「さてと」
高元からの返答を聞いた後、出道はにこりと笑って、秀と高元を見つめた
…何とも、嫌な予感がする
…何とも、嫌な予感がする
「それじゃあ、もう一つの用件なんだけど……ほら、うちの学校、春に英会話講師が一人やめて、その補充ができてなかったでしょう?その後釜が、ようやく見付かったんだよ」
なるほど
それだけを聞けば、良い話だが
わざわざ、自分達にその話を聞かせているという面で、嫌な予感がする
それだけを聞けば、良い話だが
わざわざ、自分達にその話を聞かせているという面で、嫌な予感がする
「その、新任講師も、都市伝説関係者でね」
…やっぱりか
軽い頭痛すら、感じてきた
軽い頭痛すら、感じてきた
「もし、校内で都市伝説関係の問題が起きたら、協力してくれるって言うから。そう言う意味でも、君達二人とは先に顔を合わせた方がいいと思って」
そう言う事か
まぁ、役に立つ戦力ならば、ありがたいが……人体模型のような変態だったらいらない
まだ、油断はできない
まぁ、役に立つ戦力ならば、ありがたいが……人体模型のような変態だったらいらない
まだ、油断はできない
「…そう言う訳だから。入っておいで」
校長室の、奥の部屋
そこに、出道は声をかけた
なるほど、そこに待機していたらしい
そこに、出道は声をかけた
なるほど、そこに待機していたらしい
………
…………
……………
…………
……………
返事がない
誰も、出てこない
誰も、出てこない
「あの、校長先生…?」
「ん~…ちょっと待ってて」
「ん~…ちょっと待ってて」
不安そうな声を出した高元に、出道は苦笑して
立ち上がり、奥の部屋の扉の前に向かう
立ち上がり、奥の部屋の扉の前に向かう
「ほら、出ておいでー。大丈夫だよ、とって食べるような人はここにいないから」
そう、声をかけて
ぐい、と扉を開けた
ぐい、と扉を開けた
「っわ………っとと!?」
びたんっ!
…扉の前で、出ようか出ないか、迷っていたのだろうか
その人物は、出道が扉を開けた勢いで、前のめりに校長室に入り込んできて…無様に、転んだ
…扉の前で、出ようか出ないか、迷っていたのだろうか
その人物は、出道が扉を開けた勢いで、前のめりに校長室に入り込んできて…無様に、転んだ
「だ、大丈夫ですか?」
「あぅぅ………う、うん……大丈夫……」
「あぅぅ………う、うん……大丈夫……」
高元に声をかけられ、よろよろと、その人物が立ち上がる
黒い髪に黒い瞳、褐色の肌をした西洋系の顔立ちの…若い青年だ
背は、秀より少し低いくらいだろうか
だが、体格は秀と比べれば、随分ひょろりとしている
黒い髪に黒い瞳、褐色の肌をした西洋系の顔立ちの…若い青年だ
背は、秀より少し低いくらいだろうか
だが、体格は秀と比べれば、随分ひょろりとしている
「えぇと……あぅぅ、その……え、英会話講師として、学校町に来ました、ディラン・ドランスフィールドです……よ。よろしくお願いします…」
おろおろ、おどおどとした態度で、そう、自己紹介してきた青年…ディラン
秀は、じっと、ディランを見つめて…
秀は、じっと、ディランを見つめて…
「チェンジ」
と
一言、あっさりとそう告げた
一言、あっさりとそう告げた
「あはは、荒神君。風俗とかじゃないんだから、チェンジは無理だなぁ」
「黙れ昼行灯。もっとマシな人材はなかったのか」
「あ、荒神先生。校長先生に向かって昼行灯呼ばわりはちょっと…それと、本人を目の前に、それは言いすぎかと」
「黙れ昼行灯。もっとマシな人材はなかったのか」
「あ、荒神先生。校長先生に向かって昼行灯呼ばわりはちょっと…それと、本人を目の前に、それは言いすぎかと」
秀のあんまりにもあんまりな言動に、苦言を呈す高元
秀は小さくしたうちすると、仕方なく、ディランに向き直る
秀は小さくしたうちすると、仕方なく、ディランに向き直る
「…それで。お前の契約都市伝説は、何なんだ」
「あ…えぇと、その……ぼ、僕は、都市伝説、そのもので………インキュバス……淫魔、です…」
「あ…えぇと、その……ぼ、僕は、都市伝説、そのもので………インキュバス……淫魔、です…」
………
…………
……………
…………
……………
重い
重い沈黙が、校長室内を支配して
重い沈黙が、校長室内を支配して
「チェンジ」
と
再び口にした秀の言葉が、その沈黙を打ち破る
再び口にした秀の言葉が、その沈黙を打ち破る
「だから、チェンジは無理だなぁ」
「黙れふざけるな。ただでさえ一歩間違うと風紀がアレになるこの学校に、何を招きいれている」
「まぁまぁ。彼は、人を襲ったりしないから大丈夫だよ……それと、彼、父さんの紹介でさ。断れなくて」
「結論はそこか。現場の苦労もちったぁ考えろこの野郎」
「あぅぅぅ……御免なさい御免なさい…」
「黙れふざけるな。ただでさえ一歩間違うと風紀がアレになるこの学校に、何を招きいれている」
「まぁまぁ。彼は、人を襲ったりしないから大丈夫だよ……それと、彼、父さんの紹介でさ。断れなくて」
「結論はそこか。現場の苦労もちったぁ考えろこの野郎」
「あぅぅぅ……御免なさい御免なさい…」
秀と出道のやり取りを、おろおろと見つめているディラン
高元は、この状況についていけないのか、半ば呆然としていて
高元は、この状況についていけないのか、半ば呆然としていて
…この学校町に、契約者として生きる以上
平穏はないのか、と秀は半ば、諦めるしかないのだった
平穏はないのか、と秀は半ば、諦めるしかないのだった
終われ