アットウィキロゴ

ジード(北斗の拳)

登録日:2026/07/07 Tue 08:33:04
更新日:2026/09/01 Tue 00:50:10
所要時間:約 4 分で読めます






だ...だれだ! だれがこんなことを!!

Z(ジード)のメンバーと知ってのことか~~~~っ!!


ジード(Z-666)とは北斗の拳の登場人物である。

【配役】

蟹江栄司(旧テレビアニメ版
柴田秀勝1986年劇場版
田中大文(北斗の拳 世紀末救世主伝説
石塚堅(パンチマニア)
立木文彦(ウイルスバスター)
金光宣明(ケンシロウ伝)
宮坂俊蔵(北斗無双シリーズ
森嶋秀太(DD北斗の拳2
土田大(リバイブ)
乃村健次(北斗の拳-FIST OF THE NORTH STAR-)


【概要】

「北斗の拳」世紀末世界の名産のモヒカン共。その先陣を切った男がジードである。
左側頭部に「Z-666」と書いてある。
バイクを駆り村を襲う野盗集団『Z(ジード)』を率いるヒャッハー軍団であり、登場当初は近辺の村の頭痛の種になっていた。
そのリーダーのジードはかなりの巨漢で非常に強く、場面によってはデビルリバース並に巨人化している事もあり*1、コイツに敵うやつはいないとも思われていた。

同時に意外と冷静さや知恵もあり、妙な死に方をした手下に対して別のヤツらが「小型の時限爆弾みたいなもの」と言った際に
「いや 今の時代にそんな精巧な武器が残ってるはずはねぇ」と返す一面もある。
また手下どもが犠牲になった際には怒りを顕にしたりするなど、仲間意識も強かった。
向こうからもタメ口ながらも慕われているらしく、案外仲間意識は強めである。

ちなみに前述の通り、口に出すとリーダーも軍団名も「ジード」となる。
漫画版では集団の方は『Z(ジード)』と称されているので、この項目でもそれに倣う事とする。
なお、旧アニメ版では組織名のみ『Z(ジード)」とされ、リーダーの方は「Zの頭」として、あくまで名無し扱いになっている。

ギアチェンジ式の肉体強化一本で戦い抜く魔物のサックスブルーの本の持ち主ではないが、バイクを愛するという共通点はあるので案外雷句誠先生は名前の元ネタの一部にしたのかもしれない。


【来歴】

北斗の拳が始まって真っ先に登場するのがコイツ。
車で移動する集団を見つけたジードは部下たちに命じ、ヒャッハー*2する部下と共にそれを襲撃。女性すらも容赦なく殺害し、水と食料をたんまりゲットする。
「ヒャッハ水だ~!」*3
集団は結構な量の札束も持っていたが、彼らは「今じゃケツをふく紙にもなりゃしねえってのによぉ!*4」とそれをゴミのように捨て去った。
「どうしてお尻をふく紙にならないの?」→「いい質問だ、お金の紙は凹版印刷という技術で作られているんだ、凹版の印刷は普通の印刷と違いインクが盛り上がっていて細かな凸凹がヤスリのように肌を傷つけてしまうんだ」

だがその喜びも束の間。
偵察隊として派遣した連中が何者かに殺害されるという事件が起こる。
更に彼らは内側から破壊されたかのような不可解な死に方をしており、辛うじて息のあった部下は今際の際に「ほくと」という言葉を発すると爆死した。
小型爆弾を疑う部下に対し、ジードはその死に様に首をかしげながらも読者向けにそのような精巧な武器は既に存在しないと返し、次の標的をとある村に定める。

それはリンが住まい…主人公、ケンシロウが迷い込んだ村。
まんまと襲撃し多数の村人を殺害、更に幼い少女のリンを人質に取り「抵抗をやめろ!さもなくば小娘の首を引きちぎるぞ!」と叫びありったけの食料を要求する。
村人は捕まったリンを見捨てて戦おうとするが…そこに飛び込んだのがケンシロウ。
リンは、子供で足手まといかつ口も利けない自分に慈悲を向けた心優しき格闘家を救いたいと思い「ケンー!来ちゃだめー!」と叫ぶ。
「助けて」ではなく「来ちゃダメ… 自分はどうなってもいいから死んではだめ」と悲しき叫びをあげる少女。
だからこそケンシロウはモヒカン軍団を、隠された拳法「北斗神拳」で屠っていく。

身体が内側から爆発して内臓や骨を地面に撒き散らす手下たちの姿に、ケンシロウこそが偵察隊を壊滅させた張本人であると知り怒りを露わにするジード。
更に近づくケンシロウは、ジードに無数の突き…北斗百裂拳をお見舞いし、リンを奪還する。
しかしジードは「蚊ほどもきかんわ」と全く痛みを感じず、更に食い下がろうとするが…。


「おまえは もう死んでる……」*5


その宣言の直後、体が爆裂して内臓が飛び出し、頭が真っ二つに割れて死亡。
断末魔の叫び「い!?」と割と地味なものであった。
そして頭領の死亡を持ってして『Z(ジード)』はこの世紀末から姿を消したのだった。
ちなみに旧アニメ版では断末魔がかなり長くなり、「おあだぐびべ、ひでぶぅ!!!*6」と、作中初の「ひでぶ」発言者となった。
更に旧作ではこの時の北斗百裂拳でケンの代名詞の上着破りも初披露している
(旧作の第一話が有名な為勘違いされがちだが、原作での初上着破りは「てめえらに今日を生きる資格はねぇ!」のシーン)




【考察】

てなわけでコイツらの役割は北斗世界のチュートリアル
モヒカン軍団、弱者は老若男女お構いなしに皆殺し、暴れまわった代償にケンシロウにやられるという敵役のテンプレをこなしただけでなく、
「技術力は衰退しており精巧な武器は残っていない」「既に現金に価値はない」「その現金に聖徳太子が書かれており舞台は日本」*7と言うセリフとヒャッハーな行動だけで世紀末がどんな世界かわかるようにしている。
初回だから少し説明的なのは御愛嬌。

また見た目はめっちゃ強そうなマッチョな巨漢*8にも拘らず、遥かに小柄で細身なケンシロウ(といってもケンシロウも身長185cmで十分ガタイが良いのだが)に傷一つ付けられずあっけなく敗れるという、主人公はドチャクソ強い事を表すかませ犬という役割も果たしている。
地味なところでは骨や内臓などの体の作りから「こんなんなったけど種族的には人間です」という説明も兼ねている。

ただし北斗の悪党どもの中では比較的悪辣さは控えめな方であり、リンを人質に取った際も「抵抗をやめろーーっ!」「食料だ! ありったけの食料を持ってこい!」とあくまで食料を要求することが目的であった。
(ちなみにPSゲーム版では異なり、胸に7つの傷を持つ男=ケンシロウの捜索のためであり、「仲間の復讐」が目的)。
人質という交渉手段を取った、言い換えると最初から皆殺しにするのではなくあくまでも殺すというのを選択肢の一つに置いているのであり、後に登場する欲望のままに無辜の民を殺害するテンプレモヒカン達に比べると大分理性的な対応である。
また、ケンシロウの正体を知った際には「俺の部下を殺したのはお前か!」と怒りをぶつけており、部下を使いつぶすのが当たり前の世紀末の悪党においては、珍しく身内に対して一定の情を示すキャラクターとなっている。
この次のエピソードが手段としての悪事ではなく、悪事そのものを楽しんで嬉々として無力な人々を虐殺する見事になまでの悪辣さを発揮し、ケンシロウを本気で激怒させるスペードであり、ジードよりもさらに残酷・過激な方向へとシフトアップしている。
そんなスペードとの対比として、第1話の最初の敵として強すぎず弱すぎず、キャラクター性としてもむやみに濃すぎず、あくまでも世界観を象徴する敵としていかにもちょうどいい塩梅に収まっているのがわかる。

言うなれば北斗の拳におけるジーン蜘蛛男ルーミアのような「あんま強くなくキャラ的にも特筆すべき点は無いが、主人公の最初の敵なのでその煽りで知名度が高い」役割である。
その為に、キャラクター自体は単なるチンピラAでしかないのに、外伝作品での登場は異常に多く、基本的に声優も兼役無しの豪華仕様となっている。(初代アニメの蟹江氏は後にデビルリバースを演じているがそれはそれ。)

ただし、見た目が北斗特有のモヒカン雑魚*9かつケンシロウにいいとこなしにやられたため誤解されがちだが、リンの村くらいなら壊滅させられる集団を率いていたことは忘れてはならない。
実際、作中でも女性含めた数人を虐殺してるのに悪さが控えめという印象を持たれがちな辺り色々おかしい。
作中ではこいつらに対する恐怖で村人も思考が野蛮な方向になっており、バットからも「村の連中なんかZ(ジード)にかかったら1分ももちゃしねえ」と評されている。
上述のように首領のジードも巨漢かつ知性を感じさせる言動もあり、ケンシロウに成敗されなければもっと犠牲者を増やし、巨大な集団になっていた可能性もあったのではないだろうか。
実際に旧作オリジナル設定としてアニメコミックのキャラ相関図ではシンとジードの間に主従関係を示す関係線が書かれていたようだ。




【外伝等】

トキ外伝 銀の聖者

アミバに焚き付けられ、奇跡の村を襲う暴徒集団として登場。
500人を超える大集団を率いて村を襲い逃げ出す村人もいる中、トキを信じ団結する村人やジュウザの助けもあり村を攻めきれず、最後はトキがジードの記憶を奪ったことで撤退する。
同作品の中盤のヤマにして、中ボスというなかなか優遇されたポジションをもらったと言える。

北斗の拳 拳王軍ザコたちの挽歌

北斗の拳のモヒカンに着目した作品。ファーストモヒカンであるジードも勿論登場している。
Z(ジード)』が壊滅した際にノブ達がリンの村に訪れ、村長が「北斗現れるところ乱あると言うやつじゃ!」と当時の惨状を語った。
曰く「肉片が飛び散って後片付けが大変だった」との事。確かにジードだけじゃなくその辺のモヒカンも基本殺したらそのままだし後始末は大変そうだ。

北斗の拳 世紀末ドラマ撮影伝

演者はプロレスラーの木村正。初っ端から片手でリンを持ち上げるというかなり大変な演技をさせられている。
当初の予定ではケンシロウの拳法によって血反吐を吐いて死ぬ予定が、それを「演じる」人形が不具合で大爆発。パイプに通していた演出用の血が飛び散り、パイプ自体も内臓のように飛び出てしまう。
しかしこの爆発を気に入った監督がこのアクシデントのシーンをそのまま採用、世紀末ドラマ撮影伝の始まりとなったのだった…
木村は一連のアクシデントを見て「お…俺が爆発したぁ!!」というパワーワードを残した。
とはいえ爆発が無ければ割と地味な絵面というのは漫画の序盤でも描写されており、監督も「連続ドラマとしては十分に奇抜な設定だがもう一押し欲しい」と思っていた。
「もっと…もっと派手に!!殴る蹴るの末に内部から爆発する!これぞ暗殺拳北斗神拳だぁ!!ザコも爆発させっぞ!全員撮り直しだぁ!!」
なお、木村本人は「お茶の間が地獄絵図になるっすよ!!」「…まず放送できるんすか?」とごもっともな指摘をしていたし、更には「放送の審査通らないんじゃ…」「友達にドラマ観てって言えないじゃない!」とバットら子役にまで心配されていた。
ちなみにデビルリバースと演者が同じという設定であるが、これは旧アニメ版で声優が同じだったことに由来する中の人ネタと思われる。

あと、「ケツを拭く紙にもなりゃしねえってのによぉ!」も監督の独断による変更であり、「この時代にカネなんて宝の持ち腐れだぜ~!」というセリフで「知性を感じる」からと没にされた。
ケツを拭く紙の発想は役者がトイレでYouはShock!な状況に立たされたことから生まれている。

リボルテック北斗の拳EVOLUTION

海洋堂のアクションフィギュア。
2008年に「爆裂!ジード団」の商品名で、第一弾のケンシロウと同時に発売された。
リボ北斗は「可動」や「造形』のみならず「遊び」にもこだわったシリーズで、例えばトキであれば頭部を差し替えてアミバにすることもでき、ファルコは義足を根元から外せる上に元斗皇拳を再現するための「LED内蔵腕」が付属、砂蜘蛛に至っては「仮面の脱着可能」「忍棍妖破陣付属」「頭部の差し替えでモブ修羅にもできる」「複数購入すれば呪龍羅斬陣*10の再現が可能」というプレイバリューの鬼のようなアイテムとなっていた。
……そのおかげである一人の漢が深い悲しみを背負うことにもなったのだが、それはまた別の話である。
そして、ジードはその商品名通り爆裂して内臓や骨が見えているモードに変形するというギミックを搭載。しかも顔まで含めて差し替えなしの完全変形*11であり、普段は内臓や血飛沫のパーツも全て中にしまっておけるという、凄まじい拘りが詰まった代物である。
もちろん内臓も骨も相応に作りこまれているので、子供に買い与えるのなら注意しよう。
展開ギミックの影響で上半身の可動がやや制限されるものの、可動フィギュアとして不自由するほどではなく、かなり表情がつけられる。
武器として斧が付属しており、相手役のフィギュアを用意してやれば無辜の弱者相手にヒャッハーする場面も再現可能である。
流石に現在では1万円越えのプレミア価格で取引されているが、定価は初版が2371円、再販版も3888円とかなり安価であり、数を揃えやすいのも利点だった。
ちなみに、翌月に同ブランドで発売されたレイにも輪切りにされた牙一族が付属する。

AC版北斗

流石にプレイアブルキャラにはなっていないが、あるステージの背景に登場している。
宿星の拳士達が世紀末バスケ激闘を繰り広げている背後で、ジード一行はある村から略奪をするべく村人達と戦っている様子が描かれている。ケンシロウ助けに行ってやれよ

北斗の拳 世紀末救世主伝説

概ね原作通りだが、前述の通りリンの村を襲撃する目的が食料の略奪ではなく、仲間を殺した「胸に7つの傷の男」、つまりケンシロウへの復讐になっている。
部下にやけに甲高い声かつ「ジー↑ドォ↓!」といった感じの妙な発音で彼を呼ぶものがおり、世紀末シアターではよく音声素材にされている。
断末魔は原作の「い!?」を発展させて、「い!?いが、いぎ、いぐ…いげごあぁ!!」。

パンチマニア 北斗の拳

初級コースのステージ1で登場。何故か頭のタトゥーが「Z566」になっている。
最初に戦う敵という事で弱い。奥義中はパッドの起き上がり密度が大きく上がるが、時計回りに順番に起き上がるので焦らなければ対処は容易。
原作と同じく北斗百裂拳でトドメを刺し、断末魔の叫びは「なんだと~?…あ、あああ、あべし!」

北斗無双

幻闘編では牙一族と同盟を組んでいる。





上記以外でも有名かつ印象的な雑魚のため、北斗の拳を最初から最後まで再現するようなゲームでは大方一面ボスである。
下手な拳士よりゲームに登場しているのではないだろうか。





お前か!俺の記事を追記修正したのは!!

この項目が面白かったなら……\ジー↑ドォ↓!/

最終更新:2026年09月01日 00:50

*1 特に北斗百裂拳を喰らった直後。原作、TVアニメ版、劇場版、ZERO ケンシロウ伝いずれでも確認できる。

*2 原作の表記では「ヒャッホ~!!」電子版は「イヤッホーッ!!」だが、同場面がLINEスタンプ化された際は「ヒャッハ~!!」と表記されている。

*3 「ツ」がデカい。電子版では「ヒャッハッハッ」とちゃんと小さくなっていた

*4 旧アニメでは「何の役にも立ちゃしねえ」「鼻紙にもなりゃしねえよ!」という形に変更

*5 原作の表記では死んでるが正しい、死んでいるは他媒体

*6 セリフとは言い難い発音で、何を言おうとしていたかは謎。

*7 -FIST OF THE NORTH STAR-ではぼかされてるが渋沢栄一っぽい紙幣となっている。

*8 TVアニメ版のキャラクター設定画を見る限り身長は推定235cm程。

*9 というか、北斗の拳の雑魚モブのイメージを作ったのがこのジードであろう。

*10 カイオウ配下の修羅が使った技。手に鎌みたいな武器を装着した修羅が肩車して敵を圧倒する。

*11 胴体を展開してから顔を180°回転させることで、通常状態と爆裂状態が入れ替わる仕組みになっている