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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 悪意が嘲う・悪意が消えたその後に-03

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 化死窪喪血の騒ぎが終結した後
 その、迷惑極まりない最凶生物兵器を作り出した張本人は

「……ったく、何だってのさ、揃いもそろって…人が、折角作ったって言うのに…」

 …見事に、酔っ払っていた
 元々、酒にあまり強くないマドカ
 少し飲んだだけで、酔っ払ったようである

 そのマドカに、絡まれて
 秀雄は、いつも通りの対応をしている

「…あれを食物と認めることなど出来まい」
「どうしてさぁ?」
「………食した人間を殺すような物体、食物ではない。毒か猛毒か、生物兵器か…………もしくは、ダークマターだ」
「あの女の子は死んでないじゃないのさぁ」

 ……確かに
 どうやら、大門 望の友人らしい少女は、飛び跳ねる化死窪喪血を口にしても、奇跡的に生きていた
 しかし、あれは俗に言うギャグキャラ修正とかそう言うものの賜物であり、通常ならば、あの程度ではすまされまい
 それこそ、桜餅……いや、錯羅喪血を口にした一年生になったらのように、よくて一口で気絶
 へたをしたら、絶命する

「あたしは……一生懸命、作ったのにさ…」
「…………」

 それは、わかっている
 あれだけ、無駄に自信たっぷりだったのだから
 マドカ本人なりに、精一杯作った物だったのだろう
 その結果が、生物兵器だっただけで……いや、生物兵器を作り上げてしまう事自体が問題なのはさておき、だ

 一応、あんな騒ぎになって
 マドカなりに、それなりにショックを受けて、少しは反省しているらしい
 問題は、その反省が生かされるかどうかなのだが…
 …マドカの事だ
 きっと、斜め上の方向に、いかすことだろう
 恐らく、次に料理を作った時には、更に殺傷力のあがった生物兵器が出来上がるに違いない
 何故か、彼女は努力すればするほどに、料理の殺傷力はあがりつづけていく
 これも、一種の才能と言うべきなのだろうか
 存在してはいけない才能だとは想うのだが

「……今日は、翼が料理を作ると言っていたのだから、お前が無理に作る必要はなかっただろう」

 幸いにして、息子は彼女の破壊的な料理の才能を受け継いではおらず、きちんと飲食できる物を作り上げる
 今、自分達の前に置かれている重箱の中身とて、翼が作ったものだ
 金を支払う価値を感じるレベルで、美味い

「そう、だけどぉ………どうせなら、あたしだって……翼や、あんたに…料理、食べてもらいたかったんだよ…」

 酔っ払った状態で、こてん、と秀雄に寄りかかりながら
 マドカが、呟くように、言う

「……あの子は……あたしの、たった一人の……………子供、何だから…」
「………」

 たった一人
 そう
 この世でたった一人の、マドカが産んだ子供

 もう、マドカは子供を産めない
 翼を産んだ時、無理をしすぎたのだ
 当時、まだ18歳だったマドカ
 特に、体が弱かったりといった問題はなかったはずなのだが……初産に、早すぎたとでも言うのだろうか
 彼女の体は、出産には耐え切れず
 もう、二度と子供を産めない体になった

 だからこそ、マドカはマドカなりに、翼を大切にしている 
 自分が産んだ、産む事ができた、たった一人の子供だから
 もっとも、その感情の伝え方がうまくいっていないせいで、その愛情もつい最近まで、まったく伝わっていなかったのだが

 …自分も、人の事は言えないが
 損な生き方しかできない女だ

「………んぅ…?」

 そっと、マドカの頬に触れる
 己の身勝手な罪の被害者の一人であるマドカ
 酔って、この状態での発言も、聞かされた言葉も、全て覚えていないだろう事を考えて
 こう、告げる

「………お前は、ただ。もう他の男の元になど行かず……私の傍に、いればいい」

 ぼそりと告げた、その言葉に
 マドカは、どこか幸せそうに、笑い
 秀雄にもたれかかったまま、上機嫌な笑みを浮かべ続けたのだった



誰得と言いつつ終われ




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