〇月×日 13:30
「…ふんがっ………ぬおっ……こ…のぉ」
「何をしているんですか?芋虫みたいな動きをして」
「何をしているんですか?芋虫みたいな動きをして」
寝転んだままもぞもぞと這う少年を見て呟く。いつもなら休憩時間は死んだように動かないのだ。
「オーナー!?いいとこに来た!なんか薬くれ!」
「回復薬の使用はひきこさんに禁止されているのでは?」
「それどころじゃねぇ!なんか変なんだ!さっき携帯のにーちゃんが来て、夜までに学校町から離れろって…!」
「回復薬の使用はひきこさんに禁止されているのでは?」
「それどころじゃねぇ!なんか変なんだ!さっき携帯のにーちゃんが来て、夜までに学校町から離れろって…!」
その言葉にオーナーの眉が跳ねる。
「…禿さんから聞いた、夢の国の時と似ていますね。あの時も一部の方々は学校町から避難した、と聞いていますし」
「ああ。携帯のにーちゃんはなんか知ってて、それで逃げろって言ったんだと思う」
「では逃げますか?」
「ああ。携帯のにーちゃんはなんか知ってて、それで逃げろって言ったんだと思う」
「では逃げますか?」
そう問い掛けるオーナーだが、内心、答えなど解っていた。
そして少年は答える。強い決意の眼差しと共に。
そして少年は答える。強い決意の眼差しと共に。
「冗談じゃねぇ!危ねーもんがいるっつーなら、なんかやる前にこっちから出向いてブチ倒す!」
「……あなたならそう言うと思いましたよ」
「……あなたならそう言うと思いましたよ」
予想通りの答えに軽い苦笑が零れる。自分の契約者は、他人が傷つくのを知って放っておける人間ではないのだ。
「とりあえず携帯のにーちゃんを探そう。なんか様子が変だったし」
「わかりました。ひきこさんも呼んできます」
「わかりました。ひきこさんも呼んできます」
……おそらく携帯の彼はその一件の中心部に近い所に居るのだろう。少年は人が傷つくのを嫌う。…知り合いならば尚更だ。
オーナーはひきこさんを呼びに走り出す。
オーナーはひきこさんを呼びに走り出す。
「そーいや、なんで携帯のにーちゃん謝ってきたんだ?こっちが礼を言うならともかく…」
走り去るオーナーを見ながらふと疑問に思う少年であった。
終