今日は3月14日だ
ホワイトデーだ
学校町では、色々と事件が起きている最中ではある訳だが
この日くらいは、ちょっとはイチャつきたいと言うか夢見てもいいだろう、彼女持ちとして
ホワイトデーだ
学校町では、色々と事件が起きている最中ではある訳だが
この日くらいは、ちょっとはイチャつきたいと言うか夢見てもいいだろう、彼女持ちとして
「ただいま」
「お帰り、マステマ。どうだった?」
「駄目だ。空振りだな。もう少し、相手の情報が把握できりゃあ、もっと楽なんだが」
「お帰り、マステマ。どうだった?」
「駄目だ。空振りだな。もう少し、相手の情報が把握できりゃあ、もっと楽なんだが」
あの犬メイドと協力体制をとる事になり、情報を集めるようになって数日
今の所、有力な情報は手に入っていない
とりあえず、別の誘拐犯と言うか犯罪者は見付かったりしているので、その辺りは軽くお仕置きしたり通報したりしておいてはいるが
今の所、有力な情報は手に入っていない
とりあえず、別の誘拐犯と言うか犯罪者は見付かったりしているので、その辺りは軽くお仕置きしたり通報したりしておいてはいるが
「確かに、もうちょっと範囲を絞れればいいんだけど」
んー、と考え込んでいるエリカ
彼女もあちこち調べ回っているのだろう
…それだけではなく、悪魔の囁きやコーク・ロアの件も、エリカは調べているのだ
疲労が溜まるに決まっている
彼女もあちこち調べ回っているのだろう
…それだけではなく、悪魔の囁きやコーク・ロアの件も、エリカは調べているのだ
疲労が溜まるに決まっている
「少しは休めよ?どっちの件に関しても、動いてるのはお前だけじゃないんだ」
「わかってる。でも、ちょっとでも多く情報が欲しいのよ」
「わかってる。でも、ちょっとでも多く情報が欲しいのよ」
犬メイドと協力する事になった件に関しては、人質の命が心配だし
もう一方に関しては……翼が狙われているらしい事が心配なのだろう
どちらも、急いで解決する事に越したことはない
だが
もう一方に関しては……翼が狙われているらしい事が心配なのだろう
どちらも、急いで解決する事に越したことはない
だが
「…だからって、お前が倒れたら元も子もないだろうがよ」
ぎゅう、と
ソファーに座っていたエリカの体を、背後から抱きしめる
彼女なら大丈夫、と思う反面、やはり、何かあったらと思うと心配だ
ソファーに座っていたエリカの体を、背後から抱きしめる
彼女なら大丈夫、と思う反面、やはり、何かあったらと思うと心配だ
思い出すのは血塗れの光景
ちらり、彼女の、しっかりと着込んで一切の露出を許さない胸元に視線をやる
ちらり、彼女の、しっかりと着込んで一切の露出を許さない胸元に視線をやる
くすり、エリカは小さく笑ってきた
「平気平気。私、結構丈夫なのよ?」
わかってる
わかってるよ
…だからこそ、不安なんだよ
それをいい事に、無茶をしてしまうから
わかってるよ
…だからこそ、不安なんだよ
それをいい事に、無茶をしてしまうから
ぎゅう、と抱きしめる力を強める
無茶をする彼女を止めるのは…結局、自分の役目なのだ
それを、自覚する
無茶をする彼女を止めるのは…結局、自分の役目なのだ
それを、自覚する
「せめて、今日くらいは休め……ほら」
「あら?」
「あら?」
とんっ、と
その手に、キャンディが入った瓶を渡してやると
くすり、エリカは微笑んできた
その手に、キャンディが入った瓶を渡してやると
くすり、エリカは微笑んできた
「そうね、今日はホワイトデーだったわね」
「あぁ…今日くらいは、せめて、残りの時間だけでもゆっくりしてくれよ」
「………そうね」
「あぁ…今日くらいは、せめて、残りの時間だけでもゆっくりしてくれよ」
「………そうね」
たまにはね、とエリカは笑い
そっと、背後から抱きついてきているマステマを見あげ、その顔に両手を伸ばして
そっと、背後から抱きついてきているマステマを見あげ、その顔に両手を伸ばして
静かに、甘く、マステマに口付けたのだった
fin