「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - トイレの花子様-03

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

トイレの花子様 03


今日も女子トイレに入る。正直もう抵抗は無いが、まあ都市伝説のせいなんだから変態じゃないよな?

コンコン

男「花子様ー、男登場で~す。」

???「え?なんで女子トイレに男の声がするの!?キャー変態!!助けてぇぇ!!」

普通の生徒がいるなんて計算外だ!慌ててトイレから駆け出そうとする。
声でバレてるだろうが、顔を見られなければまだなんとかなるハズだ。
しかし俺の退室より早くドアが開く…ああ、人生オワタ…

???「逃げるな!!この変態!!!!」

やだ!50メートルを七秒ジャストで駆け抜ける俺に追い付けるとでも?
姿は見られたが逃げないよりマシだ。カタパルトで射出されるようなスタートダッシュを決めるが・・・


男「おろ?」

何かにつまづき、ズシャーンと盛大にコケる。
もう逃げられない。だが、精一杯の誠意を見せて赦して貰おうと思った。
トイレの中で手を付き土下座をする。

男「なりゆきなんだ!仕方ないんだよ!!俺は女子トイレに入らないといけないんだ!!別に覗き目的じゃなくて、会いたい人がいて・・・だから赦してくれ!いや赦してください!!」

???「女子トイレに入らないとイケない!?立派な変態じゃない!!」

相手の顔を確認しようと顔を上げる…

???「(パンツ)見えるだろうが性犯罪者!!」

顔を見る前に頭を踏みつけられる。
しかしそれで気づいた。

男「この踏まれ心地…花子様!?」

ガバッと頭を上げると、片足を跳ね上げられよろけている花子様がそこにいた。

花「踏まれ心地で気付くなんてやっぱり変態よ・・・でもさすが私の下僕ね。ちょっと褒めてあげるわ。」

花「でも・・・見えるから頭を上げるなって、言ったで・・・しょ!」

跳ね上げられた力を利用し、流れるようで無駄のない理想的な回し蹴り、いや、威力的に廻し蹴りを繰り出す花子様。
息子が悲鳴をあげ、俺は何も言えずに失神した・・・

 ・ ・ ・ ・ ・

目が覚めた時、俺はサンポールのボトルを枕に横たわっていた。
息子を打った時特有の腹痛が無いことから、かなり長い時間気絶していたんだと推理する。

???「目が覚めた?犯罪者。」
花「お前が頭を上げるのが悪いのよ?」

2つの声が花子様から聞こえる。まさか・・・何か別の都市伝説に取り付かれ…

???その2「成果はバッチリりね。フフフ。」

3つめ!?これは本当に・・・

男「おい!!なんかよく分からないけど花子様を返せ!!」

???その3「クス、クスクスクス…可笑しくてしかたないわぁ。返せですって、バカみたい…。」

花「予想以上の収穫ね。これは私の新しい[技能]。有名女性声優の声真似。
今は10人くらいまでマスターしたわ。少年声とか役柄によるバリエーションを含めたら実質25人分くらいできるようになったの。」

なんという技能…。きっと凄い努力をしたに違いない。
花子様は元から能力が高いのに更に努力をしてる。
俺ももっと頑張らないと…。

花「能●さんの真似で[かごめかごめ]歌ってたら生徒に聞かれたみたいでね。
キャーって黄色い声上げて走っていったのよ。これは本人かと思って嬉しかったんだなって自信ついたのよ。」

という自慢も頭には入らない。珍しくシリアスに努力しようと思ってるのだ。

花「ところで、今日何か用があるんじゃない?私に・・・。」

ふと我に帰る。すっかり忘れていた。
しかし俺のことは何でもお見通しなんだな、この人は。
この分じゃ、前日抜いた回数ばかりか、オカズまで言い当てられそうだ。

思い出した要件を伝える。近いうちに戦うであろう都市伝説の情報を。

男「まず一つ、最近学校の窓の外を落ちていく少女を見たという生徒が複数出始めました。窓から下を確認したという生徒が言うには姿が消えていったそうです。
二つめに、白い糸の出没情報が多数。ピアスつけた人間が数人襲われたそうです。幸い、まだ死者や失明した人はいませんが・・・。」


花「一つめは私の仕業だから問題無いわ。少佐の動きはとても参考になるから。

ただ、二つ目はちょっと厄介ね。校外タイプだし・・・。」

男「攻●機動隊見てああゆう無茶したくなる気持ちは分かるけど自重しる。

で白い糸はどうします?」

花「もちろん屈服させるわ。ただ能力低下をどう押さえるか…ん?」

突然ニヤリとしてこちらを向く花子様。なにか嫌な予感が…

艶やかにニヤついた花子様が口にした、テリトリー外の敵に対する作戦。

花「相手を自分のテリトリーに誘い込めば良いのよ。お前が囮になってトイレに誘導なさい。」

嫌な予感適中…。しかし俺にはそれを断る、いや、やりたくても出来ない理由がある。

男「俺ピアスしないから、【白い糸】は釣れないから俺にはムr
花「じゃあ(ピアス)開けなさいよ。私のためにそれくらいしなさいよ、下僕として。」

いやだ!痛いの嫌だ!そういうのマジ駄目なんだよ俺は!

花「この際、私の名前の刻印入りで私の所有物ってことをより明確にしましょ。オシャレなのにするから安心なさい。」

あれ?なんか急に付けたくなってきた気がするぞ。

 ・ ・ ・ ・ ・

翌日、もう完成品が花子様の手元にあった。
花子様ということで花をかたどったモノだが、花というより華って感じでやや複雑な形状。大き過ぎず小さ過ぎず、派手過ぎず地味過ぎず、上品な鈍い輝きを放っていた。
なんかゴスロリチックな書体でHanakoと刻印されていた。

花「純銀製マケドニウムと法儀式済み水銀で作ってあって、(お前以外の)人間には装着できない代物よ。」

男「パーフェクトだ花子様。」

ピアスが出来上がったということは…

花「じゃあそこに座りなさい。開けるから、釘で。」

男「ちょっと待って。今はあまり痛まないらしいピアス開け機があるからそれを使えば良いのでは?」

花「Non!それでは私が楽しくない。ピンバイスは?」

男「Non!それはもうSMというより狂気だ。安全ピンは?」

花「Non!【白い糸】は安全ピンで開けたと聞いた、お前も仲間になるかも知れない。」

人面犬「飴と鞭を両方備え、両者の欲求を満たす方法がひとつだけあるぜ。」

白い人面犬はその方法を言い残し、飼い主と思われる少女の元に駆けて行く。リードを引きずりながら。
花子様と年は大して変わらなそうだ、身長も同じくらいかな?胸は花子様の勝ちだな。

というわけで今、俺の頭は花子様のフトモモ様の上にある。
左耳につけることになったのだが、フトモモに接触する右耳と、花子様特製ピアスをつけて貰える左耳。幸せなのはどっちだろうな?
あ、その両耳を持つ俺だな。フフン。

花「よし、開けるぞ。」

しかし代償として釘で開けることになった。

男「やっぱこえーー!いてえええええええええ!!」

花「大丈夫よ。これはウィンチェスター大聖堂の銀十字を溶かして作った釘なんだから。」

男「ポケットからコ○リの袋出てるって!」

花「コメ○はヘル●ング機関の傘下なのよ!」

こうして、無事(?)ピアスを装着した。準備万端だ。

 ・ ・ ・ ・ ・

本ミッションは、試験的に公園のトイレで戦ってみることになった。
俺たちが戦場に選んだトイレはなかなかキレイで広かった。そして、【白い糸】の出没率が一番高いらしい高架下。この距離およそ300メートル。
花子様はトイレで待機、俺は高架下で待機して【白い糸】に襲われ、花子様のところまで逃げて誘導する。

男(…来た!)

色の濃いレイバンのティアドロップ型のグラサンをかけた若い女性。
禍々しいオーラを発散しながら襲い掛かってくる。

白「オマエモワタシノナカマニシテヤル!!」

作戦開始。足は速いが逃げ切れない速度では無かった。

男(それにしても、都市伝説とはいえ目が見えないのに正確に俺の位置を把握して追尾してくる。聴力だけでここまでやれるのか…?)

走り始めて150メートル、公園に入る。奴との差は約20メートル。イケる。
今日は体の調子が良い。疲れを感じない。ピアスのお陰で体力が上がったのだろう。
ならば、すぐにトイレに駆け込まず、少しでも奴の体力を消耗させようと多少遠回りやフェイントをかけたりした。

男(そろそろだ。花子様のもとに行くか)

公衆トイレ入り口目前まで来たそのとき


足つってコケた。

ヤバイ。マジヤバイ。
一気に血の気が引く。【白い糸】はもう俺のすぐ目の前にいる。
チェックメイトと言いたそうに、俺に手を伸ばす。
もう駄目だと目をつぶる。俺は捕まり凄い勢いで引っ張られた。

おかしい。【白い糸】はターゲットのピアスを耳から毟り取って、傷から露出した白い糸を引き千切ると聞いた。
左耳には何の痛みも無い。目を開けるとそこは女子トイレでした。

花「駄犬の癖に何調子こいて相手を消耗させようなんてしてんの?お前の体力じゃ無理に決まってるでしょ!!
  だいたい、お前にそういう心配されるほど私は弱くないわ!馬鹿にしてるの?」

ものすごい剣幕で怒られた。ふと身の回りを見ると長いトイレットペーパーが床に落ちていた。
そうか、あれは花子様が俺を引きずり込んで助けてくれたのか。

男「でも、ピアスのお陰で体力が上がったし…」
花「そんな効果ないわよ!」

後にプラシーボピアスと呼ばれる事件である。

花「【後で】たっぷり叱ってやるわ…」

そう言った花子様の視線の先に奴はいた。もう完全にテリトリー内だ。

対峙する二人。花子様が口を開く。

花「女の子としてオシャレしたがる気持ちも分かるし、それで失明した悔しさも分かる。
  だからといって他人を巻き込むのは感心しないわ。アナタの自業自得なのにね…まったく性根の腐ったメス豚…。」

相手はピクリとしたが、なにも言わない。

花「それとね、基本的に世の男にとって女のピアスは萌えないしマイナス査定なのよ!」

禿同。花子様の言葉を合図に戦闘が始まる。

白「戦力外ノ男ガ一人ト、オマエノ二人カ。実質タイマン…。
  オマエハ本調子ジャナイ。余裕。」

直線的に突っ込む【白い糸】その周りを華麗な足さばきで回る花子様。
音だけを頼りに、的確な攻撃を繰り出す相手。トイレとはいえ攻めに転じるほど余裕を得られないようだ。

花「耳が良いのね。地獄耳ってやつかしら?じゃあ地獄を聞かせてあげるわ」

花「それともう一つ。私達実は1人じゃないのよ。」

そう言って花子様はあの技能を使う。

能登花子「いっぺん死んでみる?」
釘宮花子「死んじゃえばいいよ。」
田中花子(理)「ジャンクにしてあげるわ!」
田中花子(敦)「男ぉぉぉぉ!そいつをよこせぇぇぇ!」
井上喜花子「正々堂々と戦いなさい!」
沢城花子「ジャンク!!」
後藤花子(強)「死んじゃえバインダー!!」
桑谷花子「死になさい☆」
田村花子「少し頭冷やそうか…」
桑島花子「男、証人になってくれるか?正当防衛にしたい。」

以下略、総勢20名

白「多い・・・囲まれた…?」

目が見えない相手に対してこちらが大人数だと錯覚させる。しかも花子様のプロ顔負けの演技力で声のみならずキャラも完全に分けられより効果を増す。そしてさらに・・・

白「耳が…耳がああああああ!!」

反響した20人分の声が混ざり、共鳴を繰り返し、不協和音を生む。
聴覚に優れ、聴覚に依存した[白い糸]のセンサーは機能を失う。

花「どう?地獄は聞こえたかしら?って言っても聞こえないわよね…」

いつもの鞭を召還し、締めに入る。
鞭を振るうが、その鞭は的に当たる音を立てなかった。
代わりに聴こえたのはドムっと鈍い音、続いて何かが壁に叩き付けられる音。

我が目を疑った。
嗅覚と触覚、カンのみで鞭をつかみ、そしてその鞭の持ち主を一気に引き寄せ、そのみぞおちに深々と拳が突き刺さる。
その腕には今まで他所で引き千切ったであろう赤黒いピアス達でできたガントレット。
白「とらえた・・・!」
花「かはッ・・・!?」

痛みに力の抜けた手から鞭は離れ、吹っ飛ばされて壁に叩きつけられる花子様。
そしてそのまま壁にもたれて座った形になり、華奢な身体はピクリともしない。

スンスンと鼻を鳴らして花子様に近づく[白い糸]。
花子様の胸ぐらをつかみ持ち上げる。手足をダラリと下げた花子様は動く気配は無い。

白「私を[性根の腐った雌豚]って言ったわよね…。おなじ目にあってみたら分かるわよ?女王様♪」

皮肉たっぷりにそう言うとピアスの無い花子様の眼に手を伸ばす。

男「花子!!」

様をつけ忘れて呼ぶ。もしかしたら「様をつけろ!!」って怒って復活するかもしれないと思った。
しかし期待は裏切られ、相変わらず花子様は糸の切れた操り人形のようになっている。

ヤツの指がまぶたに触れる。
花子様の綺麗な瞳。アメと鞭を体現したような澄んだ瞳をえぐられるのを黙って見てられない。
いまだに言うことを聞かない足を一喝して、壁に寄り掛かりながらも立ち上がり、手の届いたサンポールのボトルを投げ付ける。

男「俺の花子にこれ以上手ェ出すんじゃねぇよ!」

我ながら恥ずかしい。きっと非常時なのに赤面してただろう。

サンポールが頭に当たった[白い糸]は花子様から手放す。ドサリ、と再び床に崩れ落ちる花子様。

ヤツはこちらに向き直り言った。

白「女王様(笑)の失明する前の最後の視覚がお前の死体ってのも良いわね…。」

まだ聴覚は回復してないハズなのに、今度は鼻を鳴らさず素早く俺に近づく。
ピアスつけたヤツは五感に頼らずに分かるってか。

足のせいで逃げられないから、すぐに捕まった。
だが、俺は諦めない。花子様の番犬くらいにはなるって決めたんだ。
最後まで噛みついて忠誠を示してやるさ。

そう思って事態が解決するなんてことはジャンプの漫画だけらしく、腹部へ例のガントレットによるパンチを食らい意識を刈り取られる。
惨めだ。酷く惨めだ・・・

男「花子様・・・ごめんなさい・・・」

花「いい気に・・・ならないでよ・・・この・・・・・・駄犬・・・・・・・・・。」

意識が消える寸前[白い糸]の後ろに、花子様が立っていた。
驚きと喜びで間一髪、意識を繋ぎ止める。
同じく驚いて振り向いた[白い糸]に弱々しく、しかし巨大な殺意と怒りを込めて言う。

花「ずいぶんと好き勝手やってくれたわね・・・オトシマエはつけてもらうわ。
絶対に・・・絶対にブッ※してやるわ!バラバラに引き裂いて!千切って!!砕いて!!!磨り潰して!!!!
とびきりグロテスクに※してあげるわああああああ!!!!!!」

魔王、覇王、死神、等々の大きな畏怖を込めたどの言葉ですら足りないような迫力。
その美貌をつくる皮膚のすぐ内側まで地獄絵図のような混沌とした恐怖が詰まっているかのような威圧感。

きっとこれから起こること。花子様がすることは、きっと本人としては見られたくないだろう。
でも目を逸らせなかった。俺は花子様が何をしても受け入れられる確信があった。それにここで目をつぶって花子様だけに何かを背負わせるのは嫌だった。

花「・・・」

無言でトイレットペーパーを操る花子様。六本の白い帯が[白い糸]のそれぞれ両手足首、胴、肩に巻き付き、ギュッと締まったと思ったら不気味な音を奏でる。

ブチュブチュと肩とモモの付け根から裂け始める。
裂けた傷口に幅の狭い白い帯が吸い込まれて行く。そしてその細い帯によって、四肢が縦に裂け、同時に胴とお別れする。
その痛みに叫びを上げる事すら花子様は赦さなかった。四肢を裂いた帯の束を口から浸入させる。そして骨と内臓、神経を残して胴は砕け散り、頭部も頭蓋を被う肉は引きはがされる。

さらに花子様は鞭を手にし、宙を舞う肉塊と骨を細かく砕いていき、細い帯に脳と神経を残して、内臓を内側から引き裂かせた。

いまだに落下し切らず宙を舞う肉片を螺旋を巻いた太い帯がギュッと包み、雑巾を絞るようにさらにギュッとねじれた後に消える。
もうただの[赤]でしかない物体をトイレットペーパーの束が変化した白い大蛇が飲み込み、便器の中に消えた。

肩を震わせてその場に力なく立っている花子様。

男「花子さm
花「………だわ…。…よ……たしが………」

俯いて何かを呟く花子様。

花「いい気味だわ…。当然よ、ここでは私が女王だもの…たてつくモノは存在を赦さないわ…。
  だから消してやったわ…消してやった……フフフ、あはッ♪あははははははははははははははは!
  アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ…」

天を仰ぎ無邪気に高笑いをする花子様。そしてその途中、気を失い崩れ堕ちる。
まだ痛みの残る足で駆け寄り、その体を抱きかかえるように支える。
胸は上下動をし、まだ生きていることを物語る。

花「…でよ…見ないでよ……。」

寝言のようにそう言い、完全に気絶してしまう。

しばらくの間、肩を抱いたまま花子様の寝顔(?)を眺める。
なにも出来なかった自分の情けなさに、目頭が熱くなってるのが分かる。

男「畜生…」

男は泣いてはいけない、特に女の前では。その持論に反して視界はぼやけてくる。

???「あやー、派手にやったんだなー。」

驚いて涙を拭いながら振り向くと、執事風の男とメイドがいた。
メイドに執事が殴られている。

執「失礼しました。我々は敵では御座いません。どちらかと言えば味方です。」

男「普通に信じられないぞ。怪しすぎだ。」

メ「ではこれを。」

ッ!?いつの間に!?それなりに距離はあったのに、一瞬で俺のそばに立つメイド。

男「瞬間移動!?お前も契約者か何かか?それにこれは…」

メ「いいえ私は普通のメイドです。さっきのは【技能】です。メイドとして音も気配もなく素早く移動するのはメイド技能の初歩ですから。
  そしてこれは私たちを信用して頂くためのものです。何か私たちが危害を加えたらそれをお使いくださいませ。」

渡されたのは銀色のCZ75初期モデル。高い精度と握り易さ等々の最高峰のコンバットオート、しかも一番クオリティの高い初期型。
そしてカワイイ柄のハンカチ、角の方に【めいど】と名前が入っている。そしてウエットティッシュ。
とりあえず花子様の顔を拭き、執事風の男を撃つ。だって胡散臭いんだもん。

執「ちょ!危ないッ怖い!!」
メ「…チッ、はずれた。」
執「舌打ちした!?今舌打ちs
メ「貸して下さい。」

俺から銃を取り上げ執事風の男に向けて弾切れまで連射するメイド。
その弾丸は全弾命中にも関わらず、銃創は左胸に一つだけだった。
この二人本当に仲間か?執事風は後ろに倒れるがすぐに起き上がる。

執「俺の能力が無かったら死んでるぞえー。」
メ「格好だけ執事で言葉遣いなんかに品格がない上に、不適切な発言で話をこじらせる貴方と組むのは嫌なんです。」

メ「まあ馬鹿は放っておいて本題に入ります。
  私達は都市伝説の均衡を保つための機関の者です。」
執「俺の能力は左胸に御守りを入れていると心臓を打たれても死なないってやつだ。」
メ「うるさい死ね。」
バン☆
メ「都市伝説は単に人を怖がらすモノだけでなく、子供に危険な寄り道をさせないための口裂け女等々、危険を避けるための目的を持つものもあります。
  また、科学の範疇を超えたモノとして人間に畏怖の念を与えて増長を抑制させることもあります。
  しかし最近やり過ぎな都市伝説が増え始めました。初めは我々だけで対応してましたが、手が回らなくなったので、
  良心的な契約者の方に協力をお願いしているのです。」

男「…」

メ「協力して頂ければそれなりにサポートをさせていただきます。
  戦闘後の後始末、情報操作、敵の詳細な情報等の提供、あなた方の私物が壊れた場合の弁償、また給料も出ます。」

男「断れば?」

メ「なにもしません。選択権はそちらにあります。
  別に組織の犬になれというワケではありません。お二人の関係の邪魔もいたしません。」

男「とりあえず話は信じます。でも…」
メ「すぐに返事をしろとは申しません。それに我々を信じられないのは普通の反応ですから。
  ゆっくりと【貴方の主】と話し合って決めてください。
  ひとまずここの始末はさせて頂きます。また、車でお送りさせていただきます。」

俺達の敵なら、俺たちはもう※されてるハズだし、抵抗してもメイドさんに勝てそうな気もしない。
もし敵であったとしたらもう詰んでいる。半ばヤケで送って貰うことにした。



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー