…ばさり
夜の街の上空を、漆黒の翼が舞う
ばさり、ばさり
それは、目的地を見つけて…スピードを、あげた
夜の街の上空を、漆黒の翼が舞う
ばさり、ばさり
それは、目的地を見つけて…スピードを、あげた
ちまりーん
小さな、小さな、某映画に出てくる黒い毛玉のような姿の悪霊
始めの頃は噛み付こうとしたりとかしてきたが、最近はわりと大人しい
それは、いいのだが…
小さな、小さな、某映画に出てくる黒い毛玉のような姿の悪霊
始めの頃は噛み付こうとしたりとかしてきたが、最近はわりと大人しい
それは、いいのだが…
「とりあえず、あれだ」
…にょろり
「今、一瞬、触手っぽいのが伸びたよな?何かでたよな!?」
ちまちまちま
一瞬、その小さな体から触手っぽいのが伸びたように見えたのは気のせいか否か
呂布がいない間、何気なく悪霊を観察していた犬メイドは頭を抱えた
わりと触手はもうこりごりな犬メイド
これをどうしたものか、悩んでいると
一瞬、その小さな体から触手っぽいのが伸びたように見えたのは気のせいか否か
呂布がいない間、何気なく悪霊を観察していた犬メイドは頭を抱えた
わりと触手はもうこりごりな犬メイド
これをどうしたものか、悩んでいると
----コンコン
「…ん?」
窓が、ノックされる音
その音に振り返ると…はらり
一枚の黒い羽根が、舞い落ちた
その音に振り返ると…はらり
一枚の黒い羽根が、舞い落ちた
「よぉ」
そこにいたのは、顔の上半分を仮面で覆い隠し、背中から黒い翼を生やした男
犬メイドを人外の戦いに巻き込んできた追撃者を、回収していった男だ
確か、マステマとか呼ばれていた
犬メイドを人外の戦いに巻き込んできた追撃者を、回収していった男だ
確か、マステマとか呼ばれていた
それは、窓を透過でもしてきたのだろうか
窓枠に座り、犬メイドを見つめて…
窓枠に座り、犬メイドを見つめて…
「…その格好、寒くね?」
と、そう言って来た
普通に考えれば、寒い格好だろう
犬メイドは、今、下着姿なのだから
犬メイドは、今、下着姿なのだから
「煩い。誰のせいだと思って……」
不法侵入者であるマステマ
それを相手に警戒する犬メイド
それを相手に警戒する犬メイド
が、マステマはしぃ、と人差し指を口元に持っていき、笑う
「あぁ、戦いにきた訳じゃないから、安心してくれよ」
「安心できるかよ…とりあえず、どうでもいいから、これ回収してくれ」
「安心できるかよ…とりあえず、どうでもいいから、これ回収してくれ」
そう言って、ちまちま転がる悪霊を指差した犬耳メイド
悪霊は、「あー」、と小さく声をあげる
その声を聞いて、マステマはうん、と頷いた
悪霊は、「あー」、と小さく声をあげる
その声を聞いて、マステマはうん、と頷いた
「こいつ、お前が気に入ったみたいだけど」
「嬉しくないっ!?」
「『触手で絡めたい』とか言ってるけど。こいつ、性欲関連で地獄に落ちた奴の魂の悪霊だし」
「嫌な情報知っちゃった!?」
「嬉しくないっ!?」
「『触手で絡めたい』とか言ってるけど。こいつ、性欲関連で地獄に落ちた奴の魂の悪霊だし」
「嫌な情報知っちゃった!?」
できれば知りたくなかった追加情報!?
ますます回収してほしいところなのだが、マステマに回収の意思はないようで
どうすればいいのだ、全く
ますます回収してほしいところなのだが、マステマに回収の意思はないようで
どうすればいいのだ、全く
「とりあえず、話し合いがしたいんだよ」
「…話し合い?」
「あぁ。俺が、ってか、エリカがな」
「…話し合い?」
「あぁ。俺が、ってか、エリカがな」
…追撃者の名前
それを聞いて、犬メイドは難しい顔をする
それを聞いて、犬メイドは難しい顔をする
「追撃者…彼女、玄宗 カイの娘だろ?」
「ん?知ってるのか」
「「あの血」を引いてる男の娘だしなぁ…」
「ん?知ってるのか」
「「あの血」を引いてる男の娘だしなぁ…」
その、言葉に
仮面の下、マステマが表情をゆがめたらしいのが、わかる
仮面の下、マステマが表情をゆがめたらしいのが、わかる
「別に、彼女は彼女だろ?誰の血を引いていようが、彼女が彼女である事に変わりはない」
「「教会」の連中には、そんな事言っても通じないだろうよ」
「まぁなぁ」
「「教会」の連中には、そんな事言っても通じないだろうよ」
「まぁなぁ」
犬メイドの言葉に納得している様子のマステマ
あそこの頭の固さには、本当に困る
あそこの頭の固さには、本当に困る
「…で?話し合い、って?」
「エリカとやりあった、呂布とやらの背後にいる連中について」
「エリカとやりあった、呂布とやらの背後にいる連中について」
…ぴくり
その言葉に、犬メイドの犬耳が、かすかにはねる
その言葉に、犬メイドの犬耳が、かすかにはねる
「何か、知ってるのか?」
「いや、まだだ。ただ、調べる意思があるなら、こっちはそれに協力する。そいつらをぶちのめすなら得に、な」
「いや、まだだ。ただ、調べる意思があるなら、こっちはそれに協力する。そいつらをぶちのめすなら得に、な」
…マステマ自身は、それにのり気ではないようだが
恐らく、あの追撃者の意思なのだろう
マステマは、それを伝えにきただけなのだ
恐らく、あの追撃者の意思なのだろう
マステマは、それを伝えにきただけなのだ
「「愛する二人を引き裂いて、その片方を人質にとるなんて許せない」って聞かないんだよ、彼女。その相手を右手でぶちのめすまで諦めてくれなさそうで嫌だ」
項垂れているマステマ
あぁ、苦労してるんだな、というのが伝わってくる
あぁ、苦労してるんだな、というのが伝わってくる
「……っつか、何なんだよ、あの能力、何の都市伝説だ」
「ん?あぁ、あれは…」
「ん?あぁ、あれは…」
……マステマが口にした、その都市伝説の名前に
げ、と犬耳メイドは嫌そうな顔をした
げ、と犬耳メイドは嫌そうな顔をした
「…だからか、あれは」
「だからだ。ついでに言えば、彼女があれと契約しているせいで、俺は彼女と契約できないんだよ。契約コスト食いすぎだ畜生」
「だからだ。ついでに言えば、彼女があれと契約しているせいで、俺は彼女と契約できないんだよ。契約コスト食いすぎだ畜生」
ちょっと愚痴が入ってきているマステマだったが…軽く頭を振り、話題を元に戻す
「…とりあえず。どうだ?協力しあわないか?」
マステマの提案に、考える犬メイド
協力してくると言うならありがたいが、問題は相手が信用するに値するかどうか
ちまちまころころ、視界の隅で転がる悪霊を警戒しつつ、犬メイドは判断を迫られているのだった
協力してくると言うならありがたいが、問題は相手が信用するに値するかどうか
ちまちまころころ、視界の隅で転がる悪霊を警戒しつつ、犬メイドは判断を迫られているのだった
to be … ?