……さて
途中、若干のトラブルはあったものの、大掃除は無事完了した
望が若干精神的なダメージは受けたものの、その鬱憤は翼相手に発散された為、ひとまず問題はない
途中、若干のトラブルはあったものの、大掃除は無事完了した
望が若干精神的なダメージは受けたものの、その鬱憤は翼相手に発散された為、ひとまず問題はない
「黒服、もう出すゴミとかはないわよね?」
「はい、問題ありません」
「はい、問題ありません」
望が黒服の部屋に入ると、丁度彼はパソコンに向かっている所だった
パソコン内のデータの大掃除もしているのか、それとも、仕事を持ち帰っていてそれをやっているのか、少女には判断できなかった
…黒服の部屋を、ぐるり見回す
飾り気のない、機能性が重視された部屋
いつも通り、きちんと整理され、掃除が行き届いている
……そんな中
本棚から少し、はみ出ている物に少女は気づいた
本棚の整理をした際、きちんと本棚に納めたはずが、少しはみ出ているような、そんな感じだ
何となく、望は本棚に近づき、はみ出ているそれを手に取った
パソコン内のデータの大掃除もしているのか、それとも、仕事を持ち帰っていてそれをやっているのか、少女には判断できなかった
…黒服の部屋を、ぐるり見回す
飾り気のない、機能性が重視された部屋
いつも通り、きちんと整理され、掃除が行き届いている
……そんな中
本棚から少し、はみ出ている物に少女は気づいた
本棚の整理をした際、きちんと本棚に納めたはずが、少しはみ出ているような、そんな感じだ
何となく、望は本棚に近づき、はみ出ているそれを手に取った
それは、アルバム
しっかりとしたつくりのもので、表紙に鳥の翼の文様が刻まれている
しっかりとしたつくりのもので、表紙に鳥の翼の文様が刻まれている
「黒服、これ、アルバムよね?」
「?……あぁ、そうですよ。私の写真ではなく、あの子の写真を収めた物ですが」
「?……あぁ、そうですよ。私の写真ではなく、あの子の写真を収めた物ですが」
…あの子
つまりは、翼の写真が収められたアルバム、と言う事か
黒服は彼との付き合いが長い
青年は、両親との仲が険悪であったらしいし…父親代わりにもなっていた黒服が、両親の代わりに写真を撮ってやっていたのかもしれない
もしかしたら、周囲が撮っていた彼に関する写真を譲り受けて、それを纏めた物かもしれないが
つまりは、翼の写真が収められたアルバム、と言う事か
黒服は彼との付き合いが長い
青年は、両親との仲が険悪であったらしいし…父親代わりにもなっていた黒服が、両親の代わりに写真を撮ってやっていたのかもしれない
もしかしたら、周囲が撮っていた彼に関する写真を譲り受けて、それを纏めた物かもしれないが
翼が、自分よりも先に黒服と出会い、自分よりも長く関わり続けている事に嫉妬しつつ
望は、何となく…このアルバムの内容に、興味を持った
もしかしたら、中に、翼の弱みでも握れるような写真でもあるかもしれない
何となく、そう思ったのだ
望は、何となく…このアルバムの内容に、興味を持った
もしかしたら、中に、翼の弱みでも握れるような写真でもあるかもしれない
何となく、そう思ったのだ
「これ、ちょっと借りてもいい?」
「えぇ、構いませんよ」
「えぇ、構いませんよ」
黒服の許可を得て、アルバムを借り出す望
部屋に戻り…鍵をかけ、アルバムに向き合う
ゆっくりと、ページをめくって
部屋に戻り…鍵をかけ、アルバムに向き合う
ゆっくりと、ページをめくって
……一番最初のページにあった写真を見て
その写真に写っている少年の姿に、首を傾げた
小柄で、華奢で、色白な少年
誰、これ?
一瞬、そうやって首をかしげて……しかし
その写真の下に書かれた文面から、その少年が、翼の幼い頃の姿であると、気づき
その写真に写っている少年の姿に、首を傾げた
小柄で、華奢で、色白な少年
誰、これ?
一瞬、そうやって首をかしげて……しかし
その写真の下に書かれた文面から、その少年が、翼の幼い頃の姿であると、気づき
「~~~~~~~~~~っ」
ぺちぺちぺち
思わず、床を叩いて笑ってしまう
今の翼の印象と、それはあまりにも違いすぎた
こんなにも弱々しくて、保護欲を誘いそうな姿
今の翼の姿とは、全く違う
これは小学校の卒業式の写真なのか、ちょっとした正装姿なのだが…いっそ、女物の服でも着ている方が似合いそうな外見だ
思わず、床を叩いて笑ってしまう
今の翼の印象と、それはあまりにも違いすぎた
こんなにも弱々しくて、保護欲を誘いそうな姿
今の翼の姿とは、全く違う
これは小学校の卒業式の写真なのか、ちょっとした正装姿なのだが…いっそ、女物の服でも着ている方が似合いそうな外見だ
あぁ、おかしい
あいつ、昔はこんな姿だったんだ
そう思いつつ、ぱらぱらとアルバムをめくっていく
中学生になってかららしき写真では、少しずつ背も伸びていっているようだし、体格もしっかりしたものになっていっている
それでも、時折女装した…と言うより、させられたであろう写真が混ざっていて
多分、黒服としては、この写真をとっておいている事に、なんら悪意はないだろう
子供の写真をいつまでもとっておくような親の心境でしかないはずだ
…が
多分、翼としては、少なくとも女装写真だけは処分してほしい気持ちで一杯だろう
このアルバムの存在を、翼が知っているかどうかは知らないが
あいつ、昔はこんな姿だったんだ
そう思いつつ、ぱらぱらとアルバムをめくっていく
中学生になってかららしき写真では、少しずつ背も伸びていっているようだし、体格もしっかりしたものになっていっている
それでも、時折女装した…と言うより、させられたであろう写真が混ざっていて
多分、黒服としては、この写真をとっておいている事に、なんら悪意はないだろう
子供の写真をいつまでもとっておくような親の心境でしかないはずだ
…が
多分、翼としては、少なくとも女装写真だけは処分してほしい気持ちで一杯だろう
このアルバムの存在を、翼が知っているかどうかは知らないが
ぱらり、ぱらり
アルバムをめくり続けて…
アルバムをめくり続けて…
-----ふと
あるページで、手が止まった
あるページで、手が止まった
「これ……」
…それは、多分、高校生くらいの写真
今と同じような外見になっている頃の写真だ
翼と、他に彼と同じくらいの年齢の男性が二人、それに、年上らしき女性の姿が映った写真だ
真ん中に、翼と女性
女性が、ふざけて背後から翼に抱きついた瞬間を捕えた写真らしかった
笑顔の女性に、頬を赤らめている翼
二人の他に移っている他二人は、一方は魔女の一撃の契約者である誠のように見えた
もう一方、眼鏡をかけているほうは、ちょっと見覚えがない
写真の下には「友人たちとその姉と」と書かれていた
今と同じような外見になっている頃の写真だ
翼と、他に彼と同じくらいの年齢の男性が二人、それに、年上らしき女性の姿が映った写真だ
真ん中に、翼と女性
女性が、ふざけて背後から翼に抱きついた瞬間を捕えた写真らしかった
笑顔の女性に、頬を赤らめている翼
二人の他に移っている他二人は、一方は魔女の一撃の契約者である誠のように見えた
もう一方、眼鏡をかけているほうは、ちょっと見覚えがない
写真の下には「友人たちとその姉と」と書かれていた
写真を、見つめる
頬を赤らめている翼
その表情は、驚いていると言うか、焦っていると言うか…照れていると言うか、そんな表情
背後から抱きついている、少女にとって若干敵意を抱きたくなる胸の女性は、はじけんばかりの笑顔を浮かべている
…この体勢…確実に、胸が背中に押し付けられているだろう
翼好みの推定Dカップ以上が押し付けられている事だろう
その感触に照れている表情か?
頬を赤らめている翼
その表情は、驚いていると言うか、焦っていると言うか…照れていると言うか、そんな表情
背後から抱きついている、少女にとって若干敵意を抱きたくなる胸の女性は、はじけんばかりの笑顔を浮かべている
…この体勢…確実に、胸が背中に押し付けられているだろう
翼好みの推定Dカップ以上が押し付けられている事だろう
その感触に照れている表情か?
違う、と少女は思った
女の勘的なものに従って考えるならば、これは
---好いた相手に突然抱きつかれて、焦りながらも嬉しい表情
多分、翼はこの写真が撮られた当時、この女性に行為を抱いていたのだろう
それが、このたった一枚から伝わってきた
女の勘的なものに従って考えるならば、これは
---好いた相手に突然抱きつかれて、焦りながらも嬉しい表情
多分、翼はこの写真が撮られた当時、この女性に行為を抱いていたのだろう
それが、このたった一枚から伝わってきた
「………」
---ふと
思い出したのは、つい最近の…クリスマスイブでの、出来事
恐怖のサンタによって、望と黒服の惨殺死体の偽物を見せ付けられた翼
それによって能力を暴走させ、体力の消耗から気絶し…魘されていた時の、うわ言
翼は、黒服と、望の名前と
思い出したのは、つい最近の…クリスマスイブでの、出来事
恐怖のサンタによって、望と黒服の惨殺死体の偽物を見せ付けられた翼
それによって能力を暴走させ、体力の消耗から気絶し…魘されていた時の、うわ言
翼は、黒服と、望の名前と
そして、「エリカ」と言う名前を口にしていた
その「エリカ」と言う名前を、少なくとも厨2病は聞いた覚えがないと言った
「首塚」に、そう言う名前の女はいなかったはずだ、と
黒服は、その名前の人物を知っているようだった
青年がうわ言でその名前を口にした時、気遣うような視線を翼に向けていた
…その名前の人物は、この写真の女性ではないだろうか
ふと、そう考えた
「首塚」に、そう言う名前の女はいなかったはずだ、と
黒服は、その名前の人物を知っているようだった
青年がうわ言でその名前を口にした時、気遣うような視線を翼に向けていた
…その名前の人物は、この写真の女性ではないだろうか
ふと、そう考えた
偽の惨殺死体を見せ付けられた事による精神的なダメージで魘されていた翼
そこから、芋づる式に何かのトラウマが発掘されたらしかった
そんなトラウマを再現するような悪夢を見ていたらしい状態でのうわ言で呼ばれた名前
そこから、芋づる式に何かのトラウマが発掘されたらしかった
そんなトラウマを再現するような悪夢を見ていたらしい状態でのうわ言で呼ばれた名前
…その、「エリカ」と言う女性は
一体、どうなってしまったのだ?
一体、どうなってしまったのだ?
「…………」
恐らく、それは
翼にとっての、忌まわしい記憶
彼の心に、かなりの大きな傷を残したであろう出来事
血塗れの記憶なのではないか、と、そんな考えが頭をよぎる
翼にとっての、忌まわしい記憶
彼の心に、かなりの大きな傷を残したであろう出来事
血塗れの記憶なのではないか、と、そんな考えが頭をよぎる
この写真に写っている四人は、皆楽しそうで、幸せそうだ
だがその幸せが、何かのキッカケで壊されてしまったのではないか?
だがその幸せが、何かのキッカケで壊されてしまったのではないか?
「……何を考えているのかしらね」
ため息をつく
これは、自分の勝手な想像でしかない
写真に写っている女性と、翼の関係も
翼がうわ言で口にした女性の名前も
それらの真実を、望は何も知らないし……無理に、誰かから聞きだすつもりもない
自分がそれらについて、一人で考えてもどうしようもない事だ
それは、わかっているのだが
勝手に、空想が羽を伸ばして動き出してしまったようだ
これは、自分の勝手な想像でしかない
写真に写っている女性と、翼の関係も
翼がうわ言で口にした女性の名前も
それらの真実を、望は何も知らないし……無理に、誰かから聞きだすつもりもない
自分がそれらについて、一人で考えてもどうしようもない事だ
それは、わかっているのだが
勝手に、空想が羽を伸ばして動き出してしまったようだ
…もし
その真相を、翼が話す事があったならば
その時は、聞いてやってもいいか、とそうとだけ考えておく
それがどんな結末であれ…もし、話す事で、あの翼の心の傷が少しでも和らぐのなら
聞いてやってもいいか、と
その真相を、翼が話す事があったならば
その時は、聞いてやってもいいか、とそうとだけ考えておく
それがどんな結末であれ…もし、話す事で、あの翼の心の傷が少しでも和らぐのなら
聞いてやってもいいか、と
軽く頭を振って、暗い考えを吹き飛ばす
気を取り直して、ページをめくって
気を取り直して、ページをめくって
「--------っぶ!?」
盛大に、噴出し…少女は、笑い出してしまった
先ほどまでの、暗い考えが一瞬で吹き飛ぶような衝撃
いや、先ほどまで、暗い考えに至ってしまっていたからこそ、反動が出たのだろうか
ぺしぺしぺし、思わず床をたたきながら笑う
先ほどまでの、暗い考えが一瞬で吹き飛ぶような衝撃
いや、先ほどまで、暗い考えに至ってしまっていたからこそ、反動が出たのだろうか
ぺしぺしぺし、思わず床をたたきながら笑う
次のページに収められていた写真、多分、高校の学校祭での写真らしきもの
そこには、クラスで女装喫茶でもやったのか、見事に女物の制服を着せられている翼の姿が映っていて
そこには、クラスで女装喫茶でもやったのか、見事に女物の制服を着せられている翼の姿が映っていて
…今度、からかいの種にでもしてやろう
そう思いながら、望は盛大に笑ってしまっていたのだった
そう思いながら、望は盛大に笑ってしまっていたのだった
グダグダのままfin