珍しく、仲介者の方から「会えないだろうか」と連絡を受け、モンスの天使契約者は首を傾げた
だが、その声が酷く深刻そうなものだったから、了承して
ひとまず、学校町限定でチェーンを展開しているフォーチュン・ピエロと言うファーストフード店で待ち合わせをした
姿を現した仲介者は、いつも通り感情の乏しい顔をしていて…しかし、酷く深刻そうだった
だが、その声が酷く深刻そうなものだったから、了承して
ひとまず、学校町限定でチェーンを展開しているフォーチュン・ピエロと言うファーストフード店で待ち合わせをした
姿を現した仲介者は、いつも通り感情の乏しい顔をしていて…しかし、酷く深刻そうだった
「…突然、すまない」
「いや、いいんだよ。どうしたんだ?」
「いや、いいんだよ。どうしたんだ?」
いつも、愚痴を聞いてもらっている仲である
何か頼みがあるというのなら、聞いてやりたい
何か頼みがあるというのなら、聞いてやりたい
「…君のいる「組織」に、大変と慈悲深く、お人好しの黒服がいるらしいな?」
「ん?D-No.962の事か?」
「ん?D-No.962の事か?」
あいつは、色んな意味で有名だ
モンスの天使契約者としては、裏切り行為すら働いたそいつを生かしていてもいいのか?と疑問なのだが…
モンスの天使契約者としては、裏切り行為すら働いたそいつを生かしていてもいいのか?と疑問なのだが…
…仲介者は、そんな彼の考えを知ってか知らずか
ゆっくりと、続ける
ゆっくりと、続ける
「君に、頼みがある……その、D-No.962という黒服が、何者かに拉致されたら…それを、救い出して欲しい」
「………は??」
「………は??」
その、唐突な内容に
思わず、モンスの天使契約者はきょとんとする
思わず、モンスの天使契約者はきょとんとする
「あぁ、それで君の立場が危うくなるならば、彼が何処に監禁されたか。それを僕に知らせてくれるだけでもいい。僕としても、彼の周囲を天使に見張らせるかどうかしようかと考えてはいるのだが…」
「ま、待て。ちょっと待て」
「何だ?」
「…何故、お前がそんな事を頼んでくるんだ?」
「ま、待て。ちょっと待て」
「何だ?」
「…何故、お前がそんな事を頼んでくるんだ?」
仲介者が、D-No.962と知り合いだったのか?
疑問符を浮かべるモンスの天使契約者に、仲介者は答える
疑問符を浮かべるモンスの天使契約者に、仲介者は答える
「……僕の友人の、家族なんだ」
「友人…?」
「友人…?」
…そう言えば、今、D-No.962は、己の契約者二人と生活していると聞いた
そいつのことか?
そいつのことか?
「僕の、大切な友人の……大切な、家族なんだ。彼は、己の家族に何かあったら……きっと、心を壊してしまうから」
仲介者が、酷く悲しそうな表情を浮かべていた
…ここまで、感情をはっきりとあらわしている様子を、モンスの天使契約者は始めてみた
…ここまで、感情をはっきりとあらわしている様子を、モンスの天使契約者は始めてみた
「で、でも、拉致、って言ってもよ…」
「その可能性が、あるらしいのだ。僕の天使が一人、買出しの帰りにとある会話を聞いてしまった」
「その可能性が、あるらしいのだ。僕の天使が一人、買出しの帰りにとある会話を聞いてしまった」
話を聞いてみれば…それをやらかすらしいのは、「組織」内の人間
まぁ、納得だ
あいつは、過激派や強硬派に酷く恨まれているから
まぁ、納得だ
あいつは、過激派や強硬派に酷く恨まれているから
どうする?
モンスの天使契約者は、悩む
本来なら、D-No.962など見捨てても構わない
だが
モンスの天使契約者は、悩む
本来なら、D-No.962など見捨てても構わない
だが
「…………頼む」
仲介者の表情を、ここまで苦しそうなものに変えてしまっているのだから
モンスの天使契約者にとって、唯一の「組織」外の友人である
その友人を、彼は大切にしたかった
モンスの天使契約者にとって、唯一の「組織」外の友人である
その友人を、彼は大切にしたかった
「……わかった。やれるだけ、やってみる」
「…すまない」
「…すまない」
小さく苦笑する仲介者
その仲介者を、モンスの天使契約者はじっと見つめた
その仲介者を、モンスの天使契約者はじっと見つめた
…何だろう
何か、引っかかる
何か、引っかかる
「なぁ」
「何だね?」
「お前、さ……その友人とやらに、負い目でも、あるのか?」
「何だね?」
「お前、さ……その友人とやらに、負い目でも、あるのか?」
気のせいだろうか?
仲介者が、その友人を酷く気遣っているのには……そいつに、負い目を感じているから
そんな気がしたのだ
モンスの天使契約者の指摘に、仲介者はしばし、無言で…
仲介者が、その友人を酷く気遣っているのには……そいつに、負い目を感じているから
そんな気がしたのだ
モンスの天使契約者の指摘に、仲介者はしばし、無言で…
「……あぁ、そうだな」
だが、やがて肯定し、頷いた
「かつて、僕の不手際のせいで、彼の心は酷く傷ついてしまった。それでも、彼は僕を友人だと認め続けてくれている…僕は、それが酷くありがたくて、同時に酷く申し訳ない」
だから、と、少し悲しげに、仲介者は笑った
「彼のためならば、僕は何だって利用してでも助けてやりたいと思う。それこそ、君とて利用してでも、ね?」
「…なるほどな」
「…なるほどな」
こいつに、そこまで大切にしている友人が居たとは
自分は、まだそこまでではないのだろう
それは、少し悔しいが
自分は、まだそこまでではないのだろう
それは、少し悔しいが
「まぁ、いくらでも利用すればいいだろうさ。俺も、お前には世話になってるんだしな」
「…………すまない」
「…………すまない」
酷く申し訳無さそうに笑う、仲介者
その弱々しい笑顔に、モンスの天使契約者は力になってやりたいと願うのだった
その弱々しい笑顔に、モンスの天使契約者は力になってやりたいと願うのだった
------なお
二人のやり取りを聞いていた、近くの席に座っていたキャリアウーマン風の女性とメイド服姿の女性と言う二人連れが、眼鏡を光らせたらしいのだが
それは、どうでもいい話である
二人のやり取りを聞いていた、近くの席に座っていたキャリアウーマン風の女性とメイド服姿の女性と言う二人連れが、眼鏡を光らせたらしいのだが
それは、どうでもいい話である
fin