一方、別の場所では
「ひっでぇ怪我だなぁ?」
心配してきているような
しかし、どこか軽い声
…聞き覚えのあるその声に、繰は嫌悪の表情を隠さない
しかし、どこか軽い声
…聞き覚えのあるその声に、繰は嫌悪の表情を隠さない
「可愛いのが台無しだぜ?」
「……何の用よ」
「……何の用よ」
H-No.360
繰にある意味で似た、しかし、決定的に違う能力を持った、歩くセクハラ魔人
…その、繰が大嫌いな男の、背後に
彼女の見覚えのない黒服が、立っていた
顔に、大袈裟な手術痕のような縫い目がある、大柄な黒服だ
繰にある意味で似た、しかし、決定的に違う能力を持った、歩くセクハラ魔人
…その、繰が大嫌いな男の、背後に
彼女の見覚えのない黒服が、立っていた
顔に、大袈裟な手術痕のような縫い目がある、大柄な黒服だ
「……A-No.18782……………その蟲毒、こちらに渡してもらおうか」
「…私の一存では何とも。上司と相談の上でお願いしたいのですが」
「…私の一存では何とも。上司と相談の上でお願いしたいのですが」
大柄な黒服の言葉に、A-No.18782は、胡散臭い笑みを浮かべながら、そう答えた
繰は、体の痛みを堪えつつ、A-No.18782に尋ねる
繰は、体の痛みを堪えつつ、A-No.18782に尋ねる
「…ちょっと、何よ、あのデカいのは」
「G-No.1……H-No.360の上司ですね。あまり、現場に出てくる立場ではないはずなのですが」
「G-No.1……H-No.360の上司ですね。あまり、現場に出てくる立場ではないはずなのですが」
やや、疑問を含んだA-No.18782の言葉が聞えていたのだろう
くっく、と笑いながら、HはGを見あげる
くっく、と笑いながら、HはGを見あげる
「上司命令だから、仕方ないよなぁ?G」
「………」
「………」
Hの言葉に、Gは答えない
無表情の中に、僅かに不機嫌そうな感情を滲ませるだけだ
Hの言葉を半ば無視し、GはA-No.18782を見下ろす
無表情の中に、僅かに不機嫌そうな感情を滲ませるだけだ
Hの言葉を半ば無視し、GはA-No.18782を見下ろす
「…A-No.18782、こちらも、上司命令でな…………その蟲毒、危険なく解除できるよう、こちらで分析する必要性がある」
「では上司同士で話をつけていただいて、こちらの上司から正式に命令があればという事で。担当の子に無茶はさせたくないですし、ね?」
「……………」
「では上司同士で話をつけていただいて、こちらの上司から正式に命令があればという事で。担当の子に無茶はさせたくないですし、ね?」
「……………」
A-No.18782の返答に、Gがかすかに眉をひそめる
その様子に、Hはくっく、とどこか楽しそうに笑った
その様子に、Hはくっく、とどこか楽しそうに笑った
「とりあえず、G。そっちの嬢ちゃん治療してやれや。蝦蟇の油は持ってきてるんだろ?」
「………」
「え?ち、ちょっと」
「………」
「え?ち、ちょっと」
懐から、古ぼけた小さな小さな壷を取り出し、近づいてくるGに繰は警戒する
何せ、あの大柄な体に、顔の縫い目だ
敵意や悪意がなかったとしても、威圧感がある
何せ、あの大柄な体に、顔の縫い目だ
敵意や悪意がなかったとしても、威圧感がある
「警戒しなくとも、大丈夫だと思いますよ?彼は、H-No.360と違って真面目ですから」
「俺が真面目じゃないってかい?」
「俺が真面目じゃないってかい?」
真面目な訳ないだろう、歩くセクハラ魔人
繰が、そう突っ込みを入れようとした
繰が、そう突っ込みを入れようとした
その時、だった
「…おぉっと、おいでなすったか」
「………っ!」
「………っ!」
中華黒服が、姿を現す
本物か、偽物か
どちらでもいい
叩き潰す!!
本物か、偽物か
どちらでもいい
叩き潰す!!
「G、それとそっちの……えーと、腹黒そうな奴。その嬢ちゃん連れて、どっか行ってろ」
「っちょ…何を、勝手な事を……っ」
「こっからは、お子様は見ちゃいけない18禁タイムの時間だ。ゆっくり、怪我の治療してもらってな?」
「何、馬鹿な事言ってんのよ、このど変態っ!?」
「っちょ…何を、勝手な事を……っ」
「こっからは、お子様は見ちゃいけない18禁タイムの時間だ。ゆっくり、怪我の治療してもらってな?」
「何、馬鹿な事言ってんのよ、このど変態っ!?」
Hの言葉に、ぎゃーぎゃー突っ込む繰
A-No.18782は、繰の怪我の具合とHの様子を見て…ふむ、と考え
A-No.18782は、繰の怪我の具合とHの様子を見て…ふむ、と考え
「…ひとまず、怪我の治療を優先しましょう。今の状態では、効率的に戦うのも難しい」
「ちょっと!?あんな変態の言う事を聞けっての?」
「………」
「ちょっと!?あんな変態の言う事を聞けっての?」
「………」
…騒ぐ繰の様子を、眺めつつ
Gは、こっそりとため息をついた
………また、あの男は馬鹿な発言を
Gは、こっそりとため息をついた
………また、あの男は馬鹿な発言を
Hは、つまりは
自分が、相手を殺している様子を、繰に見られたくないだけなのだ
Hは、己が相手を八つ裂きにして殺す姿を、あまり他人に見せようとしない
見せる相手は、よほど信頼している相手か………いつ、殺しても問題ないという相手、だけだ
自分が、相手を殺している様子を、繰に見られたくないだけなのだ
Hは、己が相手を八つ裂きにして殺す姿を、あまり他人に見せようとしない
見せる相手は、よほど信頼している相手か………いつ、殺しても問題ないという相手、だけだ
「………H-No.360、ここは任せたぞ」
「はいはいっと。それじゃ、お仕事しますかねぇ」
「はいはいっと。それじゃ、お仕事しますかねぇ」
ざわり、髪を伸ばし始めながら
Hは酷く酷く残酷に……笑った
Hは酷く酷く残酷に……笑った
to be … ?