「……ったく、さすがに水に沈めるのは命に関わるからやめろっての!俺はともかく、裂邪が溺れるだろうが!?」
「まぁ、それは助かったからいいじゃない……本当、気合だけで私の「はないちもんめ」を解かないで欲しいものだわ…」
「まぁ、それは助かったからいいじゃない……本当、気合だけで私の「はないちもんめ」を解かないで欲しいものだわ…」
ばしゃり
プールから顔を出し、望に抗議した翼
再び、「はないちもんめ」による束縛を気合だけで解いたのである…「はないちもんめ」の効果を受けなれているせいなのか、それとも、本人の意思力によるものなのか、微妙なところだ
とまれ、望は大樹から大き目のタオルを渡され、包まって真っ赤になっている
若干いじけている状態で、大樹に慰められている状況だ
プールから顔を出し、望に抗議した翼
再び、「はないちもんめ」による束縛を気合だけで解いたのである…「はないちもんめ」の効果を受けなれているせいなのか、それとも、本人の意思力によるものなのか、微妙なところだ
とまれ、望は大樹から大き目のタオルを渡され、包まって真っ赤になっている
若干いじけている状態で、大樹に慰められている状況だ
…と
「ちゅー!」
ばちゃばちゃばちゃ!!
ノロイが、望と詩織の水着を取り戻してきた!!
ノロイが、望と詩織の水着を取り戻してきた!!
「!ノロイ、よくやった!」
「ちゅちゅー!」
「ちゅちゅー!」
褒められて、ちょっと得意げなノロイ
望と詩織が、タオルに包まれた状態のまま、水着を受け取る
望と詩織が、タオルに包まれた状態のまま、水着を受け取る
「ノロイ、水着、どこにあったの?」
「ちゅちゅ、ちゅちゅっちゅー」
「ちゅちゅ、ちゅちゅっちゅー」
詩織の問いかけに答えるノロイ
…はっきり言おう
詩織しか、ノロイの言葉がわからない
…はっきり言おう
詩織しか、ノロイの言葉がわからない
「詩織さん、ノロイは何と?」
「んー、水着、排水溝の中にあったって。他にもあったけど、どれが誰のかわからなかったから、私と望のだけ持ってきたみたい」
「んー、水着、排水溝の中にあったって。他にもあったけど、どれが誰のかわからなかったから、私と望のだけ持ってきたみたい」
大樹に尋ねられ、ノロイの言葉を通訳する詩織
なるほど、確かに、そこに隠せば普通はなかなか取り戻せない
ノロイは体が小さいから、簡単に進入して取り戻せたのだろう
なるほど、確かに、そこに隠せば普通はなかなか取り戻せない
ノロイは体が小さいから、簡単に進入して取り戻せたのだろう
「ノロイ、なら、私の水着は覚えているな?取り戻せるか?」
「ちゅっちゅー!」
「ちゅっちゅー!」
愛美の言葉に、合点!とでも言うように、再びプールに飛び込むノロイ
平泳ぎで泳いでいく……もはや、泳ぎ方には突っ込むまい
平泳ぎで泳いでいく……もはや、泳ぎ方には突っ込むまい
「さて、それにしても、銃が効きにくいのは厄介だな」
「…幸い、一般人の方の目があまりとは言え、できれば銃は控えてください………どなたかが、一般の方々が、無意識にプールから離れるようにしてくださっているようですね」
「…幸い、一般人の方の目があまりとは言え、できれば銃は控えてください………どなたかが、一般の方々が、無意識にプールから離れるようにしてくださっているようですね」
かすかに聞こえる、歌声
…恐らくは、セイレーンの歌声
これで、一般客が無意識下でプールから離れるようにしてくれているのだろう
大樹は知らない事だが、朝比奈の指示でセイレーンの契約者たる鳥井が行っているのだ
……一応、愛美もその歌の影響を受けそうなものだが、彼女は強い意志でもって、その影響を跳ね除けている
…恐らくは、セイレーンの歌声
これで、一般客が無意識下でプールから離れるようにしてくれているのだろう
大樹は知らない事だが、朝比奈の指示でセイレーンの契約者たる鳥井が行っているのだ
……一応、愛美もその歌の影響を受けそうなものだが、彼女は強い意志でもって、その影響を跳ね除けている
「ならば、私に丸腰で戦えと?」
「そうは言いません……とりあえず、これを」
「そうは言いません……とりあえず、これを」
す、と
大樹が愛美に手渡したのは、「組織」支給の光線銃
あまり威力が高いものではないが、通常の銃よりは、あの存在にダメージを与えられるだろう
大樹が愛美に手渡したのは、「組織」支給の光線銃
あまり威力が高いものではないが、通常の銃よりは、あの存在にダメージを与えられるだろう
「ふむ……使い方は、引き金を引くだけでいいんだな?」
「はい………一応、「組織」の支給品ですので、騒ぎが終わったら返してくださいね?」
「はい………一応、「組織」の支給品ですので、騒ぎが終わったら返してくださいね?」
苦笑しつつ、自分も予備の光線銃を手に取る大樹
まだちょっといじけている望の頭を撫でる
まだちょっといじけている望の頭を撫でる
「…大丈夫、望。あなたを辱めた相手を、逃がしたりしませんから」
「大樹さん……」
「大樹さん……」
……きゅ、と、水着を着なおし、そっと寄り添ってきた望
そんな望に、大樹は安心させるように、優しく笑いかけてやったのだった
そんな望に、大樹は安心させるように、優しく笑いかけてやったのだった
続くんぢゃ