三面鏡の少女 62
真樹をスルーして教室を出た龍一、委員長、繰の三人
「彼、ちょっとウザいけど嫌われるほどじゃないわよね? 何で10人にも頼んで断られてんの?」
「えっと、何て言うか……悪い人じゃないんだけど、間が悪いというか」
「待ってくれって! 折角なんだから男二人女二人の方が良いだろうし、俺が宮定と並べば委員長も獄門寺とカップr」
即座に振り返った委員長が、すぱんと平手を打ちつけるように真樹の口を塞ぎ
何を言っていたのか聞き損ねた龍一と繰は、何があったのかと首を傾げる
「な、何でもないよ? あんまり大きい声で騒ぐと皆に迷惑だからね?」
口を塞いだ手で顔をぎりぎりと締め上げられて、と言っても委員長の力だから別段痛いわけではないが、ここまでやられれば流石に多少なりとも察するのだろう
真樹は把握したという意思を込めて、口を押さえる手をとんとんと叩く
訝しげな視線を向けたまま、そろりと手を離す委員長
「つまり委員長が龍一の事を好きってのは黙ってれb」
再度、すぱんと口を塞がれる真樹
真剣な眼差しで、状況が判らない二人に気付かれないように「何も言わないで」という意味を込めて首を振り、真樹も改めて理解したと頷く
「騒がないし大人しくしてるから。頼む、一生のお願い」
「うっさい、ついてくるな」
狼狽した委員長に助け船を出すように、繰が即座にばっさり斬って捨てる
「学園祭に寂しい思い出を残したくないんだよ。何だったらディラン先生も呼んでk」
先程の委員長と同じように、即座に手のひらで真樹の口を塞ぐ繰
ただ違うのはその握力で、ぎりぎりと頬に指をめり込ませ顎を締め上げる
「どこからその話を聞いたのかなぁ、手前ぇは?」
「女子が話してたのをたまたま通り掛かりに聞いただけなんだけど。あとすっげぇ痛い痛い痛いギブギブギブ」
こめかみに青筋を浮かべて、完全にヤンキー状態で睨みつけてくる繰に、全く動じた様子も無く普通にギブアップを宣言する真樹
「つまり男の話とか抜きで普通にしてれば、俺一緒に行ってもいいよね?」
後の接客の事を考えて、ギリギリ痕が残らない程度に締め上げていた指を離し、繰は溜息を吐く
置いていくより目の届く範囲に居た方がまだマシだ
「二人ずつの方が良いっていうのは不本意ながら同意しとくわ。こいつは大人しくしてるように私が見張りながら歩くから、委員長は獄門寺とペアでお願い」
「連れて行ってくれるのは嬉しいんだけどヘッドロックが地味に痛いというかでも胸が当たって結構嬉しいだだだだだだだだっ!?」
察しの良い人間が聞いていれば、即座に把握できた人間模様だが
朴念仁の龍一、奥手の委員長、恋愛オンチの繰という面子では、空気を読めない真樹の力でも進展させるのは難しいのであったとさ
「彼、ちょっとウザいけど嫌われるほどじゃないわよね? 何で10人にも頼んで断られてんの?」
「えっと、何て言うか……悪い人じゃないんだけど、間が悪いというか」
「待ってくれって! 折角なんだから男二人女二人の方が良いだろうし、俺が宮定と並べば委員長も獄門寺とカップr」
即座に振り返った委員長が、すぱんと平手を打ちつけるように真樹の口を塞ぎ
何を言っていたのか聞き損ねた龍一と繰は、何があったのかと首を傾げる
「な、何でもないよ? あんまり大きい声で騒ぐと皆に迷惑だからね?」
口を塞いだ手で顔をぎりぎりと締め上げられて、と言っても委員長の力だから別段痛いわけではないが、ここまでやられれば流石に多少なりとも察するのだろう
真樹は把握したという意思を込めて、口を押さえる手をとんとんと叩く
訝しげな視線を向けたまま、そろりと手を離す委員長
「つまり委員長が龍一の事を好きってのは黙ってれb」
再度、すぱんと口を塞がれる真樹
真剣な眼差しで、状況が判らない二人に気付かれないように「何も言わないで」という意味を込めて首を振り、真樹も改めて理解したと頷く
「騒がないし大人しくしてるから。頼む、一生のお願い」
「うっさい、ついてくるな」
狼狽した委員長に助け船を出すように、繰が即座にばっさり斬って捨てる
「学園祭に寂しい思い出を残したくないんだよ。何だったらディラン先生も呼んでk」
先程の委員長と同じように、即座に手のひらで真樹の口を塞ぐ繰
ただ違うのはその握力で、ぎりぎりと頬に指をめり込ませ顎を締め上げる
「どこからその話を聞いたのかなぁ、手前ぇは?」
「女子が話してたのをたまたま通り掛かりに聞いただけなんだけど。あとすっげぇ痛い痛い痛いギブギブギブ」
こめかみに青筋を浮かべて、完全にヤンキー状態で睨みつけてくる繰に、全く動じた様子も無く普通にギブアップを宣言する真樹
「つまり男の話とか抜きで普通にしてれば、俺一緒に行ってもいいよね?」
後の接客の事を考えて、ギリギリ痕が残らない程度に締め上げていた指を離し、繰は溜息を吐く
置いていくより目の届く範囲に居た方がまだマシだ
「二人ずつの方が良いっていうのは不本意ながら同意しとくわ。こいつは大人しくしてるように私が見張りながら歩くから、委員長は獄門寺とペアでお願い」
「連れて行ってくれるのは嬉しいんだけどヘッドロックが地味に痛いというかでも胸が当たって結構嬉しいだだだだだだだだっ!?」
察しの良い人間が聞いていれば、即座に把握できた人間模様だが
朴念仁の龍一、奥手の委員長、恋愛オンチの繰という面子では、空気を読めない真樹の力でも進展させるのは難しいのであったとさ