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連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者-59a

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「………許す、ねぇ?」

 くっく、と笑う黒服H…広瀬 宏也
 エーテルに対し、肩をすくめて見せた

「そのセリフは、是非、お嬢さんに聞かせてやってくれや………あのお嬢さんが死にたがりなのは、あんたもわかってるようだしな?」

 そうだ
 ヘンリエッタは、死にたがっている
 殺されたがっている

 しかも、ただ殺されるだけでは満足しない
 何よりも誰よりも無残に、残酷に、惨めに
 一度ではなく、何度も何度も何度も、殺されたいと、そう本気で願ってしまっているのだ
 まるで、それこそが、己の罪の清算になるとでも言うように

 彼女は疲れ果てたのだ
 罪に塗れた己の生に
 ……人間ではなくなってしまった、人生に
 だから

「俺はお嬢さんに、俺達の復讐が終わった時………「殺してくれ」って、頼まれてるんだよ」

 宏也の、その言葉に、辰也が眉をひそめた
 どうやら、初耳だったようだ

 ………待て
 「復讐が終わった時」?

 宏也の言葉に…若干の、違和感を覚えたエーテル
 それに気付き、宏也は再び、どこか意地悪く笑った

「…気付いたな?俺達の復讐にゃ、お嬢さんは含まれちゃいねぇよ」

 宏也の言葉に、辰也も続ける

「……少なくとも、俺の方の実験には、そいつは関わっていない。それに、俺はH-No.0に関しては、どんな姿をしているのかすら知らない。名前だって、たった今知ったぞ」

 宏也はお嬢さんとしか呼ばなかったから、という辰也
 どうやら、彼らの復讐には、元々ヘンリエッタは含まれていなかったらしい
 …もっとも、宏也の方は「せんみつ」と言う言葉が似合う嘘吐きである
 どこまで、その証言を信用してもいいものかどうかはわからないが…

(…お嬢さんが、自分を殺すよう頼んだのは……きっと、真実なのだろうな)

 彼女は、裁かれたがっている
 彼女にとって、宏也は自分を裁くに相応しい存在なのだろう

「さぁて、俺達は、お嬢さん相手にゃ復讐する気はないぜ?俺も、一時期よりはお嬢さんに優しくしてやってるつもりだしな」

 じ、と
 宏也の視線が、エーテルを射抜く

「……だから。是非、お聞かせ願いたいもんだね?……あの狂人の剣の対策、って奴をな」

 少しでも情報がほしい
 確実に……復讐を、やり遂げるために

 そうとでも言うように、復讐者2人は情報を欲するのだった






to be … ?





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