山田が、マゾを引きずって帰っている、その最中
にょろり、山田が羽織っていたジャケットのポケットから…小さな、黒い蛇が顔を出した
デビ田だ
マゾを、呆れたように見下している
にょろり、山田が羽織っていたジャケットのポケットから…小さな、黒い蛇が顔を出した
デビ田だ
マゾを、呆れたように見下している
『ッタク、毎度毎度変態ダナ。変態モ馬鹿も死ナナキャ治ラネェ、ッテカ?』
「…まぁ、死なないんだけどな、こいつの場合」
『一生、治ラネェジャネェカ。イヤ、コイツダッタラ、死ンデモ治ラネェ気ガスルケドヨ』
「…まぁ、死なないんだけどな、こいつの場合」
『一生、治ラネェジャネェカ。イヤ、コイツダッタラ、死ンデモ治ラネェ気ガスルケドヨ』
…それを否定できず、山田は小さくため息をついた
けたけたと、デビ田が笑っている
けたけたと、デビ田が笑っている
「とりあえず、デビ田。お前、口調とかもうちょっと、何とかならないのか?せっかく、別の存在になったらしいのに」
『ッケ。俺様ハ、元々ハ悪魔ノ囁キナンダ。ソウ簡単ニ本質ガ変ワルカッテンダ』
『ッケ。俺様ハ、元々ハ悪魔ノ囁キナンダ。ソウ簡単ニ本質ガ変ワルカッテンダ』
そーですかー、と諦めたように項垂れる山田
そんな山田の様子に、元・悪魔の囁きたるデビ田は、楽しげに楽しげに笑っているのだった
そんな山田の様子に、元・悪魔の囁きたるデビ田は、楽しげに楽しげに笑っているのだった
そう
元、だ
悪魔の囁きとして生まれたデビ田
だが、今は別の存在に変わっていた
元、だ
悪魔の囁きとして生まれたデビ田
だが、今は別の存在に変わっていた
朝比奈 秀雄と契約していた悪魔の囁きが消滅した、直後
デビ田は、山田の頭の上でぐったりとして、動かなくなった
ぽとり……と、その小さな体が、山田の掌に落ちてきた時
山田は、デビ田がそのまま、死んでしまうのではないかと思った
デビ田は、山田の頭の上でぐったりとして、動かなくなった
ぽとり……と、その小さな体が、山田の掌に落ちてきた時
山田は、デビ田がそのまま、死んでしまうのではないかと思った
デビ田は、朝比奈 秀雄が契約していた悪魔の囁きが大元となって生まれた存在だ
あの黒服が言うには、大元である悪魔の囁きが消滅すれば、それを元に生まれてきた悪魔の囁きも消えるだろう、という事だった
あの黒服が言うには、大元である悪魔の囁きが消滅すれば、それを元に生まれてきた悪魔の囁きも消えるだろう、という事だった
だから
デビ田は、もう、二度と目を開ける事なく
そのまま、死んでしまうのだと
……別れの言葉すら交わすことが出来なかったことを、山田は酷く後悔したのだ
デビ田は、もう、二度と目を開ける事なく
そのまま、死んでしまうのだと
……別れの言葉すら交わすことが出来なかったことを、山田は酷く後悔したのだ
しかし
デビ田は、眠り続けるだけで、一行に消える様子はなかった
もしかしたら、目覚めるかもしれない
そう考え、山田はデビ田が、子ライオンたちの玩具にされないよう庇いつつ生活し
デビ田は、眠り続けるだけで、一行に消える様子はなかった
もしかしたら、目覚めるかもしれない
そう考え、山田はデビ田が、子ライオンたちの玩具にされないよう庇いつつ生活し
そして、先日
デビ田は、ようやく目をあけたのだ
デビ田は、ようやく目をあけたのだ
「…それにしても、「イマジナリーフレンド」、なぁ……まったく、以前と変わってないように思えるんだが」
せいぜい、変わった所と言えば、実体化した時、山田の頭の上から離れられない状態から、それ以外にも移動できるようになった事くらいか
『知ルカヨ。俺様ダッテ、自分ガ変化シタッツー感覚ガ、アマリナインダカラヨ』
---イマジナリーフレンド
子供の頃にだけ存在する、想像上の友達
あの銀髪の占い師の見立てによれば、デビ田は、悪魔の囁きから、それに変化したのだと言う
子供の頃にだけ存在する、想像上の友達
あの銀髪の占い師の見立てによれば、デビ田は、悪魔の囁きから、それに変化したのだと言う
何故、デビ田がそんな、全く違う都市伝説へと変化したのか
理由は、よくわからない
ただ、山田と言う、ありとあらゆる意味で例外の存在にとり憑き、いくら囁いてもまったく効果も表れずに過ごし続け
…そんな生活の中、デビ田の中で「生きたい」「消えたくない」と言う想いが生まれたこと
それと、何だかんだで、山田とうまく付き合ってこれていたのが原因ではないか…という事だ
あくまでも推測であり、それが真実かどうかはわからない
理由は、よくわからない
ただ、山田と言う、ありとあらゆる意味で例外の存在にとり憑き、いくら囁いてもまったく効果も表れずに過ごし続け
…そんな生活の中、デビ田の中で「生きたい」「消えたくない」と言う想いが生まれたこと
それと、何だかんだで、山田とうまく付き合ってこれていたのが原因ではないか…という事だ
あくまでも推測であり、それが真実かどうかはわからない
ただ、はっきりしているのは
デビ田は、消える事がなかった
今も、こうやって生きている
その、事実だけだ
デビ田は、消える事がなかった
今も、こうやって生きている
その、事実だけだ
「せめて、姿が変わっていればなぁ」
『ダカラ、知ルカッツーノ』
『ダカラ、知ルカッツーノ』
山田のジャケットのポケットの中で、しぱたんしぱたん尻尾をぺちぺちしてくるデビ田
小さな黒い蛇、という、悪魔の囁きの頃から変わらない姿
そのせいで、デビ田が別の存在になった、という感覚は、イマイチないのだが
小さな黒い蛇、という、悪魔の囁きの頃から変わらない姿
そのせいで、デビ田が別の存在になった、という感覚は、イマイチないのだが
……それでも
デビ田が消えなかったのなら、まぁ、良いか
山田は、そう結論付ける事にしたのだった
デビ田が消えなかったのなら、まぁ、良いか
山田は、そう結論付ける事にしたのだった
fin