「寒いですねぇ…」
「さ、寒いんだな」
「さ、寒いんだな」
雪ふる中、リュパンとその契約者である少女は街中を歩いていた
空が地獄絵図になっているが、それはスルー
さくさく、雪を踏みしめ、進んでいく
リュパンは首輪やリードはつけていないが、首に某旅犬よろしくバンダナを巻いて、野良犬ではない事をアピールしている
…正式に言えばリュパンは狼なのだが、このやせこけた姿では、野良犬と間違われかねない
空が地獄絵図になっているが、それはスルー
さくさく、雪を踏みしめ、進んでいく
リュパンは首輪やリードはつけていないが、首に某旅犬よろしくバンダナを巻いて、野良犬ではない事をアピールしている
…正式に言えばリュパンは狼なのだが、このやせこけた姿では、野良犬と間違われかねない
「そう言えば、今日はクリスマスなんですよねー…う~ん、リュパンさんにご飯をプレゼントできればいいんですけど…」
「お、おいらは、普通の肉でも、いいんだな」
「そうですか?」
「お、おいらは、普通の肉でも、いいんだな」
「そうですか?」
…それじゃあ、ちょっと奮発していいお肉でも買おうかな
「仲介者」から仕事がくれば、その相手をリュパンのご飯にするのだが…
少女が、そんな事を考えていると
「仲介者」から仕事がくれば、その相手をリュパンのご飯にするのだが…
少女が、そんな事を考えていると
「メリークリスマーーース!ガール!!」
…………
すたすたすたすたすたすたすた
すたすたすたすたすたすたすた
「リュパンさん、牛と豚と鳥と羊、どれがいいですか?」
「…ク、クリスマスだから、鳥がいいと思うんだな」
「っちょ!?無視するな!?」
「…ク、クリスマスだから、鳥がいいと思うんだな」
「っちょ!?無視するな!?」
少女もリュパンも、迷う事なく、目の前に現れたサンタをスルーする事にした
何と言うか、全力で胡散臭い
全力で、関わりあいたくない
何が一番胡散臭いかって…そのサンタクロースが、微妙に傷だらけな事実である
嫌な予感しかしない
何と言うか、全力で胡散臭い
全力で、関わりあいたくない
何が一番胡散臭いかって…そのサンタクロースが、微妙に傷だらけな事実である
嫌な予感しかしない
「むぅ、なんだか愛しい人の匂いのするお嬢さんたちに、プレゼントを!」
「何の事ですか。少なくとも、リュパンさんは毎日お風呂で洗ってますから、変な匂いはついていないはずですよ!」
「…ま、毎日じゃなくて、一週間に一回くらいで大丈夫な気がするんだな…」
「何の事ですか。少なくとも、リュパンさんは毎日お風呂で洗ってますから、変な匂いはついていないはずですよ!」
「…ま、毎日じゃなくて、一週間に一回くらいで大丈夫な気がするんだな…」
風呂が苦手なリュパンが、少女の言葉にぽつりと呟くが、少女はそんな事聞いちゃいねぇ
そして、微妙にぼろぼろのサンタクロースも、そんな事は聞いていなかった
袋を空け、プレゼントを取り出す!!
そして、微妙にぼろぼろのサンタクロースも、そんな事は聞いていなかった
袋を空け、プレゼントを取り出す!!
どさっ!!
「……む、僕は友人と別れて家に帰る予定だったはずなのだが。突然、転移でもさせられたようでこれは一体?」
「げ、なんでお前が出るですか?」
「おや、リュパンの少女」
「げ、なんでお前が出るですか?」
「おや、リュパンの少女」
袋から姿を現したのは…少女が、直接会いたいとは思わない「仲介者」の姿だった
リュパンのご飯を手に入れるための仕事を提供してくれるのはありがたいが、少女は、彼の契約都市伝説にうっかりと殺されかけているのである
微妙に、トラウマな相手なのだ
リュパンのご飯を手に入れるための仕事を提供してくれるのはありがたいが、少女は、彼の契約都市伝説にうっかりと殺されかけているのである
微妙に、トラウマな相手なのだ
とまれ、「仲介者」は雪を払い、立ち上がる
そして、自分をここに転移させたサンタを見て…おや、と呟いた
そして、自分をここに転移させたサンタを見て…おや、と呟いた
「……おや、君は、僕の契約都市伝説と友人とでフルボッコにしたはずなのだが。また君か」
ぱらり
「仲介者」の持つ分厚い本が、勝手にめくれ始める
…能力発動の、合図だ
「仲介者」の持つ分厚い本が、勝手にめくれ始める
…能力発動の、合図だ
「仲介者」を袋から取り出したサンタは…じっと、「仲介者」を見詰めていた
先程の「仲介者」の言葉からするに、既に彼はこのサンタと交戦したようだ
すなわち、敵、ということか
リュパンのご飯としてもらえないだろうか
少女が、そう考えていると
先程の「仲介者」の言葉からするに、既に彼はこのサンタと交戦したようだ
すなわち、敵、ということか
リュパンのご飯としてもらえないだろうか
少女が、そう考えていると
…しゅるんっ!!
サンタは、突然縄を取り出し、自分を縛り始め…
サンタは、突然縄を取り出し、自分を縛り始め…
「私がプレゼントよ!」
と、そう叫び、「仲介者」に飛び掛る!!!
が
が
「ゾフィエル、貫け」
ずどすっ
「おぐほっ!?」
「仲介者」の持つ本から飛び出した、槍を持った天使が、サンタを貫いた
…少女は、先程のサンタの発言に、思わず固まる
…少女は、先程のサンタの発言に、思わず固まる
「…えーと、何ですか?この変態は」
「「恐怖のサンタ」だな。対象の恐怖の対象を袋から取り出すらしい………む?そうなると、君達にとって僕は恐怖の対象か?」
「……こ、細かいことは、気にしちゃ駄目なんだな」
「「恐怖のサンタ」だな。対象の恐怖の対象を袋から取り出すらしい………む?そうなると、君達にとって僕は恐怖の対象か?」
「……こ、細かいことは、気にしちゃ駄目なんだな」
「仲介者」のツッコミを、流そうとするリュパン
ぐりぐりぐりぐりぐり
天使の槍に貫かれて壁に突き刺さり、ぐりぐりと抉られているサンタは、苦悶の声をあげていた
…微妙に喜んでいる声に聞こえるが、スルーである
天使の槍に貫かれて壁に突き刺さり、ぐりぐりと抉られているサンタは、苦悶の声をあげていた
…微妙に喜んでいる声に聞こえるが、スルーである
「まぁ、あの変態発言は聞かなかった事にして、だ。同性にモテるのは僕の友人だけで充分だ」
「どう言う友人ですか」
「君達が、精神的及び肉体的被害を受けていないようなら、良かった」
「どう言う友人ですか」
「君達が、精神的及び肉体的被害を受けていないようなら、良かった」
ぱたん
本を閉じる「仲介者」
…一応、リュパンと少女を心配していたようである
淡々とした語り口のせいで、どこまでが真実かはわからないが
本を閉じる「仲介者」
…一応、リュパンと少女を心配していたようである
淡々とした語り口のせいで、どこまでが真実かはわからないが
「このサンタは僕が処理しておくから、君達は帰りたまえ。クリスマスイブくらい、ゆっくりしたいだろう?」
「あのサンタ、リュパンさんのご飯にしちゃ駄目ですか?」
「あんな変態、食べてはリュパンが腹を壊さないか?」
「…お、おいら、大丈夫だとは思う」
「だが、やめておいた方が賢明だとは思うがね」
「あのサンタ、リュパンさんのご飯にしちゃ駄目ですか?」
「あんな変態、食べてはリュパンが腹を壊さないか?」
「…お、おいら、大丈夫だとは思う」
「だが、やめておいた方が賢明だとは思うがね」
小さく苦笑する「仲介者」
…まぁ、ご飯にできないなら、これ以上関わる事もないか
…まぁ、ご飯にできないなら、これ以上関わる事もないか
「それじゃあ、私たち、帰りますね」
「あぁ。メリークリスマス。君達に、クリスマスの幸運があらん事を」
「あぁ。メリークリスマス。君達に、クリスマスの幸運があらん事を」
さよなら、と少女とリュパンはこの場を後にした
…まったく、なんだかとっても時間の無駄だった
…まったく、なんだかとっても時間の無駄だった
「…さ、リュパンさん、美味しい鶏肉買って帰りましょうか」
「ふ、二人で美味しく食べられるのが一番なんだな」
「ふ、二人で美味しく食べられるのが一番なんだな」
雪ふる中、少女とリュパンはのんびりと、今夜のイブをどう過ごそうか、話し合っていくのだった
「……さて」
自分に飛び掛ってきたサンタを、「仲介者」は眼鏡の下から冷たく睨む
「僕の友人に精神的苦痛を与えただけでは飽きたらず、まだ人々に精神的苦痛を与えようと言うのか……今度は、先ほどよりももっときつく行くぞ」
…微妙に、サンタが悦んでいるような表情を浮かべた気もしないでもなかったが
仲介者は無視して、呼び出した天使に「死ぬ一歩手前まで」攻撃を続けるべく、指示を出したのだった
仲介者は無視して、呼び出した天使に「死ぬ一歩手前まで」攻撃を続けるべく、指示を出したのだった
終われ