺の望みだ
ヤンデレにつける薬は存在するんだろうか
存在するとしたら、どうすれば手に入る?
誰か、それを教えてくれ
それだけが、俺の望みだ
fin