はらはらと、桜が舞う
学校町 北区 桜の名所
学校町 北区 桜の名所
G.W中の、見物客が多いであろう時期
しかし、自分達の周りに、あまり他の花見客がいないのは
しかし、自分達の周りに、あまり他の花見客がいないのは
「……誰も近づきたくないだろうな、こんな集団」
「みー??」
「みー??」
うん、その
近づきたくねぇだろうよ、本当に
花子さんは、気にしないでくれているけれど
近づきたくねぇだろうよ、本当に
花子さんは、気にしないでくれているけれど
「若、お飲みになりますか?」
「…蛇城さん、俺、まだ未成年。酒じゃなくてジュースくれるか?それと、その恰好、どうにかならないか?」
「いえ、その……私は、人の視線がある場所は苦手で…」
「…蛇城さん、俺、まだ未成年。酒じゃなくてジュースくれるか?それと、その恰好、どうにかならないか?」
「いえ、その……私は、人の視線がある場所は苦手で…」
それはわかるが、その口裂け女スタイルはどうにかならないものか
蛇城さんからジュースを受け取りつつ、自分の周りで花見と言う名の宴会をしている組の皆を見て、俺はこっそりとため息をついた
蛇城さんからジュースを受け取りつつ、自分の周りで花見と言う名の宴会をしている組の皆を見て、俺はこっそりとため息をついた
そう、今日は獄門寺組の花見なのだ
組の皆と一緒に花見に来るのは、毎年恒例の行事
毎年毎年、学校の知り合いと顔を合わせないことを祈りつつの花見だ
…あぁ、そりゃ、もう
どう見ても極道な組の皆といる場所は、あまり見られたくない
いや、組の皆が嫌いだ、と言う訳ではない
ただ……クラスメイトに、極道関係者である事は、あまり知られたくない
組の皆と一緒に花見に来るのは、毎年恒例の行事
毎年毎年、学校の知り合いと顔を合わせないことを祈りつつの花見だ
…あぁ、そりゃ、もう
どう見ても極道な組の皆といる場所は、あまり見られたくない
いや、組の皆が嫌いだ、と言う訳ではない
ただ……クラスメイトに、極道関係者である事は、あまり知られたくない
知られてしまえば
きっと、今までのような生活は送れないだろう
皆、俺と距離をおいてくるに決まっている
特別に親しい相手が、クラスメイトにいる訳でもない
せいぜい、都市伝説関係で少し親しい相手がいる程度ではあるが、それでも今よりも距離をとられる、と言うのは、精神的にあまりよろしい状態じゃない
小鳥遊のような対応をしてくる相手は、稀有なのだ
普通だったら、極道関係者だとわかった瞬間、距離を置くに決まっている
獄門寺組は地域密着型の極道、カタギの人間には迷惑をかけない、と言うのが信条ではある
だが、一般人から見れば…極道なんて、皆、同じなのだから
きっと、今までのような生活は送れないだろう
皆、俺と距離をおいてくるに決まっている
特別に親しい相手が、クラスメイトにいる訳でもない
せいぜい、都市伝説関係で少し親しい相手がいる程度ではあるが、それでも今よりも距離をとられる、と言うのは、精神的にあまりよろしい状態じゃない
小鳥遊のような対応をしてくる相手は、稀有なのだ
普通だったら、極道関係者だとわかった瞬間、距離を置くに決まっている
獄門寺組は地域密着型の極道、カタギの人間には迷惑をかけない、と言うのが信条ではある
だが、一般人から見れば…極道なんて、皆、同じなのだから
「みー?けーやくしゃ、どうしたのー?」
ぺふんっ
花子さんが、膝の上に乗ってきた
かっくん、と首を傾げてくる
花子さんが、膝の上に乗ってきた
かっくん、と首を傾げてくる
……花子さんとの付き合いも、思えば今年で7年くらいだろうか?
ただの虐められっこでしかなかった俺が、花子さんと出会ったことで都市伝説契約者となり
そして、親父のうっかりで極道の家の者だとバレ、クラス全員から距離を置かれるようになって
小学校を卒業するまで続いたその状態、耐えられたのは、恐らく、花子さんがいたからだろう
いつでも無邪気な花子さんに、多かれ少なかれ、俺は癒されている
戦いの時は花子さんに頼らざるを得ないのだから、日常生活でくらいは頼ってばかりではいけないと思うのだが
ただの虐められっこでしかなかった俺が、花子さんと出会ったことで都市伝説契約者となり
そして、親父のうっかりで極道の家の者だとバレ、クラス全員から距離を置かれるようになって
小学校を卒業するまで続いたその状態、耐えられたのは、恐らく、花子さんがいたからだろう
いつでも無邪気な花子さんに、多かれ少なかれ、俺は癒されている
戦いの時は花子さんに頼らざるを得ないのだから、日常生活でくらいは頼ってばかりではいけないと思うのだが
「…いや、何でもない。花子さん、何か食べるか?」
「食べるー!」
「食べるー!」
ぽふぽふと頭を撫でながら訪ねれば、元気に答えられた
それなら料理を取ってくる、と言えば、にじにじと膝から降りる
……花子さんの姿は、組の皆には見えていない
突然料理が消えたように不自然に見られては困る
花子さんの傍に、料理をもって行ってやろう
それなら料理を取ってくる、と言えば、にじにじと膝から降りる
……花子さんの姿は、組の皆には見えていない
突然料理が消えたように不自然に見られては困る
花子さんの傍に、料理をもって行ってやろう
「お袋、稲荷寿司とか、少しもらうぞ?」
「えぇ、もっていきなさい」
「えぇ、もっていきなさい」
お袋の傍らにあった花見弁当から、いくつか見繕って皿に盛り付けていく
…皆は、いい具合に酔っ払ってきているようだ
うん、頃合見計らって、もっと距離とろう
酔っ払いに巻き込まれるのだけは御免だ
…皆は、いい具合に酔っ払ってきているようだ
うん、頃合見計らって、もっと距離とろう
酔っ払いに巻き込まれるのだけは御免だ
「いやー、それにしても、今日は天気もいいし。花見日和だな」
「その割には、周りに花見客がほとんど見えんのぉ」
「その割には、周りに花見客がほとんど見えんのぉ」
うん、そりゃな
俺達に関わりたくないから、他に客いたとしても、周囲にはいないだろうしな
俺達に関わりたくないから、他に客いたとしても、周囲にはいないだろうしな
「俺らの他は、あっちの集団さんくらいか」
「どんな集まりなんだろうな、あれ。あの鎧着た奴が一番偉いようだが」
「どんな集まりなんだろうな、あれ。あの鎧着た奴が一番偉いようだが」
-------っ!!??
思わず、皆の言葉を聞いて……その視線の先を、追って
一瞬、眩暈のようなものを感じる
思わず、皆の言葉を聞いて……その視線の先を、追って
一瞬、眩暈のようなものを感じる
(…「首塚」と、その関係者か…)
うん
見覚えのある集団が…こっちから、さほど離れていない場所で、花見をしているのが、見えた
昨年の秋祭りの後にあった「首塚」主催の宴会の時に見た姿が、多数見受けられる
……っつか、いいのか
明らかに「首塚」トップの祟り神がいるけどいいのか
真昼間から姿を現していてもいいのか
見覚えのある集団が…こっちから、さほど離れていない場所で、花見をしているのが、見えた
昨年の秋祭りの後にあった「首塚」主催の宴会の時に見た姿が、多数見受けられる
……っつか、いいのか
明らかに「首塚」トップの祟り神がいるけどいいのか
真昼間から姿を現していてもいいのか
「……まぁ、いいか………翼さんの姿も見えるし、後で改めて挨拶しに行こう」
マッドガッサーの騒動の時、ちらりと顔を合わせ
そして、つい最近の騒動で、日景の家の関係者だとわかった相手
一応、挨拶をしておかないと
そして、つい最近の騒動で、日景の家の関係者だとわかった相手
一応、挨拶をしておかないと
………うん
組の酔っ払いから逃げる、いい口実になりそうだし
組の酔っ払いから逃げる、いい口実になりそうだし
花子さんに渡す料理を持ち出しながら、俺は小さくため息をついた
……「首塚」関係者に、クラスメイトがいませんように
いたとしても、こっちに気付いていませんように
いたとしても、こっちに気付いていませんように
そう、祈るしかない現状に、ため息は止まらなかった
おわる