アットウィキロゴ

「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 夢幻泡影-11

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
(裂邪>ふあ~ぁ・・・さむっ。学校行きたくない・・・あー、7時か。「おはスタ」に間に合うな。

裂邪は冷える体のあちこちを摩りながら、
階段を下りてリビングに向かうと、ミナワが水玉模様のエプロンを着て弁当を作っていた。

(ミナワ>あ、おはようございます、ご主人様♪
(裂邪>おはよー。 毎朝すまないな、弁当作ってくれて。 たまには休んでくれていいんだぞ?
(ミナワ>いえいえ、ご主人様の為なら一日三食作りますよ!
(裂邪>いや、それは流石に親父にバレるからやめてくれ;
    でも、ミナワの作る弁当はホントにうまいからな。
(ミナワ>そんな・・・///
(裂邪>いやマジマジ。 俺の作る弁当なんか比じゃないよ。 母さんの手料理よりうまい。
(ミナワ>もう・・・ご主人様ったらぁ///

エプロンで顔を隠すミナワ。 何この雰囲気。絶対中学生がする会話じゃないだろ。
父親が朝早くから仕事に行ってるからとはいえ、これは許されるのか。
そんな言葉が己の影から飛んでいることも知らずに、裂邪はテレビの画面をつけた。

(裂邪>もうアンガールズこの番組でしか見なくなったな~。 あ、そうだ。
(ミナワ>? どうかしましたか?
(裂邪>いや、今日は早く帰れるからさ。そろそろ食料を買いに行かなきゃ。 お前も行くか?
(ミナワ>へ?あ、あの・・・そ、それってデーt―――
(裂邪>ち、ちがっ!いや、その、えっと・・・い、イヤならいいんだけど?
(ミナワ>と、とんでもないです! 喜んでお付き合いさせていただきます!
(シェイド>朝カラ何ヲ言ッテルンダオ前達ハ。

裂邪の影からスッと、シェイドが現れた。
2人きりだった空間がいきなりぶち壊されたので2人は慌て出す。

(裂邪>なっバババババカっそんなつもりじゃ!
(ミナワ>そそそそそうですよ!ねぇご主人様?

シェイドはフードを被っている所為か、そもそも顔が無いからなのか、表情がわからない。
が、2人はこの時だけは、睨むような視線を感じざるを得なかった。



(裂邪>よし、それじゃ行ってくるわ。
(ミナワ>はい! お気をつけて!
(裂邪>バク、ウィル。 いつも通り我が家の護衛は任せたぞ。
(バク>バァ~ァククゥ(あくび)・・・了解バク。
(ウィル>がってんでい! 旦那も頑張って下せえ!
(裂邪>おう。 じゃ、行ってきます!

裂邪は元気良くドアを開け、通学路を歩いていった。
知っての通り、シェイドは裂邪の影に溶け込めるので、常に彼と共に行動できるが、他の3人はそうはいかない。
故に、彼等だけは家で留守番していなければならないのだ。
尤も、シェイドの『シャドーダイブ』でどこでも連れてこられるのだが。



学校にて―――
ガラガラ、と教室の扉が開く。裂邪が登校する時間は結構早く、
周囲には「真面目な生徒」という概念が植付けられている。
地味に学級委員なんて任せられているのも、この学校に以前の彼を知る者がいない事を教えてくれる。
逆に言えば、それだけ今の裂邪は、意外にも評判がいいのだ。 どれほどかというと―――

(男子>おう裂邪、おはよう!
(裂邪>おう、おはよう。
(女子>黄昏クン、今来たばかりなのにごめんね。この問題がわからなくて・・・
(裂邪>どれ?・・・あぁ、この問題は―――

挨拶はきちんとする、訊かれた問題は丁寧に教える・・・今までの裂邪は何処へ行った。
何故、こんなことになってしまったのか。
ターニングポイントは「あの日」。 学校町に初めて来た日・・・つまり、「ミナワと出会った日」だ。
この事実から、彼にとって「ロリ」とはどんなものなのかよくわかるだろう。
どうやら「ロリ」は時に世界を変えるようだ。
そして裂邪は、若干だが頭はいい。 特に記憶力はかなりのものである。
例えば・・・丁度良い、授業が始まるようだ。

《国語》
(先生>今日から清少納言の「枕草子」を勉強します。
    まずは読んでもらいましょうか、えっと・・・黄昏君!
(裂邪>“春はあけぼの やうやう白くなりゆくやまぎは 少しあかりて”―――
(先生>ん? 黄昏君、教科書は?
(裂邪>忘れました。
(一同>インテル入ってる!?

《生物》
(先生>ゾウリムシは草履のような形、ミドリムシは緑色だからそんな名前になったんだ。
(男子>せんせー、じゃあ「アメーバ」は何なんですか?
(先生>アメーバ? アメーバは・・・
(裂邪>ギリシャ語で「変化」。
(男子>マジで!?
(先生>よく知ってたな・・・忘れない内にメモしておこう。

《化学》
(男子>先生、周期表全部覚えられたらテストで100点とれますか?
(先生>取れるかも知れんが、無理だろ。 ストロンチウムまでが限界だな。
(裂邪>イットリウム ジルコニウム ニオブ モリブデン テクネチウム ルテニウム ロジウム―――
(先生>今度のテスト、周期表は絶対出すからな。
(女子>黄昏クン一人勝ち!?

 ・・・大体こんな感じだ。 記憶だけが重要で無い数学と物理は苦手らしいがな。
体育は割愛させてもらおう。
あと、見た目に反して手先が器用だったりする。 家庭や美術なんかでは大活躍だ。
このように、今まで裂邪は悪を演じ続けていたにもかかわらず、
突然ただの中学生に成り下がってしまったのだ。

(裂邪>[てかシェイド、さっきからゴチャゴチャうるさい。]
(シェイド>[コウシテオ前トイウ者ヲ世間ニ教エテヤッテイルノダ、有難ク思エ。]
(裂邪>[意味わからん。 チャイム鳴るから黙ってろよ。]



そして昼休み―――机を寄せ、友達同士で弁当を食べたりする時間だが、裂邪は一人教室を出た。

(女子A>ねぇ、黄昏クンって昼休みいつもどこに行ってるの?
(女子B>屋上よ。 一人でご飯食べてるんだって。
(女子C>え!? 黄昏クン友達いないの!?
(女子B>声が大きいよ! そもそも黄昏クンってこの町のコじゃないでしょ?
(女子A>あ~、まだ馴染めてないのかな?

それもあるだろうが、実はもっと別な理由があった。

(裂邪>・・・弁当はうまいんだが・・・これは教室では食えんからなぁ・・・

枯れ葉が風に舞う誰もいない屋上で、一人裂邪は弁当を食べながら呟く。
弁当に詰められた白米の上には、ピンク色のハートが大きくかたどられていて、
「ご主人様へ」と書かれていた。
これが誰かに見られれば、流石にまずいだろう。彼は毎日そう思いながら食べていたのだ。



図書室―――裂邪は本の虫でもある。 食後はいつもこの図書室で本を読んでいるのだ。
が、ここでだけ裂邪の悪の心が現れるのだ。
一見すると、彼は静かに本を読んでいるただの真面目そうな中学1年生だ。
しかし問題は「本の内容」なのだ。 今日読んでいる本は「アドルフ・ヒトラー」の本。
この本を読み出す前は「アル・カポネ」、「ムッソリーニ」・・・
誰か気づけ。ここに悪人の芽があるぞ。
まぁ、もちろんそんな真面目そうなヤツを見かけたら、いつかは起こりうる事がある。

(1年男子>先輩、アイツですよ。 この間話したムカツク奴。
(2年男子A>確かにムカツクな。真面目そうに本なんて読みやがって・・・
(3年男子A>1回シメちまうか。




放課後、校舎の裏で呼び出された裂邪―――相手は10人くらいで、学年は様々。

(3年男子B>おい!話聞いてんのか!? お前状況わかってんだろうなぁ!?
(2年男子B>何とか言ってみろや!

裂邪は怒りは今、最高潮に達しようとしていた。
この後ミナワと買い物に行く約束をしていたにもかかわらず、呼び出しを喰らったからである。

(裂邪>・・・つまんねぇことで呼び出しやがって・・・
(3年男子A>あぁ? もっかい言ってみろ!


5秒後

(不良達>すみませんでしたぁ!

彼等は裂邪に土下座して謝った。 別に裂邪は誰も殴ってなどいない。
強いて言うなら、校舎の壁に、大きな爪で引っかいたような傷痕があるだけだ。

(裂邪>わかりゃいいんだ。 俺は急ぐから帰るぞ。 あと、このことは誰にも喋るな。
    若いのに、あぁなりたくなかろう?
(1年男子>はい! 誰にも喋りません!
(裂邪>今から俺は自分の影に潜るという人並外れた技をやってのけるが、それも喋らないな?
(3年男子B>誓って他言致しません!
(裂邪>じゃあ、帰るからな。 もうこんなつまらんことで他人を呼び出したりして迷惑かけんな。
    見てるとはらわたが煮えくり返りそうになる。
(不良達>はい! これから一切致しません!
(裂邪>シェイド、『シャドーダイブ』。

裂邪は自分の影にスゥーっと溶け込み、家の方に走っていった。
疲れはするが、障害物や信号が無い分こちらの方が早く着くのだ。

(裂邪>(しかし・・・正義のがうつったかな・・・あぁヤダヤダ。)



そして黄昏宅―――

(裂邪>ただいま! 遅くなってごめん!
(ミナワ>おかえりなさいませご主人様♪
(ウィル>おかえりなせぇ旦那ァ!
(裂邪>直ぐ着替えるから、準備しててくれ!
(ミナワ>は、はい! ・・・ご主人様とお買い物・・・フフッ♪ シャ~ボンだーま~とーんーだ♪
(バク>・・・黒のお兄さん、あれは許されるでバクか?
(シェイド>放ッテオケ。 今更何モカモ手遅レダ。


(裂+ミ>いってきまーす!
(ウィル>おう!気をつけて行っておくんなせえ!
(シェイド>アァ、スマンガマタ留守番頼ムゾ。
(バク>了解バク~

シェイドは直ぐに影に溶ける。何だかんだ言いつつも、空気を読んだのだろう。
裂邪とミナワに2人きりの時間を与える為に。

(裂邪>・・・そういえば、外で2人きりって初めてだな。
(ミナワ>あ、はははははい! そそそそうですね!
(裂邪>落ち着けw 俺まで緊張するw
(ミナワ>ご、ごめんなさい!
(裂邪>あぁ、今更なんだが、別に敬語で喋ってくれなくてもいいんだぞ?
    友達みたいに接してくれれば。
(ミナワ>そんな! ご主人様はご主人様なんですから!
(裂邪>そ、そうか。ならいいけど。 ・・・ミナワってさ、苦手なものとかある?
(ミナワ>私ですか? う~ん・・・特に無いですね;
(裂邪>そっかぁ。 俺実は「犬」が苦手でな?
(ミナワ>えぇ!? 本当ですか!?
(裂邪>あぁ。 バクとウィルには言うなよ? 俺が3、4歳ぐらいの時の話なんだがな、―――

その数分後、ミナワが裂邪の前で初めて大爆笑したという。



近所のスーパーマーケット―――
買い物カゴに野菜を入れていく裂邪。
その隣には、顔を真っ赤にしてずっと下を向いているミナワの姿があった。

(ミナワ>・・・///
(裂邪>・・・まぁ、なんだ。 気にするなよ、ちょっと笑っただけなんだからw
(ミナワ>すみません・・・お恥ずかしいところをお見せしてしまって///
(裂邪>いや、逆に嬉しかったよ。 お前が涙流して笑ってくれたことなんてなかったしw
(ミナワ>ご主人様・・・
(裂邪>お、もうすぐクリスマスだな。 ついでにケーキでも買って皆で食うか?
(ミナワ>は、はい!

そしてケーキもカゴに入れ、レジを通る裂邪。 勿論「袋はいりません」はちゃんと言った。

(ミナワ>やっぱりエコバック持参なんですね。
(裂邪>あぁ。 自然に優しい支配者になりたいからな。
    あ、ケーキ入れるのに氷貰ってった方がいいかな? 帰ってすぐに皆で喰うし。
(ミナワ>・・・シェイドさんとバクさんとウィルさんって、ケーキ食べられるんですか?
(裂邪>・・・あ、忘れてた。
(ミナワ>・・・・・・。
(裂邪>・・・・・・プッ、ククク・・・

結局笑いを堪えられなかった2人。 しかし、ミナワは早くも笑うことに慣れたようである。

(裂邪>あ、そうだ。 ちょっとゲームコーナー行かせてくれ。
(ミナワ>ゲームコーナー・・・ですか?


ゲームコーナー―――

(裂邪>あっれー!? この「ターミナル」かなり古いカード入ってるよorz
    この時期は「ジェネクス」の筈なのに・・・
(ミナワ>・・・なんですかコレ?
(裂邪>あ、そういや見せたことなかったっけ。
    「遊戯王」っていってな、ギネスに載ったカードゲームなんだ。
(ミナワ>ギネスにですか!? すごいですね~・・・
(裂邪>で、これはその「遊戯王」のアーケードゲームで、
    100円入れるとカード1枚が出てきて・・・
    「百聞は一見にしかず」だな、やってみるか?
(ミナワ>いいんですか?
(裂邪>いいよ、どうせ俺の金だし。

裂邪はコイン投入口に100円玉を入れ、「スピードデュエル」を選択。
下のカード取り出し口から白く輝くカードが飛び出した。

(ミナワ>わぁ綺麗♪ それになんだかかっこいいですね!
(裂邪>グ、『グングニール』!? そういや1枚も持ってなかったっけ・・・
    しかしシンクロだけだtあ、財布の中のカード出し忘れてたみたい。
    丁度いいや、これも使え。

実は雰囲気をよくしようとシェイドが入れたなんて事は秘密。

(ミナワ>えっと、この黒いところにあわせるんですか?
(裂邪>そうそう。 ミナワは初心者だからその1番上の奴押してみてくれ。
(ミナワ>はい。

パッと見、カップルにも見えなくはないが、妹にゲームのやり方を教えている兄に見えなくもない。

(ミナワ>えっと、このあとどうすれば・・・
(裂邪>まずはこいつを召喚するか。 このカードをタッチして・・・
(ミナワ>(あぁ・・・ご主人様が私の近くに・・・)
(裂邪>・・・ミナワ?
(ミナワ>え、あ、はい! こ、このカードでしたよね?


数分後―――

(ミナワ>あ、勝ちました・・・
(裂邪>おぉスゲェ! まさか早速『グングニール』出せるとは。 お前才能あるんじゃね?
(ミナワ>いえいえ、ご、ご主人様のお陰です///
(裂邪>いや、絶対才能あるって! あ、そのカードやるよ。
(ミナワ>え!? いいんですか!?
(裂邪>あぁ。 今度デッキ作ってルールも教えてやるよ。 シェイドもルール知ってるし。
    これと違って、実際はデッキの枚数が4倍になるから、戦略も広がって楽しいぞ?
(ミナワ>はい! ありがとうございます!
(裂邪>よし、そろそろ帰るか?
(ミナワ>はい―――あ、すみません、少々お待ちください。

タッタッタッ、とミナワはおもちゃ売り場の方へ走っていった。
追ってみると、どうやらシャボン玉玩具に興味津々のようだ。

(裂邪>・・・やっぱ好きなんだな、シャボン玉。
(ミナワ>あ! す、すみません///
(裂邪>いやね、前から思ってたんだけど、毎回ストローに息吹いてシャボン玉出すじゃん?
    でかいの作る時って苦しくない?
(ミナワ>そ、それが・・・実は、その通りなんです。
(裂邪>だよな。 俺それだけが気がかりでさ。 それで今日はお前についてきて貰おうと。
(ミナワ>え?

彼はフフン、と鼻で笑った後、水色の大きな枠状の、シャボン玉を作るおもちゃを手に取る。

(裂邪>もうすぐクリスマス、だろ? ちょっと早いクリスマスプレゼントだ。
(ミナワ>そ、そんな・・・わ、私・・・
(裂邪>俺を守り続けてくれてありがとう。 これからも俺達を守ってくれ。でも、無茶だけは絶対するな。
    俺にとって、シェイドも、バクも、ウィルも、そしてお前も、大切な仲間だし、家族だからな。

裂邪が言い終わった瞬間、ミナワの目から大粒の涙が溢れ出し、声をあげて泣き出した。

(裂邪>ぅわうち! いや、こんなところで泣かれたら俺が泣かしたみたい―――
(ミナワ>だってぇ・・・わたし・・・ひっく・・・
     ご主人様のお役に・・・まだまだたててないのにぃ・・・ぐすん・・・

泣きじゃくるミナワを、裂邪はそっと抱きしめた。

(裂邪>・・・役に立ってるか立ってないかは、俺が決めることだ。 お前が気にすることじゃない。
    それに、お前が俺のそばにいてくれるだけで、俺は強くなるんだ。十分役に立ってるよ。
(ミナワ>んふぅ・・ご主人様ぁ・・・
(裂邪>落ち着いたら、これ買って早く帰って、皆でケーキ食べような。
(ミナワ>・・・はい・・・♪



日は既に落ちていた。 スーパーマーケットを出て、家路を急ぐ。

(裂邪>ちょっと遅くなっちまったな。 あいつら大丈夫かな?
(ミナワ>すみません、私の所為で・・・
(裂邪>気にするなって。 暗いから足元に気をつけ―――

とその時、ふわりとした触感の冷たいものが、鼻の上に落ちて溶けたような感じがした。
見上げてみると、白いものがふわり、ふわりと舞い落ちてくる。

(ミナワ>・・・雪、ですね。
(裂邪>道理で寒い訳だ。上着も買ってくか?
(ミナワ>もう、買いすぎですよご主人様?
(裂邪>ウヒヒヒwそれもそうだなw んじゃ、せめてあったまるようにくっついて帰るか?
(ミナワ>・・・ご主人様のいじわるぅ///



さらに数分後―――

(裂+ミ>ただいまー!
(バク>お・・・遅い・・・バク・・・
(ウィル>お帰りなせぇ旦那ァ! ミナワの姐さん!
(裂邪>ケーキ買ってきたぞ! 飯食ったら皆で食うか!
(バ+ウィ>おぉ~!
(ミナワ>あ、皆さん食べられるんですね;
(裂邪>そうらしいな; バク、お前「夢喰い」じゃなかったのか。 ウィル、お前口どこだよ。
(バク>ケーキは別腹バク! それに夢だけ食って生きていけるわけないんだバク!
(ウィル>あっしは口こそありやせんが、食うことはできるんでい!
(裂邪>お前らつくづく不思議な奴だな。
    まぁいいや、俺とミナワは手ェ洗うから、その間に飯の準備しといてくれ。
(バク>OKバク~
(ウィル>がってんでい!
(裂邪>シェイドはこの野菜をよろしく。 今日はチャーハンと餃子だ。
(シェイド>了解シタ。

父親は警察官だから、帰るのはいつも夜中だ。
当然母親は今、弟と共に前の町にいるから、食事の仕度は全て彼がやる。
だが、彼は一人ではない。 我々という仲間が・・・いや、家族がいるのだから。

(シェイド>(家族、カ・・・フフ、後ノ「支配者」ニハ微塵モ合ワン言葉ダ。
       ソコモ、裂邪ノ良サナノカモ知レナイナ。)
(裂邪>シェイド! ボーっとすんな! チャーハンが焦げる!
(シェイド>・・・シカシ裂邪ヨ、
      私ノヨウナ格好ノ者ガキッチンデフライパンヲ持ッテイル光景ヲ想像シテミヨ。
      カナリシュールナ光景ダゾ?
(裂邪>朝からどうしたんだお前は!?

その夜は、かなり賑やかになったそうだ。





翌日―――

(裂邪>おはよー。
(女子A>あ・・・ねぇ黄昏クン、ちょっといい?
(裂邪>ん? 今日はどの問題?

裂邪は自分の席について、水筒のお茶を飲む。

(女子A>・・・黄昏クンって・・・彼女いるの?

その瞬間、裂邪は口に含んでいたお茶を盛大に噴出した。 幸い彼女にはかからなかったが。

(裂邪>ゲホッゴホッ!
(女子A>あぁ! ごめんね急にこんなこと訊いて!
(裂邪>ど、どこd―――いや、何故そんなことを?
(女子A>え、昨日スーパーマーケットで、
     黄昏クンと小学生くらいの女の子が歩いてるのを見かけて・・・
(男子D>おいおい、それじゃ裂邪がロリコンみたいじゃねぇかw

「ロリコン」。この言葉は彼の心臓にグサリと突き刺さった。 とその時、廊下から怒声が響いた。

(3年男子A>コラァ! 裂邪さんに失礼な事言ってんじゃねぇぞ!
(男子D>ヒィ!? ごごめんなさい!?
(裂邪>んあ、何だお前らか。 朝っぱらから何のようだ?
(2年男子A>昨日は本当にすみませんでした。
       お詫びに今月のVJ買ってきたんで、どうぞ受け取ってください。
(裂邪>マジで!?『ラーの翼神竜』付属の!? どこにも売ってなくてさ~、
    ありがと~お前ら気が効くな。

学級委員が、不良生徒に上から目線で話している。
この瞬間、この教室にいる全ての生徒が思った―――黄昏裂邪はすごい奴だ、と。
ちなみにこの日以降、裂邪の周りを不良が取り巻くようになったとか・・・

   ...END

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー