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連載 - マッドガッサーと愉快な仲間たち・決戦編-24f

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匿名ユーザー

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中央高校での決戦より三日後 「首塚」本部にて


 …マッドガッサーが、将門と交渉していたのと、ほぼ同時刻
 「首塚」本部内、浴室(岩風呂)にて……


「本当にいいのか?」
「あぁ」

 「日焼けマシンで人間ステーキ」の契約者に背を向けて、頷く「13階段」の契約者、広瀬 辰也
 上半身に纏っていた衣服は全て脱ぎ去っていて……

 …背中に刻印された「H-96」のナンバーが、晒されている

「お前なら、ピンポイントでこの部分を焼けるだろ?」
「……まぁ、その気になりゃできるけどよ…」

 「日焼けマシンで人間ステーキ」の能力の、応用
 能力発動時、急上昇する体温…触れれば、相手を火傷させるほどのそれを利用し、触れた部分だけを焼く
 そう言う事を、この「日焼けマシンで人間ステーキ」の契約者たる日景 翼は可能である

 だが、まさか
 その能力を、こう言う事に使って欲しい、と頼まれるとは

「…この、「H-96」の刻印を、焼いて消してくれ」

 マッドガッサーに付いてきて「首塚」にやってきた辰也
 彼の目的は、翼に会って…先程の台詞通り、この背中の刻印を、焼いて消してもらう事だった

 広瀬 辰也にとっての、忌まわしい過去
 背中の刻印は、その象徴とも言える
 もう一つの象徴でもある、己が受けた実験データすらも詰まった「組織」のHナンバー関連実験の投薬データのコピーを「第三帝国」に渡した事により、ある程度己の過去に踏ん切りがついた辰也

 その過去を、完全に振り切るために
 それは、彼にとって、必要なことだったのだ


 辰也の頼みに、始めは途惑っていた翼だったが…こうも熱心に頼まれては、断れない

「わかったよ。ただ、相当痛いぞ?」
「…覚悟はできてる」

 --能力を発動する
 急上昇していく体温
 右手に、意識を集中して…

 じゅうっ!!と
 右手が、辰也の背中の「H-96」の刻印に触れる
 皮膚が焼け焦げる匂い
 激しい熱さと痛みに、辰也は唇を噛み締め、耐える

 感じた熱さは、ほんの一瞬
 すぐに、翼が能力を解除し、用意しておいた水を、辰也の背中にかけてくる

「大丈夫か?」
「……あぁ」

 じくじくとした痛みを感じる
 暫く、仰向けに眠る事は不可能だろう

「「蝦蟇の油」か何かで…」
「…いや、それで治したら……また、刻印が浮き出てきちまう…」

 だから、ダメなのだ
 自然治癒に任せるしかない

「…悪いな、面倒な事頼んで」
「いや、力になれたなら、それでいい」

 翼からしてみれば、相手は親友の仲間である
 その力になれたのなら、悪い気はしない

 ただ、他に方法はなかったのか、と
 ほんの少し、考えて

(……いや)

 これが、辰也なりのけじめなのだろう、と気づく
 他に方法があったとしても、きっと、彼はこの方法を選んだのだ


 広瀬 辰也の背中から、「H-96」の刻印が消えた
 これにて、「組織」内のHナンバー関連の実験の証である刻印は…この世から、消えた


 ---刻印、は





to be … ?




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