「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - とある組織の構成員の憂鬱-46

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
「新年、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
「あ、こちらこそよろしく…と言うか、Dさん、そんな深々と頭下げなくてもいいですから」

 深々と頭を下げた黒服に、かごめかごめと契約している青年は慌ててそう言った
 丁寧なのは悪い事ではないと思うのだが…彼は、黒服にここまで丁寧に新年の挨拶をされるような身ではない、と思ってしまう
 禿の事とか禿の事とか禿の事とかで、この黒服には色々と迷惑をかけているのだし

「近頃は「組織」内でも妙な動きが多いそうですから…何かありましたら、相談に乗ります」
「……そのセリフ、そっくりそのまま返させてもらいます」

 「組織」内で問題が起きた場合、どう考えても危険なのは黒服のほうだ
 強硬派や過激派に「邪魔者」と認定されてしまっているらしい彼は、「組織」内で味方も多いが敵も多いのだから
 黒服に付き添ってきていた望と翼も、かごめかごめの青年と同じ事を考えたのだろう
 心配そうな視線を送っている

「…それじゃあ、行きましょう、黒服」
「あぁ、はい…それでは」

 と、黒服達が帰ろうとした、その時

「あけましておめでとー」
「おとしだまちょうだいー」

 ちょーん、と
 可愛らしく手を伸ばしてきた、ロリ二人


 ……場が、沈黙に包み込まれる


「…新年早々、何やってるんですか、あなたたちは!?年齢詐欺してまでお年玉が欲しいですか!?」

 始めに正気に戻ったのは、かごめかごめの青年だった
 何をやっているのだ、この狐二人は!?

 そう、このロリ二人、青年と契約しているハクとコンだ
 ちゃかり、子供の姿でお年玉をゲットしようとしている
 二匹相手に突っ込んでいる青年の様子に、黒服は小さく苦笑して…コートから、それを取り出す

「はい、どうぞ」
「え」

 す、と
 ハクとコンに、お年玉が渡された

「っちょ、黒服!?」
「こいつら、子供じゃないんだろ?」

 望と翼が突っ込むの、だが

「いえ、お二人にも、去年お世話になっていますし。「組織」内でしっかりと働いてくださっているのですから」

 …特に、ハク相手には、顎砕き飴の契約者の情報を提供してもらった恩もある
 黒服としては、そう考えているのだ
 かごめかごめの青年と、ハクとコンに、黒服の柔らかな笑みが向けられる

「少ない額で申し訳ありませんが。どうぞ、受け取ってください」

 黒服Dの善意の笑顔!
 ハクとコンの良心に9999のダメージ!!!

 が、それでも渡されたポチ袋は放さない狐二人
 …ここで話したら、逆に黒服に失礼である

 黒服達が帰った後、じと目でかごめかごめに睨まれ

「…新年早々。少しは反省してください」
「「…………はい」」

 と、ハクもコンも、珍しく素直に頷いたのだった



終われ






オマケ

コン「うわ、一万円も入ってる!?」
かごめかごめ「っちょ、どこが少ない額なんだ!?」
ハク「…そう言えば彼、元々趣味らしい趣味もないから給料ほぼ手付かずで溜まってて、結構な小金持ちだとか…」







タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー