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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - ビター・スウィート・ビターポイズン-10

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だれでも歓迎! 編集
 世の中には、毒が多すぎる
 人の命を奪う、ビター・ポイズンが

 それに対して、スウィート・ポイズンがあまりにも少なすぎる
 きっと、人の命を奪う毒によって消されてしまっているのだろう
 スウィート・ポイズンと言う存在は、ビター・ポイズン毒を前にしては、あまりにも脆く儚い存在だ
 きっと、誰にも知られぬまま、消えていっているスウィート・ポイズンも、世の中には相当数いるのだろう

 そのことを考えるたび、俺が出会ったスウィート・ポイズンは幸福な奴だと思う
 あまりに優しく、慈悲深い、甘ったるいスウィート・ポイズンそのものな男
 あの優しい黒服は、幸運にもたくさんの存在に護られている
 命を狙われながらも、それ以上に護られ、救われ
 そして、本人もまた、たくさんの存在を救い続ける

 本人に、戦う能力はあまりないかもしれないが
 あの感染する優しさが人を惹き付け、あの黒服は護られ続けるのだろう
 スウィート・ポイズン中毒の俺としても、あの黒服に何かあったならば、動かずにはいられないから


 ……一度
 たった、一度だけ
 あのスウィート・ポイズンよりも、さらにさらに強力なスウィート・ポイズンに遭遇した事がある

 あれは、ククージィと一緒に世界中を回っていた最中の事だ
 そのスウィート・ポイズンもまた、たくさんの存在に護られていた
 どうやら、「組織」から狙われていたらしいあの男は、「組織」に見付かるリスクなど、一切着にする様子なく
 そして、平気で自分の身や命を投げ捨てかねない方法でしか、他者を救えないとしても、迷わずその方法を実行しようとする男だった
 …まぁ、周囲が必死に、あの男が犠牲にならずにすむ方法を探そうとした理由も、納得だ

 あまりに優しすぎた男
 カンタレラと呼ぶに相応しいような、極上のビター・ポイズンすら救おうとした男
 最早、殺さなければ多大な被害を出すであろう、あの悪党を、殺す手段しか選べなかったあのスウィート・ポイズンは、酷く悲しそうな表情をしていた
 きっと、世界中の誰もが、あのビター・ポイズンが死んだところで、悲しみはしないはずだった
 しかし、あの男は、そんな奴のために悲しんで見せたのだ

 あの時
 俺は、あのスウィートポイズンを恐ろしいと思った
 どうすれば、あそこまで優しくなれるのだろうか
 あの黒服よりも、さらにさらに優しい、触れた者を取り返しの使いほど強い中毒者にさせてしまうスウィート・ポイズン
 あの男の傍にいた者達は、あの男のためならば平気で命を投げ捨て、他者を犠牲にするだろう


 スウィート・ポイズンたちの厄介な所は
 本人達に、自分が人を惹きつけていると言う自覚がない点だ
 あの黒服も、あの男も、全く自覚症状がなかった
 自分達が、甘ったるいスウィート・ポイズンである事に、カケラも気付いていない
 だからこそ、あいつらはスウィート・ポイズンなのだが


 きっと、あの男も、今でも誰かを救い続けているのだろう
 いつ命を落としてもおかしくない奴だったが、きっと、生きている
 周囲に生かされている
 スウィート・ポイズンはある線より強くなると、周囲に生かされる存在なのだ




「…はぁ」

 そんな事を、舞散る桜を眺めながら、彼、祐樹 ペリシャは考えていた
 …何を、一人で突っ立って、今年で19歳になるにも関わらず、そんな厨2病全開な事を考えていたかと言えば
 はっきり言って、現実逃避、である

「……どこに行ったんだ、ククージィは」

 迷子である
 新年の初詣に続いて、また迷子である、この青年
 どうも、人の多い場所では、計約都市伝説であるククージィと逸れやすいらしい
 一応、携帯は持っている、が…
 ……ククージィが携帯を持っていない以上、意味がない

「………はぁ」

 さぁて、どうしたら良いものか
 あちらに、何やら騒がしい、あんまり近づかない方が良さそうな集団はいるが…

「…なぜか、あそこにスウィート・ポイズンがいそうな気はするが…迷惑かけたくないしなぁ」

 本当に、どうしようか
 情けない迷子は、深く深く、ため息をついて、現実逃避を続けるのだった



終われ



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