「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

犬神憑きと怪人アンサー-05

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
学園祭も終わり、夏休みに入ったある日。
紗江と紗奈は、組織に所属してから初めての任務に就いていた。
内容は、『耳たぶの白い糸の契約者の捕縛・または討伐』

彼女達は、ピアッサーを持った女性と対峙していた。
「…では、どうしても、人を襲う事を止めるつもりはないんですね?」
「止めるわけないでしょう?私は、もっとたくさんの人間を失明させて都市伝説の力を強くしたいの!
…だから、あんた達も失明させて糧にしてあげるわ!」

話し合いで済めばと説得を試みていたが相手にその気はないようで、捕縛という形で事態の収拾を図る事にする。

「紗奈ちゃん、来るよ…気をつけて」
「うん」
女性が耳にピアスの穴を開けようと迫ってくる。

耳たぶの白い糸という都市伝説は
『ピアスの穴を開けた後に耳たぶから出てきた白い糸を引っ張ったら目の前が真っ暗になった。白い糸は視神経で、それを引っ張ったために失明してしまった』
というものだ。
契約者の女性がピアッサーを持っているのは実に合理的だと思うが、アレで耳に穴を開けるとか想像したくない。怖いし、痛そうだし。

「アンサーさん!」
「紗奈殿、お呼びでござるか?未だ、拙者の能力は使えませぬが」
「今は消せなくていいの…手だけ出す事って出来る?」
「御意」
紗奈がアンサーに呼びかけると、持っていた携帯電話から巨大な手が出現し、契約者の女性が手にしているピアッサーを受け止めた。
いわば、前面の攻撃を受け止める即席の壁のようなものだ。
「行って!」
その横を犬神が駆け抜け、女性に圧し掛かる。
「きゃっ…!!」
倒れた拍子にピアッサーを取り落とす女性。
携帯電話から出ていた手が消える。紗奈は女性に駆け寄り、首に手刀を打ち込んで意識を奪った。


「黒服さん、対象が確保出来ました。場所は東区の公園です」
『そうですか…では、そちらに回収部隊を向かわせますので』
携帯電話で彼女達の担当であるA-No.666に報告する。
回収に来た別の黒服に女性を引き渡し、帰路に着いた。



――それから数時間後

A-No.666は、自身が所有する実験施設内で切り刻まれた死体を前にしていた。
「うーん…今回はあまり成果が得られませんでしたねぇ
 少し刻んだだけで壊れてしまうんですから…」

担当している契約者に回収させてみたものの、見込み違いだった、というように深いため息をつく。
次の瞬間、彼の体内から三つ首の大きな犬――A-No.666が飲み込まれたケルベロスが、文字通り抜け出てきた。
普段はA-No.666の体内に溶け込んでいるケルベロスだが、血の臭いを嗅ぎつけて抜け出てくる事がある。人肉を好むため、死体処理の手間が省けて楽が出来ている。
三つ首の犬は、死体を見るやいなやそれを貪り始めた――

続く…?

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー