闇子さん 02
「聞いた聞いた?花子さんが出たんだって?」
「うん、聞いた。うちのクラスの子も見たんだって」
噂が広まるのは早いものだ。
小学生にとって、こういう怪談系は大好物なのである。
小学生にとって、こういう怪談系は大好物なのである。
「悔しいわ…なんで、花子さんなのよ」
そんななか、いらついている女の子が一人。
「あのとき、あの場所にいたのは私なのよ。花子さんじゃないの」
闇子さん、僕のパートナー
花子さんに対し、微かな対抗心を燃やす女の子だ
花子さんに対し、微かな対抗心を燃やす女の子だ
「ねぇ、あなたも花子さんを見たんでしょ?」
噂話をしていたうちの一人が僕に話しかけてきた。
「花子さんじゃなくて闇子さんだよ」
間違いは訂正してあげよう。それが闇子さんのためにもなるはずだ。
「やみこさん?なにそれ?誰か知ってる?」
「んーん、知らない」
「私も知らない」
「なんていうことなの、なんで誰も私のこと知らないのよ」
「僕も、闇子さんから直接聞くまで花子さんだと思ってたよ」
僕まで闇子さんのことを知らなかったことが余程頭にきたのか、
闇子さんはプイッとそっぽを向いてしまった。
闇子さんはプイッとそっぽを向いてしまった。
「だいたい、この学校には花子さんの怪談なんてもの、もともとなかったのよ。
私、闇子さんの怪談だけ」
私、闇子さんの怪談だけ」
「へぇ、そうなんだ」
「まぁ、そんなこと言っても仕方ないわね。
私の噂が流行ってたのなんて、あなた達の生まれる前の話なんだから」
私の噂が流行ってたのなんて、あなた達の生まれる前の話なんだから」
「詳しく聞かせて」
闇子さんの肩がピクッと動いた。
「そんなに聞きたいの?」
「うん」
振り向いたときの闇子さんの顔は面白かった。
闇子さんのことを知りたいというのが嬉しかったのか、
笑顔を隠しきれていない。
闇子さんのことを知りたいというのが嬉しかったのか、
笑顔を隠しきれていない。
いつも仏頂面の闇子さんの、そんな表情がとてもかわいらしく思えた。
「ねぇ、さっき闇子さんを知らないって言ってたよね」
「え?あ、うん」
さっそく闇子さんから聞いた話をみんなに伝える。
「え?何々?闇子さん?」
次々と、人が集まってくる。
本当にみんな怖い話が好きなんだなと、改めて思う。
本当にみんな怖い話が好きなんだなと、改めて思う。
「えっとね、元々この学校には花子さんはいなかったんだよ。それで…」
これで闇子さんも喜ぶだろう。
チラリと横目で闇子さんのほうを見てみる。
チラリと横目で闇子さんのほうを見てみる。
あ…あれ?なんで?なんでそんなに不機嫌そうな顔してるの?
それからしばらく、闇子さんは顔を合わせてくれなかった。