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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - ドクター-41

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ドクター41


「どうもこんにちは。つい先日化物に拉致されてご奉仕を強要された犬耳メイドです。ご奉仕っつっても掃除ですが」
フローリングにモップを掛けながら、はふぅと溜息を漏らす旧友
単独で居る時はこの呼び方では判りにくいので、便宜上『いぬメイド』と呼称する事にする
「名前付けてくれよオイ!?」
それはさておき
「さておかれたよ!?」
ここはいぬメイドが『MI6』所属の頃に用意してあったセーフハウスの一つである
「まだ所属してるよ! 辞めてもクビになってもいないから!?」
学校町に何件か用意してある物件のうちの一つで、大きな地下駐車場のあるそれなりの高級マンションである
手持ちで一番良い物件を使う事にした理由はというと、呂布のバイク『赤兎』の置き場所に困るからだった
「でかいわ目立つわどうしようもないんだよ、アレ。まあ呂布本人はもっと目立つが」
その呂布はというと、マンションの部屋を確認した後に「掃除をしておけ」とだけ言い残して赤兎に跨り何処かへ消えてしまった
「あの顔は、獲物見つけた顔だよな……何処の誰だか知らんがご愁傷様だ。さて」
いぬメイドは、己の能力である『壁に耳あり』を発動させる
学校町の四分の一程度の範囲なら、彼女の能力の効果範囲となる
呂布の現在の動向を確認しながら、何故彼がこの町で戦わなければいけないのか探るためだ
彼が単に武を奮うために現れたのなら、この町でなく中国大陸かいっそ欧州といった化物じみた英雄伝説がある地域の方がいいだろう
「戻ったぞ」
「うぉう!?」
いきなり聞こえた声に、思わず尻尾と耳がぴんと跳ねる
「うむ、片付いているな」
ブーツを脱ぎ、ずかずかと部屋に上がり込む呂布
「何処行ってたんだあんた」
「蜻蛉切りの所有者を見つけて戦ってきた。武の者ではないが良い腕だったな。次に出会う時が楽しみだ」
満足そうに笑い、どすりとソファーに腰を下ろす
「えーと後から情報集めたら割と洒落にならん奴だったんだけど、マジで?」
「鉄礫をばら撒くなど小細工をしてきたが、気の篭らぬ打撃など蝿が集るようなものよ」
そう言う呂布の服は穴だらけでボロボロだったが、素肌はいくらか痣があるものの傷らしい傷は一つも無い
額から出血したような痕があったが、それもほぼかすり傷のようだ
「マシンガンかなんかで撃たれまくって平気とかなんだよそれ」
実際にはそんなものとは比べ物にならないガトリングガンで撃たれまくったわけだが
「この町は実に俺の肌に合う。奴らの駒になるのは癪だがな」
「……奴らって何者だよ」
「仙人を名乗ってはいたが、俺にとっては妖術使いの類にしか見えん連中だ。まあ直接会った事は無い、俺を恐れているのか人形を介してしか現れんのでな」
少し話を振っただけで、重要そうな事をさらりと話す呂布
「元々、俺を使いこなせる契約者など現れぬと思っていたのだがな。そいつらがこの身体の元の持ち主を連れてきたのだ」
「使いこなせてねーじゃん。あんた乗っ取ってるだろ」
「乗っ取ったわけではない、明け渡されたのだ。その方が確実に強いのだからな」
「なるほどねぇ……ところで俺帰ってもいい? ここは好きに使っていいから」
「何を言う。飯の支度をしろ」
「……いつまで?」
「俺の目的が達せられるまでだ。具体的には自称仙人どもが満足し、契約者の恋人を返すまでだな」
「人質取られてんのかよ。取り返せばいいじゃん、あんた強いんだから」
「斬る事は容易いが居所を突き止められん。迂闊に動けば人質の命が危うい。俺に身体も命も預けると言った契約者の願いだ、無碍にはできん」
ばしりと手のひらに拳を打ち付け、呂布は笑う
「小難しい事は必要ない。俺が武を奮えば人質を返すというのであればそれで良し。約束を違えれば、奴らもその背後も全て斬り伏せるのみよ」
わーいどうしようもねぇぞこの脳筋
諜報を生業とするいぬメイドからすれば、そういう感想しか出てこない
「そこいらは諜報員の仕事なんだが……大事になる前にどうにかできるのかね。ジェームズの旦那、手伝ってくんねぇかなぁ……無理か」
「それはともかくとして飯はまだか」
「そんなにすぐ作れねぇよ材料も無ぇのに!? イギリス料理食わすぞ畜生!」
そう言いながらいぬメイドは、財布を手に部屋を飛び出し食材の調達に走り出した
ここで逃げようかとも思ったが、バレたら後が怖いので今はメイドとして働いておこう
なによりその間に戦いのお膳立てをするにせよ人質を取り返すにせよ、早めにこの騒動を終わらせる手が見つかるかもしれないのだから


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