中央高校での決戦翌日 北区 教会内
「…本当、南米のエルさんが、そちらに迷惑をかけているようで…」
「いや、こちらこそ。そもそも、先にちょっかいを出したのはこちらの南米支部なのだしな」
「いや、こちらこそ。そもそも、先にちょっかいを出したのはこちらの南米支部なのだしな」
くー
額に真っ赤な宝石をつけた小動物が、鳴き声をあげる
「薔薇十字団」日本支部代表と、「第三帝国」日本支部代表
本来なら、対立しあっているはずの二人が、同じ空間にいて
そして、互いに、互いの身内の事で謝罪しあっていた
額に真っ赤な宝石をつけた小動物が、鳴き声をあげる
「薔薇十字団」日本支部代表と、「第三帝国」日本支部代表
本来なら、対立しあっているはずの二人が、同じ空間にいて
そして、互いに、互いの身内の事で謝罪しあっていた
「エルさんは、これ以上手を出さなければ多分、これ以上は怒ってこない…と、思います、多分」
「そう願いたいところだ」
「そう願いたいところだ」
互いに、それぞれの所属組織の中では穏健派同士
わりと、苦労がわかりあっているようである
わりと、苦労がわかりあっているようである
……と
二人がいた部屋の扉が開いて
二人がいた部屋の扉が開いて
「すまない、遅くなった」
姿を現したのは……素顔を露にした、マッドガッサー
あの決戦の日、盛大に素顔を笑われて……まぁ、ある意味吹っ切れたようである
未だに、その顔がコンプレックスである事に変わりはないのだが
あの決戦の日、盛大に素顔を笑われて……まぁ、ある意味吹っ切れたようである
未だに、その顔がコンプレックスである事に変わりはないのだが
「構わんよ。こちらとしては、直接交渉にでてくれただけ、ありがたい」
「それは、こちらも同感だよ…「薔薇十字団」も、マリ・ヴェリテには嫌われているみたいだから」
「あぁ、正直、マリの説得が一番手間取った」
「それは、こちらも同感だよ…「薔薇十字団」も、マリ・ヴェリテには嫌われているみたいだから」
「あぁ、正直、マリの説得が一番手間取った」
ぼす、とソファーに腰掛けるマッドガッサー
カーバンクルの契約者と総統に、真正面から向かい合う
カーバンクルの契約者と総統に、真正面から向かい合う
「…俺達は、今後、あんた達みたいな都市伝説組織として、活動していこうと思う。まぁ、活動っつっても、自分達の身を護るので精一杯だけどな」
「あなた達を、1組織として認めて欲しい…僕らを呼んだのは、そう言う事だね?」
「あなた達を、1組織として認めて欲しい…僕らを呼んだのは、そう言う事だね?」
カーバンクル契約者の言葉に、マッドガッサーはあぁ、と頷いた
「「組織」相手は交渉はほぼ無理だったが、幸い「首塚」とは交渉ができそうでな。三つくらいの組織に認めてもらえれば、どうにかなるだろう」
「なるほど、確かにその通りだろう」
「なるほど、確かにその通りだろう」
マッドガッサーを見つめ返す総統
静かに、彼に告げる
静かに、彼に告げる
「「第三帝国」は、君達を1組織として認めよう。「アメリカ政府の陰謀論」等に対抗する為に力が必要ならば、同盟を組んでもいい」
「「薔薇十字団」も、同じ考えだよ。あなた達がもう悪事を犯さないのなら、敵対する理由はないからね」
「…信じていいんだな?」
「「薔薇十字団」も、同じ考えだよ。あなた達がもう悪事を犯さないのなら、敵対する理由はないからね」
「…信じていいんだな?」
おや、と総統とカーバンクル契約者は、小さく苦笑した
……疑り深いのは、そのままか?
いや、今までの彼らの経歴を考えれば、無理もないが…
……疑り深いのは、そのままか?
いや、今までの彼らの経歴を考えれば、無理もないが…
……二人の、そんな様子に
マッドガッサーは、笑ってきた
マッドガッサーは、笑ってきた
「冗談だ。認めてもらえるなら、ありがたい。同盟云々は今のところ考えてないが…いざと言う時は、頼もうか」
……交渉、成立
マッドガッサー達は、この瞬間より、一つの都市伝説組織として、認められたのだ
後は、「首塚」相手の交渉がうまく行くのを待つばかりである
マッドガッサー達は、この瞬間より、一つの都市伝説組織として、認められたのだ
後は、「首塚」相手の交渉がうまく行くのを待つばかりである
「ところで、こちらの部下のあの状態についてなのだが…」
「あー、あの何やったのか、中途半端に治った状態のだろ?「薔薇十字団」製の解毒剤も効かなかった奴。あれ、ジャッカロープを向かわせたから、多分それで治ると思うぞ」
「あー、あの何やったのか、中途半端に治った状態のだろ?「薔薇十字団」製の解毒剤も効かなかった奴。あれ、ジャッカロープを向かわせたから、多分それで治ると思うぞ」
それでも治らなかったら、諦めてくれ
肩をすくめて、相当の言葉にそう答えたマッドガッサー
…いや、本当、どうしてふたなりになっていたのだろう
不思議で仕方ない
肩をすくめて、相当の言葉にそう答えたマッドガッサー
…いや、本当、どうしてふたなりになっていたのだろう
不思議で仕方ない
穏かに進んでくれた交渉
…仲間達を護る手段が増えた事に、マッドガッサーはほっとしたのだった
…仲間達を護る手段が増えた事に、マッドガッサーはほっとしたのだった
to be … ?